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サービスデスクツールを徹底比較!ツール選びの重要ポイントとは
2024.09.26
なぜ今、サービスデスクツールの検討や見直しが進むのか
現代のビジネス環境において、ITは企業の生産性を左右する重要な役割を果たしています。特に、ITサービスの障害やトラブルは迅速な解決が求められ、業務の停滞を防ぐことが急務です。また、慢性的な人手不足が続くなか、IT部門がより戦略的な業務に集中するためには、サービスデスクの自動化と効率化が鍵です。このような理由から、企業はサービスデスクツールの検討や見直しを進めています。
急速なIT環境の変化がサービスデスクツール選定を後押し
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ビジネス環境は、予測が難しい「VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)」の時代に突入し、企業は絶えず変化する市場やニーズに対応しなければなりません。
このため、多くの企業がクラウドサービスやAI技術の導入など、
新しいITサービスの採用や既存システムの改善に積極的に投資
しています。
サービスデスクツールを導入するメリットとは?
ここではサービスデスクツールを導入することで、企業が得られるメリットを改めて整理していきます。
1. 問い合わせ対応の迅速化で、社員の生産性を向上できる
社員からの問い合わせにサービスデスク担当者がすぐに対応することで、業務の中断が最小限に抑えられます。たとえば、営業チームがシステム障害で顧客データにアクセスできない場合も、迅速な対応が行われれば、すぐに業務を再開できます。
さらに、サービスデスク部門からシステムの効果的な使い方を案内することで、社員はシステムを最大限に活用でき、システムの導入効果が一層引き出されます。
2. サービスデスクの運用コストを削減し、戦略的にリソースを活用できる
サービスデスクツールを導入することで、最適化されたフレームワークに沿って担当者が業務を遂行できます。これにより、重複した業務や不要なプロセスを排除し、運用コストが削減可能です。
ほかにも、問い合わせ内容を管理表へ入力したり、ナレッジを探し出す作業を自動化することで、担当者はより重要な業務にリソースを振り向けることができます。その結果、企業全体のリソースが効果的に活用され、ビジネスの成長をサポートします。
3. プロセスを可視化することで、継続的に改善できる
サービスデスクツールを導入することで、問い合わせのプロセスが一元管理され、業務の流れを可視化できます。一連のプロセスに関するデータを蓄積・分析すれば、サービスデスク業務のボトルネックの発見や改善点も明確になります。
例えば、特定の問題に関する問い合わせが多い場合、その問題に対する対策を強化することで、類似の問い合わせが減少します。また、プロセスのどこで遅れが発生しているかがわかれば、効率化のための具体的な対策を講じることができます。こうして
継続的にプロセスを改善することで、サービスデスクの運用効率が向上
し、企業全体の業務効率も高まります。
サービスデスクを選ぶときの重要なポイント
市場には、チャットボットなどシンプルで特定の機能に特化したツールから、サービスデスクに関するあらゆる情報を一元管理し、様々な機能を提供するツールなどがあります。ここでは、主要なサービスデスクツールのすみ分けを図で分かりやすく比較します。加えて、利用規模や機能レベル、カスタマイズのしやすさなど、サービスデスクツールを選ぶうえで重要なポイントを解説します。
サービスデスクツール比較!ツールのすみ分けを図解で解説
サービスデスクツールを選ぶ基準は「機能」「使いやすさ」「価格」など様々です。ここでは、
「利用規模」と「機能レベル」
で比較していきます。
利用規模は、「どれだけの社員数で使われることを想定したサービスデスクツールなのか」を見極めます。機能レベルは、「企業のサービスデスク改善ニーズに機能がどの程度マッチしているか」を判断します。
サービスデスクツールを選ぶ基準(1):利用規模
■小規模(100名程度の社員)
問い合わせをする社員が100名程度かつ、業務プロセスが比較的シンプルであれば、導入と運用が簡単なツールが適しています。例えば、進捗管理を中心としたシンプルなサービスデスクツールは、すぐに導入でき、タスク管理や問い合わせ対応管理を効率化します。
■中~大規模(1,000名以上の社員)
問い合わせをする社員が1,000名を超え、業務プロセスが複雑な場合には、包括的な機能を持つサービスデスクツールが必要です。これには、FAQやナレッジ管理、チケット管理、自動化されたワークフロー、レポート作成機能などが含まれ、複雑な問い合わせにも迅速に対応できます。
