Database Support Blog

  • Snowflake
2025.06.30

Sigmaとは?Snowflakeデータ活用の最適解(BI)!

Snowflakeをはじめとするクラウドデータウェアハウス(クラウドDWH)をご利用されている方に知っていただきたい、クラウドネイティブBI「Sigma(シグマ)」。クラウドDWHをデータ活用に活かすためのヒント、なぜSigmaはクラウドDWHに蓄積されたデータをビジネスに最大限に活用できるのかをお届けします。

クラウドDWHの導入

クラウドDWHの今

クラウドDWHの市場は急速に拡大しています。

多くの企業がクラウドベースのDWHソリューションであるSnowflake、Databricks、Amazon Redshift、Google BigQueryなどを積極的に採用しており、その利用は広がり続けています。

アシストにおいても、Snowflakeを導入されているお客様の急増に伴い、データ活用に関するご相談を多数いただいております。


クラウドDWHの導入を検討されている方、Snowflakeに興味のある方はこちらの記事もご覧ください。


クラウドDWH導入後に顕在化する問題

クラウドDWHを導入することでデータのサイロ化を解消し、大量のデータが蓄積できるようになります。
これによりさらなるデータ活用が期待されますが、実際にデータを活用するユーザー側には新たな問題が顕在化します。

以下のような問題でお悩みではないでしょうか?

データセキュリティとプライバシー
クラウド環境では、データのセキュリティが重要になります。
不適切なアクセスを防ぐために、強力なセキュリティ対策やアクセス制御、データのプライバシー保護も確保しなければなりません。

データガバナンスの確立
大量のデータを管理・運用するためには、データガバナンスの枠組みをしっかりと構築する必要があります。データの整備、監視、メタデータ管理などのプロセスを明確に定義することが重要です。

パフォーマンスの最適化
データの量が増加するに伴い、クエリのパフォーマンスが低下する可能性があります。効率的なデータ構造やクエリの最適化が必要です。

代表的なものをいくつか挙げていますが、クラウドDWHの利点を最大限に活かすためにはこれら問題への対策が必要となります。


だから、クラウドネイティブなBI

そこで注目されているのが、クラウドネイティブBIです。クラウドネイティブとは、最初からクラウドでの実行を前提に設計・開発された考え方であり、クラウドの特性とメリットを最大限に活用できます。


クラウドDWHへの接続を前提とするクラウドネイティブBIは、以下のような特長を備えています。

  • クラウド環境に求められるセキュリティ要件に対応
  • 無制限データをリアルタイムに参照
  • 大量データを効率的に処理する高いパフォーマンス

つまり、クラウドDWHに蓄積された大量データを、クラウド上でパフォーマンスよく安全に利用できるよう配慮されています。さらに昨今「AI+BI」とも称されるように、AIとの融合を前提としてサービスが提供されています。


もし問題がすでに顕在化し、対策を検討されているのであれば、ぜひクラウドネイティブBIを視野に入れてみてください。

Snowflake × Sigma

クラウドネイティブBIは複数存在しますが、中でもアシストがSnowflakeと最も親和性が高いと考えているのが「Sigma(シグマ)」です。

Sigmaは、2023年から2025年まで3年連続でSnowflake社のBusiness Intelligence Data Cloud Product Partner of the Year を受賞している実績のある製品です。

Snowflakeに蓄積されたデータをビジネスユーザーが最大限に活用するための最適なBIツールとしてSigmaが選ばれる理由を、以下の3つの特長に絞ってご説明します。

Sigmaとは

Sigmaは、クラウドDWHの性能を100%活用して大量データをストレスなく扱えるクラウドネイティブBIです。


強固なセキュリティで、ガバナンスを保ちながらデータ活用が可能で、ExcelのようなUIで直感的に操作できるため、ビジネスユーザーの利用率が92%を誇ります。


SigmaはBIカテゴリの製品に該当しますが、利用用途はBIにとどまりません。

画像1:Sigmaの利用用途

画像1:Sigmaの利用用途

  • ビジネスユーザーはノーコード、データアナリストはSQLやPythonを利用したデータ活用
  • Salesforceや基幹システムなど、サービスに埋め込んで利用
  • クラウドDWHへのライトバック機能で、アプリケーションとしての利用
  • AIを融合させた高度なデータ活用※

Sigmaでは2025年6月現在、AIプロバイダーとしてウェアハウスAIモデル(SnowflakeおよびDatabricks)と外部モデル(OpenAIおよびAzure OpenAI Foundry)をサポートしていますが、一部β版(正式リリース前)の機能があります。

SigmaではクラウドDWHのAIと融合したデータ活用やライトバックによるアプリケーションの利用が増えてきていますが、今回は「Snowflake」との親和性に絞り、BIとして利用した場合の特長を中心にご紹介します。


Sigmaが最適解である理由

強固なセキュリティ

BIで参照するデータアクセスのセキュリティ、BIで検討・設定していませんか?


