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2024.07.19

Oracle Cloud Shellで簡単にOCIのComputeへシリアルコンソール接続する方法!

Cloud Shellで簡単にComputeへシリアルコンソール接続する方法!

初版公開日:2022.03.10
  更新日:2024.07.19

Oracle Cloud Infrastructureで構築したComputeインスタンスは、基本的にハードウェアなどのインフラ周りはオラクル社が管理し、OSや稼働させるアプリケーションなどはお客様が管理する必要があります。そのため、OSの管理の一環として、設定変更などもお客様にて実施いただくことになりますが、何らかの設定ミスやトラブルにより、Computeインスタンスは起動していても正常に接続できなくなる等の問題が発生する場合もあります。

このような場合、コンソール接続にてOSに接続し、設定を修正するなどトラブルシューティングが可能ですが、SSH暗号鍵やリモート接続用のターミナルソフトなどの準備も必要であり、早急な対応には不向きであると言えます。

今回は、このような事前準備が不要で、より簡単にトラブルシューティングが可能なCloud Shellによるコンソール接続をご紹介します。


STEP1. Cloud Shellの起動

OCI画面のメニューから、[コンピュート >> インスタンス >> インスタンスの詳細]画面に遷移し、リソースから「コンソール接続」をクリックします。
その後、「Cloud Shell接続の起動」をクリックします。

Oracle Cloud Shell 起動


STEP2. SSHキーの作成とLogin

コンソール接続と一時的なSSHキーが自動的に作成されます。
Login待機状態になるまで待ちます。

  • Login待機状態にならない場合は、Enterを数回押下してみてください。

Oracle Cloud Shell 接続

Oracle Cloud Shell SSHキー


STEP3. Computeインスタンスの再起動

コンソール接続ウィンドウが残った状態で、Computeインスタンスを再起動します。

Oracle Cloud Computeインスタンス 再起動

Oracle Linux 7.x以前の場合

以下の画面ショットに表示されているブートメニューで一番上の項目(Rescue)を選択して、「e」を押下します。

  • 起動メニューが表示されたときに時間内に実行しないと、再起動のプロセスが開始されます。
     この手順をリトライするには、対象のComputeインスタンスをもう一度再起動する必要があります。

Oracle Cloud Computeインスタンス 再起動

  • 環境によっては、ブートメニューが表示されずに再起動が完了する場合があります。その場合には、コンソール接続ウィンドウが残った状態でComputeインスタンスを再起動後、「F12」を繰り返し押下します。以下のような画面が表示されますので、「Continue」を選択して「Enter」を押下します。その後、改めて「F12」を繰り返し押下してください。

その後、ブートメニューが表示されましたら、一番上の項目(Rescue)を選択して、「e」を押下します。

Oracle Linux 8.x以降の場合

コンソール接続ウィンドウが残った状態で、Computeインスタンスを再起動後、「F12」を繰り返し押下すると以下のような画面が表示されますので、「Continue」を選択して「Enter」を押下します。

その後、改めて「F12」を繰り返し押下すると、ブートメニューが表示されますので、一番下の項目(Rescue)を選択して、「e」を押下します。


STEP4. ブートエントリの編集

ブートエントリが表示されます。
編集モードで、下矢印キーを使用してエントリをスクロールします。

  • 操作しにくい場合には、右上の矢印アイコンをクリックして、コンソール接続ウィンドウを最大化してみてください。
  • 追加された「init=/bin/bash」は、再起動後にリセットされるため、障害復旧後に手動で削除する必要はありません。

Oracle Linux 7.x以前の場合

「linuxefi」で始まる行の末尾に「init=/bin/bash」を追加してください。

Oracle Cloud ブートエントリ linuxefi

Oracle Linux 8.x以降の場合

「linux」で始まる行の末尾に「init=/bin/bash」を追加してください。

Oracle Cloud ブートエントリ linuxefi


STEP5. Computeインスタンスの再起動とSSH接続確認

「Ctrl+x」を押下して、コンソール接続ウィンドウからインスタンスを再起動します。
bashシェルプロンプトが表示されます。

Oracle Cloud bashシェルプロンプト

Bashシェルから「/usr/sbin/load_policy -i」を実行してSElinuxポリシーをロードし、変更するファイルのコンテキストを保持します。
次に、「/bin/mount -o remount, rw /」を実行して、読み取り/書き込み権限を持つルートパーティションを再マウントします。
必要に応じて設定ファイルを編集し、編集終了後に「exec /usr/lib/systemd/systemd」コマンドもしくは「/usr/sbin/reboot -f」を実行しComputeインスタンスを再起動します。

Oracle Cloud Computeインスタンス 再起動

Computeインスタンスが起動してきたことを確認し、正常にSSH接続できることを確認します。

Oracle Cloud Computeインスタンス 再起動

Oracle Cloud Computeインスタンス 再起動

接続が確認できたら、コンソール接続ウィンドウを右上の「X」アイコンで閉じます。

Oracle Cloud Computeインスタンス 接続確認


まとめ

今回は、Cloud Shellによるコンソール接続をご紹介しました。

以下の記事でご紹介しているコンソール接続も可能であり、既にコンソール接続の仕組みをご用意いただいている場合には、Cloud Shellを介した接続はより簡単であると感じられると思います。有事の際には、本記事も併せてご参照いただけますと幸いです。


執筆者情報

いちじょう だいさく プロフィール画像

2018年アシスト入社後、Oracle Databaseフィールド業務に従事。2019年からはOracle Cloudのフィールド業務とサポート業務を兼務中 ...show more


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