サービスデスクツールを選ぶ基準(2):求める機能レベル
■基本機能
シンプルな業務に対応するためのツールには、基本的な問い合わせ管理、FAQ、簡易なレポート機能が求められます。こうしたツールは、導入が容易でコストも抑えられ、特にITリソースが限られている企業に適しています。
■高度な機能
複雑な業務プロセスや多様な問い合わせに対応するには、より高度な機能が必要です。たとえば、AI・チャットボットによる解決策提案、詳細な分析レポート、カスタマイズ可能なワークフロー、外部システムとの連携機能などが含まれます。
単機能でシンプル | ITサービスマネジメントに 必要な機能を網羅 |
エンタープライズ向け 統合プラットフォーム |
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概要 | 小規模から中規模企業向けのシンプルなサービスデスクツール | ITサービスマネジメントに必要な機能を包括したツール | あらゆる業務プロセスを統合的に管理できるツール |
規模 | 100名~ | 1,000名~ | 5,000名~ |
主要機能 | FAQやチケット管理など | サービスデスク、インシデント管理、問題管理、変更管理など | ITSMに加え、人事、財務など企業のあらゆるプロセス管理機能 |
ライセンスコスト | 100万前後 | 300万~ | 1,000万~ |
カスタマイズの「コスト」や「即応性」も比較する際の重要ポイント
カスタマイズのコストや即応性も、サービスデスクツール選びの重要なポイントです。ある程度の機能を備えたツールであれば、通常、企業ごとにカスタマイズが必要です。しかし、カスタマイズのコストが問題となることがあります。カスタマイズにツールの専門知識やプログラミングスキルが必要な場合は、カスタマイズを外部に委託するため、費用が高額になるケースもあります。
また、ビジネス環境の変化に素早く対応するためには、ツールのカスタマイズがどれだけ迅速に行えるかも重要です。内製できるのであれば、納期も柔軟に対応できますが、外部委託すると当然時間がかかります。ツール選定時には、
自社でカスタマイズ可能なのか、外部委託を前提とするのか
についてもきちんと検討することをおすすめします。
サービスデスクの継続改善をふまえたツール選びを!
以下の図は、「利用規模(社員数)」と「ツールに求める機能レベル」の軸で、各社ツールをプロットしたイメージです。
サービスデスクツールを選ぶ際には、
運用プロセスの継続改善を前提に検討することが非常に重要
です。企業の目指す姿や実際の業務ニーズに最も適したツールを選びましょう。そのためには、ツールの導入コストやカスタマイズの費用、そして提供される機能が企業の要求にどれだけ合致しているかを慎重に評価することが必要です。
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サービスデスクツールの効果を最大化するポイント
サービスデスクツールの効果を最大化するためには、「ツールを効果的に使いこなす」ことと「継続的に改善する」ことが欠かせません。導入後、サービスデスク担当者や利用者が全機能を理解し、日常業務で活用することで、より大きな効果が得られます。
特に包括的な機能を持つツールは、使えば使うほど組織内にナレッジが蓄積され、問い合わせ対応の効率化や対応品質の向上につながります。そのため、初期の導入コストだけでなく、将来的な運用効果や改善の可能性も視野に入れてサービスデスクツールを選定することが重要です。
ITIL準拠のSMAXでサービスデスク改善の効果を最大化
Service Management Automation X(以下、SMAX)は、ITサービスマネジメントを最適化するために設計されたツールです。ITILに準拠した機能のほかに、AI技術を活用して、ITサービスマネジメントの最適化を支援します。
ITIL準拠した機能を標準装備したITサービスマネジメントツール
Service Management Automation X(以下、SMAX)は 「簡単・高機能・イマドキ」 をコンセプトとしたSaaS型ITサービスマネジメントツールです。
UIや画面遷移にも優れ、初めてでも直感的に操作可能です。また、サービスデスク管理、インシデント管理、問題管理、変更管理、ナレッジ管理、構成管理といったITサービスマネジメントに必要な機能や充実したレポート・ダッシュボードもすべて標準機能で搭載しています。
さらに、AIやビッグデータ活用、チャットなどの機能を有し、導入後、すぐに運用の効率化やナレッジ活用の効果を実感できます。
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サービスデスクツールの「スムーズな導入」と「簡単なカスタマイズ」を実現