ビジネスユーザーがデータ活用に利用するツールとしてはBIが多く、データアクセスに関するセキュリティをBIで確保しているお客様が多いのではないかと思われます。


一方で、クラウドDWHを導入しているお客様では、データアクセスを含むセキュリティをクラウドDWHで設定し、ガバナンスを強化する方法をとるケースが増えています。クラウドDWHはユーザーがアクセスして利用することを前提に開発されているため、この方法を採用することで、データを参照する場面、配信する場面、活用する場面など、それぞれで個別のセキュリティ設定を行う必要がなく、一貫したガバナンスが効いた状態でデータにアクセスすることができます。


このクラウドDWHのセキュリティをそのまま継承して利用できるのがSigmaです。

画像2:セキュリティの継承

画像2:セキュリティの継承

SigmaはSnowflakeとOAuth認証による接続に対応しています。OktaやEntraIDといったIdP(アイデンティティプロバイダー)を必要としますが、SigmaのユーザーはSnowflakeに直接接続できるため、Snowflakeのデータアクセスセキュリティ設定を維持したまま、Sigmaでデータを操作することが可能です。


Snowflakeで設定したロールベースのアクセスはもちろん、行アクセスポリシーなどのデータセキュリティをかけた状態でSigmaを利用できるため、Snowflakeに接続直後から、ビジネスユーザーに安全かつ安心して利用してもらうことができます。


圧倒的なパフォーマンス

クラウドネイティブBIでSigmaが最も光る特長、パフォーマンス!


ビジネスユーザーが日常業務で必要とするデータは、行レベルの詳細データです。

一方、Snowflakeには非常に大量のデータを格納できるため、TB単位やGB単位のデータ量や数十億件のデータが保存されています。Sigmaはこれらの大量データを行レベルでビジネスユーザーに迅速に提供することができます。


SnowflakeなどのクラウドDWHに大量のデータが蓄積されると、ビジネスサイドでまず直面するのがBIツールのパフォーマンス劣化です。これを解消するためには、BIに取り込むデータ量や件数を制限したり、BI画面の描画に時間を要する機能には条件指定や件数制限を設けたりするなどの対策が必要となります。


Sigmaは、無制限のデータが保存されているクラウドDWHに接続し、ビジネスユーザーが利用することを前提に開発されています。大量のデータを処理するために最適化されたSQLを自動生成し、Snowflakeで処理された数十億行ものデータでも、数秒で画面に描画することが可能です。また、独自のキャッシュ機能により、クラウドDWHの負荷とコストを抑えながらも高いパフォーマンスを発揮します。

画像3:Snowflake社のサンプルデータをXSウェアハウスで実行

画像3:Snowflake社のサンプルデータをXSウェアハウスで実行

Sigmaのデモンストレーションでは、そのパフォーマンスに多くの方が驚かれます。ぜひ、その目でお確かめください。


Excelライクにデータを操作

BIツールやSQLはちょっと難しい。でも、Excelなら・・・?


データ活用のために、Snowflakeで綺麗に整備したデータを多様なユーザーに届けるには、どのようにすればよいでしょうか。

SQLスキルを持つユーザーであれば、Snowflakeに直接接続して利用してもらうことが可能です。もし全社で利用しているBIツールが1つに統一されている場合は、そのツールを利用するのが最善の選択肢でしょう。各部門が自由にBIツールを選んで使っている場合は、それぞれの部門が使い慣れたBIツールを継続して利用してもらう方法も考えられます。


どのような方法を選択するにしても、SQL言語や対象BIツールの習得にかかる教育コストは無視できません。データを必要とするユーザーのスキルレベルにはばらつきがあるため、多くの企業がこの問題に頭を悩ませています。この問題を解決するのが、Sigmaです。

画像4:スプレッドシートUI

画像4:スプレッドシートUI

SigmaはExcelと同様の操作感で使えるスプレッドシートUIを採用しています。

まず明細データを表形式で開き、ソート、合計、フィルターでデータの全体像を把握します。

その後、データ項目の分割、関数や計算式での加工を行い、その表データからピボットテーブルやチャートを作成するという流れになっています。

このようにSigmaは、使い慣れたExcelと同じUIと操作感で利用できるため、ほぼ教育なしで直感的に使い始めることができます。

画像5:Conditional formatting(条件付き書式)設定

さらにSigmaは、Snowflakeに格納された大量の明細データに直接接続してパフォーマンスよく操作できるため、常に鮮度の高いデータを利用できます。

UIはExcelライクですが、対象データをファイルでダウンロードするなど「データを動かす」必要がないため、ローカルにデータを保存させたくないお客様にも安心してご利用いただけます。


Sigmaは教育コストに加え、ライセンスコストも抑えられます。参照専用の「VIEWER」ライセンスは無償で提供され、自然言語でデータに質問できる「Ask Sigma」機能も利用できます。

おわりに

今回はSnowflakeに最適なクラウドネイティブBIであるSigmaをご紹介しました。

Snowflakeに焦点を当ててご説明しましたが、他のクラウドDWHをご利用中で同様の課題をお持ちの場合も、SigmaのようなクラウドネイティブBIをぜひ一度ご検討ください。


実際にSigmaを導入・検討されたお客様からは、「速く、パフォーマンスが良い」「SQL不要で使える」「本当にExcelのように直感的」といったご好評の声をいただいております。


Sigmaには、独自のライトバック機能「INPUT TABLE」や、自然言語でデータに質問できる「Ask Sigma」など、まだご紹介しきれていない魅力が多数ございます。

ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。



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執筆者情報

がまん みほこ プロフィール画像

2017年アシストにQlik製品のエンジニアとして中途入社。企画課を経て、現在はデータイノベーションセンターでModern Data Stack製品…show more


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