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運用の自動化・効率化が進まない!に対する3つの処方箋

  • #運用管理

2023.01.18

運用の自動化・効率化が進まない!に対する3つの処方箋

システム運用の効率化は、永遠の課題

システム運用をいかに効率化するかは、企業の情報システム部門にとって終わりのないテーマです。現状の運用の中で慢性化している課題を解決しないことには、人材やシステム予算といった限りあるリソースを最大限に有効活用できません。


改めて注目を集める運用自動化だが…?

運用の効率化に加え、IT部門にはDX推進による新たな価値の提供も求められています。またそこには、これまで個別最適化してしまったシステム運用をなんとか統合したいという長年の思いもこもっています。

そうした中、慢性的なリソース不足の解消やDX推進に資する対応策の一つとして、改めて「運用自動化」に注目が集まっています。

“運用自動化は過去に検討したが頓挫” “自動化ならもう着手しているが限界を感じている”とおっしゃる方もいるかもしれません。アシストのお客様からも、以下のようなお声が届いています。

・対象業務の選定に手間取り、自動化に着手できていない
・自動化できる部分は自動化しているが、範囲が限定的
・人手に依存する業務が多く、自動化の効果を感じない

実は、これらの課題にはそれぞれ解決に至る処方箋があります。一つひとつ順に見ていきましょう。

「対象業務の選定に手間取り、自動化に着手できていない」を解決する処方箋

この課題をさらに突き詰めていくと、3つの下位課題が見えてきます。

・ 対象業務の洗い出しに時間が掛かっている
・ 業務の洗い出しはできているが優先度付けが進まない
・ 自動化が最適な改善方法なのか判断できない

この課題に対する処方箋は、以下のとおりです。

STEP1:まずは、業務プロセスを可視化してみる

自動化すべき業務を洗い出すには、 ひとまず、全ての業務の流れを把握する ことです。そうすれば、自ずとボトルネックや不要なプロセスが浮き彫りになってきます。

業務プロセスの可視化

すべての業務プロセスを洗い出し、可視化する


STEP2:自動化の効果=短縮される時間×実行回数×期間

自動化の効果は、 自動化によって短縮される時間×実行回数×自動化している期間で表せます。
つまり「業務の網羅性を熟慮する」よりもまた、「頻度が多い作業をとにかく自動化してみる」ことが効果につながります。

スモールスタート・クイックウィン

頻度が多いプロセスを自動化し、小さな成功を積み重ねる

初めから効果を最大化しようとせず、まずは自動化による小さな成功体験を積み重ねながら、組織全体にある様々な業務へ横展開していく。そして、並行して業務プロセスもきちんと標準化していく。
これこそが、自動化の効果を最大化するための解といえます。

アシストでは、運用業務の可視化と課題の顕在化を支援する、以下のような様々なアセスメントサービスをご用意しています。

● ENISHI運用改善ワークショップ
  運用業務全体を俯瞰して、現状とあるべき姿のFit&Gapの可視化をご支援するサービス
● 業務棚卸サービス
  運用業務の棚卸と課題の可視化をご支援するサービス
● 業務プロセス可視化サービス
  特定業務の業務プロセスを洗い出し、ボトルネックの可視化をご支援するサービス

自動化を視野に入れ、システム運用改善に向けて一歩踏み出したいというお客様はぜひご検討ください。




「自動化できる部分は自動化しているが、範囲が限定的」を解決する処方箋

この課題には、以下のような2つの下位課題があると考えています。

・ システムごとに個別最適化されているため、対象範囲を広げられない
・ 自動化スキルが属人化しており、ノウハウが再利用されていない

この課題に対する処方箋は、以下のとおりです。

STEP1:現状を知り、個別最適化された自動化を見直す

自動化のしくみを、システムや組織に限定して使うメリットはありません。
あらゆる担当者が「同じ目的を果たすためにバラバラでツール選定や実装を行う」ことがどれだけ非効率かは明らかです。
また、個別最適化は、結局ノウハウも品質も個人に依存していくため、属人化につながります。

