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2026.08.04

オラクルユーザー必見!Oracle AI Database@AWSとは?サービス概要とメリットを解説

以前の記事では、Oracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)以外のクラウドサービスプロバイダー(以下、CSP)でもOCIのPaaSサービスであるOracle AI Databaseを利用できる仕組み、Oracle AI Database@Hyperscaler(以下、ODB@Hyperscaler)をご紹介しました。


ODB@Hyperscalerは現在、複数のCSPで提供されています。本記事では、そのうちAmazon Web Services(以下、AWS)の国内リージョン(東京・大阪)で利用可能となったOracle AI Database@AWS(以下、ODB@AWS)に焦点を当て、サービス概要と利用するメリットをご紹介します。





Oracle AI Database@Hyperscalerの概要

ODB@AWSのサービスをご紹介する前に、まずODB@Hyperscalerについて簡単に触れておきます。

これまでAWSユーザーがOracle AI Databaseを利用するには、次の3つのパターンがありました。

パターン1 Amazon EC2上にOracle AI Databaseを構築する
パターン2 Amazon RDS for Oracleを構築する
パターン3 AWS外(OCI、オンプレミス)でOracle AI Databaseを構築する

また、高性能なExadata基盤をクラウド上で利用するには、「パターン3」のうちOCIのPaaSサービスを利用する以外に方法はありませんでした。
しかしODB@AWSのリリースにより、AWSユーザーは現在利用しているクラウド環境やアプリケーションを維持したまま、柔軟性の高いOracle AI Databaseや高性能なExadata基盤を利用できるようになりました。

ODB@AWSのサービス概要

続いて、 ODB@AWSのサービス概要をご紹介します。主な特長は以下の2点です。

① AWS環境からOracle AI Databaseを利用できるマルチクラウドサービスである点

ODB@AWSは、Oracle AI DatabaseをAWS環境から利用できるマルチクラウドサービスです。ハードウェアはAWSデータセンター内に設置され、AWSリージョン内でサービスが提供されます。

  • 2026年8月現在、以下サービスがODB@AWSの国内リージョンで提供されています。
    ・Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure(以下、ExaDB-D)
    ・Autonomous AI Database - Dedicated(以下、ADB-D)

② 便利な運用機能をマネージドサービスとして利用できる点

ODB@AWSでは、OCIのPaaSサービスと同様の運用機能が提供されています。例えば、データベースのバックアップを自動取得する自動バックアップ機能や、スタンバイ・データベースを構成するOracle Data Guardの自動構成機能を利用できます。さらに、データベースやExadataインフラストラクチャに対するメンテナンス管理機能も備えています。

ODB@AWSを利用するメリット

ここまで、ODB@HyperscalerとODB@AWSのサービス概要をご紹介しました。最後に、ODB@AWSを利用するメリットと注意点をご紹介します。

ODB@AWSを利用するメリットは、次の4点です。

① AWS環境で完結するアーキテクチャを実現できる点

ODB@AWSはAWSデータセンター内で提供されるため、AWS上で稼働するアプリケーションと連携しやすいアーキテクチャとなっています。様々なAWSサービスから、同一リージョン内のOracle AI Databaseへ接続できます。アプリケーションとデータベース間の通信がAWS環境内で完結するため、CSPのデータセンター間通信によるレイテンシや、データ転送に伴うコストを低減できます。

また、既存のAWSネットワーク設計やセキュリティ設計を活用したままデータベースを利用できるため、単一のクラウド環境内で完結するシンプルなシステム構成を実現できます。

② Exadata基盤を利用できる点

ODB@AWSでは、オラクル社の高性能なExadata基盤を利用できます。これまでAmazon EC2やAmazon RDS for Oracleでは実現が難しかったOracle Real Application Clusters(RAC)を利用した高可用構成や、大量データを扱う分析系システム、高い性能要件を持つシステムにおいても、Exadata基盤の性能や可用性を活用できます。

Exadata基盤はOracle AI Database向けに最適化された専用基盤で、高速なストレージや高速ネットワークを備えています。また、データベース処理をストレージ側で実行するSmart Scanなどの機能により、大量データを扱うシステムでも高い性能を発揮します。可用性の面では、Oracle RACやOracle Data Guardを活用することで単一障害点を排除した構成を実現でき、ミッションクリティカルなシステムにも対応できます。特に、これまでワークロード要件からOracle AI DatabaseをAWS環境へ移行できなかったユーザーにとって、有力な選択肢となるでしょう。

③ データベース運用を効率化できる点

前述のマネージド運用機能により、バックアップ運用や障害対策、パッチ適用といった作業を自動化・省力化できます。これにより、運用担当者はインフラ保守の手間を抑え、アプリケーションやデータ活用といった本来注力すべき業務にリソースを振り向けられます。

④ クラウドならではの柔軟なリソース利用ができる点

ODB@AWSではOCIと同様に、Oracle Database Enterprise Editionのライセンスを含むデータベースをPaaSサービスとして利用できます。そのため、システム要件に応じて柔軟にリソースを変更できます。

例えば、繁忙期やバッチ処理の実行時のみCPUリソースを増強し、通常時は必要最小限の構成で運用するといったスケールアップ/スケールダウンが可能です。オンプレミス環境のようにピーク性能を前提としたサイジングが不要になり、利用状況に応じた柔軟なリソース運用を実現できます。さらに、高性能なExadata基盤を必要な期間だけ利用できる点も、クラウドサービスならではのメリットといえるでしょう。

一方で、これらのメリットを活かす上での注意点もあります。
ODB@AWSはAWS上で利用できるサービスですが、OCIの技術や価格体系への理解も必要になります。データベースの管理や各種設定では一部OCIコンソールを利用する場面があるため、AWSだけでなくOCIの知識も求められる点には注意が必要です。また、上述の通り、2026年8月現在、ODB@AWSの国内リージョンで提供されているサービスはExaDB-DとADB-Dのみです。これらはいずれも、ユーザーがExadataインフラストラクチャを専有して利用するサービスです。

現時点では、OCIで提供されているOracle Base Database Service(BaseDB)およびOracle Exadata Database Service on Exascale Infrastructure(ExaDB-XS)は、まだODB@AWSでは提供されていません。そのため、システム要件やワークロードを考慮したうえで、利用を検討する必要があります。

さいごに

今回は、Oracle AI Database@Hyperscalerの概要と、Oracle AI Database@AWS(ODB@AWS)のサービス概要および利用するメリットをご紹介しました。ODB@AWSは、既存のAWS環境を活用しながら高性能・高可用なOracle AI Database環境を利用したいユーザーにとって、有力な選択肢の一つとなるでしょう。

一方で、サービスの利用や管理にはOCIコンソールや価格体系に関する知識も必要となるため、AWSだけでなくOCIについても理解を深めておくことが重要です。また、今後ExaDB-XSやBaseDBといった共有型サービスが国内リージョンで提供されれば、ODB@AWSの選択肢はさらに広がるでしょう。今後の提供拡大にも期待したいところです。

今後もOracle AI Database@Hyperscalerに関する情報を、本ブログでご紹介していきます。





執筆者情報

ふかや けんじ プロフィール画像

2024年に中途入社。前職では主にOracleのオンプレミス環境の設計構築から運用保守と幅広い業務を経験。
現在はOCIのポストセールス業務を中心に担当。
趣味はパフェ巡り。



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