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Oracle Cloud VMware SolutionでのVMware HCX環境構築手順(後編)
前回の記事でOCVS)でHCXを利用するための前提となる手順の前半をお伝えしました。本記事では後続の手順であるサービスメッシュ作成・L2延伸手順を記載し、仮想マシンを移行できる状態、つまりHCX環境の構築完了までを説明します。
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初版公開日:2022.03.10
更新日:2024.07.19
Oracle Cloud Infrastructureで構築したComputeインスタンスは、基本的にハードウェアなどのインフラ周りはオラクル社が管理し、OSや稼働させるアプリケーションなどはお客様が管理する必要があります。そのため、OSの管理の一環として、設定変更などもお客様にて実施いただくことになりますが、何らかの設定ミスやトラブルにより、Computeインスタンスは起動していても正常に接続できなくなる等の問題が発生する場合もあります。
このような場合、コンソール接続にてOSに接続し、設定を修正するなどトラブルシューティングが可能ですが、SSH暗号鍵やリモート接続用のターミナルソフトなどの準備も必要であり、早急な対応には不向きであると言えます。
今回は、このような事前準備が不要で、より簡単にトラブルシューティングが可能なCloud Shellによるコンソール接続をご紹介します。
OCI画面のメニューから、[コンピュート >> インスタンス >> インスタンスの詳細]画面に遷移し、リソースから「コンソール接続」をクリックします。
その後、「Cloud Shell接続の起動」をクリックします。
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コンソール接続と一時的なSSHキーが自動的に作成されます。
Login待機状態になるまで待ちます。
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コンソール接続ウィンドウが残った状態で、Computeインスタンスを再起動します。
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以下の画面ショットに表示されているブートメニューで一番上の項目(Rescue)を選択して、「e」を押下します。
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その後、ブートメニューが表示されましたら、一番上の項目(Rescue)を選択して、「e」を押下します。
コンソール接続ウィンドウが残った状態で、Computeインスタンスを再起動後、「F12」を繰り返し押下すると以下のような画面が表示されますので、「Continue」を選択して「Enter」を押下します。
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その後、改めて「F12」を繰り返し押下すると、ブートメニューが表示されますので、一番下の項目(Rescue)を選択して、「e」を押下します。
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ブートエントリが表示されます。
編集モードで、下矢印キーを使用してエントリをスクロールします。
「linuxefi」で始まる行の末尾に「init=/bin/bash」を追加してください。
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「linux」で始まる行の末尾に「init=/bin/bash」を追加してください。
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「Ctrl+x」を押下して、コンソール接続ウィンドウからインスタンスを再起動します。
bashシェルプロンプトが表示されます。
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Bashシェルから「/usr/sbin/load_policy -i」を実行してSElinuxポリシーをロードし、変更するファイルのコンテキストを保持します。
次に、「/bin/mount -o remount, rw /」を実行して、読み取り/書き込み権限を持つルートパーティションを再マウントします。
必要に応じて設定ファイルを編集し、編集終了後に「exec /usr/lib/systemd/systemd」コマンドもしくは「/usr/sbin/reboot -f」を実行しComputeインスタンスを再起動します。
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Computeインスタンスが起動してきたことを確認し、正常にSSH接続できることを確認します。
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接続が確認できたら、コンソール接続ウィンドウを右上の「X」アイコンで閉じます。
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今回は、Cloud Shellによるコンソール接続をご紹介しました。
以下の記事でご紹介しているコンソール接続も可能であり、既にコンソール接続の仕組みをご用意いただいている場合には、Cloud Shellを介した接続はより簡単であると感じられると思います。有事の際には、本記事も併せてご参照いただけますと幸いです。
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