当然、自動化したい業務の特性上、現時点では横展開がしづらいケースもあるかと思います。しかし、自動化の効果は「対象業務をいかに広げられるか」が重要です。
ですから、まずは今、自社で使われている自動化のしくみがどういうものかを把握しましょう。


STEP2:簡単・再利用性・共有しやすい自動化プラットフォームを整備する

では、自動化の対象業務を広げるためにはどうすれば良いでしょうか?
それは、「簡単な操作・しくみ」「高い再利用性」「共有とコントロール」を備えたプラットフォームを整備することです。
中でも重要なのが3番目で、組織横断でノウハウが共有できるか、 権限に基づいて適切なアクセス制御が行えるかが大きなカギを握ります。

RedHat Ansible Automation Platformは、Infrastructure as CodeのデファクトスタンダードであるAnsibleの強力な自動化機能はそのままに、エンタープライズで利用できる管理機能を搭載した自動化プラットフォームです。

RedHatの画像

Red Hat Ansible Automation Platform


「運用自動化」の拡大を阻んでいるのが、“個別最適” “属人化”であるならば、システム横断・組織横断で活用できるしくみで利用範囲を広げていくのが最善です。

「人手に依存する業務が多く、自動化の効果を感じない」を解決する処方箋

この課題において、特にお客様が「効果を感じない」と思っているのは以下の業務です。

・ 障害対応などの随時業務
・ 運用担当のアサイン管理などの業務
・ 監査対応業務

この課題に対する処方箋は、以下のとおりです。

STEP1:本当に自動化できないのか?を見直す

確かに、障害対応など随時発生する業務やアサイン管理は、人の判断や柔軟性が重要です。
一方、「個別対応が多いから自動化できない」「数多くのプロセスがあるから自動化できない」といった業務は、一考の余地があります。
従来通りの業務プロセスをそのまま自動化するのではなく、個別対応が本当に必要か?このプロセスがないと本当に業務は進まないのか?見直してみましょう。

JP1 Cloud Service / Operations Integrationとは

JP1 Cloud Service/Operations Integration

STEP2:自動化できなくても、「改善」できる運用基盤を検討する

随時発生する業務やアサイン管理は、一般的な自動化基盤ではカバーが難しい領域です。ここで解決策となるのは、自動・手動を問わず運用業務全体の改善を図れる次世代型の運用基盤の導入です。

JP1 Cloud Service/Operations Integration(以下、Ops I)は、運用業務全体の最適化を実現するSaaS型統合運用プラットフォームで、システムやインフラを横断した管理を実現します。大きく、“運用の標準化” “運用要員の共有化” “運用の統制”といった機能を有しています。(2023年サービスイン予定)


代表的な特長として、各種環境やツールの設定などを行う作業の他、審査・承認フローやチェックリストなども含めコード化して実行できる「Operations as Code」機能や、手動・自動に関わらずシステム全体の運用スケジュール、担当やグループに割り当てられた作業、その実行状況を可視化できる機能があります。

Pos Iの特徴 ~Operations as Code~

従来の運用作業以上の領域をコード化できるOperations as Codeを提唱


Ops I の特徴 ~運用スケジュールの計画と管理~

運用スケジュールや作業、実行状況を可視化可能


課題に合わせた処方箋で、とにかく進めてみる!

3つの課題それぞれに対する処方箋をご紹介してきました。なかなか進まない・思ったより効果がでない自動化には、必ず原因(課題)があります。
原因は何なのか?を見極め、最適な処方箋で確実に効果の出る運用自動化・効率化を実現しましょう!

まとめ

システム運用に関する課題に応じた解決策を提供


アシストでは、お客様それぞれの状況に応じた支援・サービスを提供しています。気になるソリューションに関しては、ぜひ弊社営業までお問い合わせください。



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本コンテンツは、アシスト運用フォーラムのセッションを要約した記事です。
セッションの全内容は動画で公開していますので、お気軽にご視聴ください!
(再生時間:約22分)