SMAXは、ITILに準拠して開発しています。そのため、導入プロセスに 「Fit to Standard」という考え方を取り入れることで、ITサービスマネジメントのプロセスを最適化 します。また、SMAXはノンコーディングでカスタマイズが可能です。専門的なプログラミングスキルがなくても、企業のニーズにあわせて柔軟に設定を変更できます。このため、開発を外部委託する必要がなく、自社内で迅速にカスタマイズできるので、時間とコストを大幅に削減できます。
サービスデスク課題の整理から継続的な改善までアシストにおまかせください
アシストは20年以上にわたってITサービスマネジメントツールを取り扱い、500社を超える企業の運用課題を解決してきました。この豊富な経験とノウハウを活かし、現在の課題に対する解決策だけでなく、継続的な改善も見すえたサポートを提供します。サービスデスク業務の課題整理やツールのご紹介はお気軽にご相談ください。
サービスデスク見直し成功例!SMAX導入企業のケーススタディ
SMAXを導入して、どのようにサービスデスクを改善したのかを、「5,000名の社員を抱える製造業A社様」のケーススタディを通じてご紹介します。
サービスデスク業務でA社が抱えていた3つの課題
A社が抱えていた主な課題は、問い合わせ対応の質やスピードのばらつき、外部委託にかかるコストの増大と対応の遅れ、そして問題発生時の対処に時間がかかることでした。これらの課題は、社員の生産性に悪影響を与えるとともに、業務全体の効率低下を招いていました。
1.問い合わせ対応の質やスピードのばらつき
A社では、新しいシステムの導入やアップデートに伴い、社員からの使い方や不具合に関する問い合わせが急増していました。しかし、社内でナレッジが体系的に蓄積されていなかったため、担当者ごとに対応の質やスピードが異なり、社員の業務がしばしば滞る状況が続いていました。これは、社員の生産性に大きな影響を与えていました。
2.外部委託にかかるコストの高騰や対応遅れ
A社は、問い合わせ受付システムの開発を外部ベンダーに委託していましたが、コストが増大していまいした。また、急なシステム変更や予期せぬトラブルに対して、外部ベンダーの対応が遅れがちで、業務への影響が懸念されていました。そのため、ITサービスをできるだけ内製化し、コストを削減しつつ対応スピードを向上させる必要がありました。
3.問題発生時の対処に時間がかかっていた
A社では、手作業での運用が主流のうえ、インフラ部門など他部署との連携・コミュニケーションも不足していました。そのため、問題への対処が遅れることが多く、運用工数も増加していました。この状況を改善するために、サービスデスクの効率化から始めて、インシデント管理やプロセスの自動化を含む、ITサービスマネジメント全体の見直しが求められていました。
SMAXの導入でサービスデスク業務はどう改善したのか
SMAXを導入したことで、A社は問い合わせ対応の品質とスピードを向上させ、サービスデスクの内製化によるコスト削減を実現しました。さらに、ITサービスマネジメント全体を改善し、業務効率化とサービス品質の向上に成功しました。
1.問い合わせ対応の品質やスピードが劇的に向上
SMAXは、過去の問い合わせ対応のナレッジを効率的に活用できるよう、サービスデスク担当者に解決策を自動提案する機能を提供します。これにより、A社のサービスデスク対応品質とスピードが大幅に向上しました。
具体的には、担当者が過去のナレッジを迅速に参照できるようになったことで、一貫した高品質の対応が実現し、社員の業務もスムーズに進むようになりました。また、問い合わせの傾向を分析してナレッジを充実させた結果、社員自身が問題を解決することが増え、問い合わせ件数が約20%減少しました。
2. サービスデスク開発~運用を完全に内製化
SMAXは、ノンコーディングで簡単にカスタマイズできるため、A社のサービスデスク部門自らシステムの設定や変更を行えるようになりました。その結果、外部ベンダーへの依頼にかかっていたコストを年間で数百万円単位で削減できました。また、急な変更やトラブルにも迅速に対応できるようになり、対応スピードも大幅に向上しました。
3.ITサービスマネジメント全体の継続的な改善
SMAXは、サービスデスクの機能だけでなく、ITサービスマネジメントのあらゆるプロセス最適化をサポートします。A社は、サービスデスクの改善を皮切りに、他部門と連携してインシデント管理や構成管理もプロセスを見直し、SMAX上で実施することにしました。各プロセスで得られるデータを活用し、継続的な運用改善を行っています。結果として、業務の効率化だけでなく、全体的なITサービスの質も向上しています。
5つのケーススタディ!無料でダウンロードできます
このページで紹介した成功事例に加えて、SMAXのユースケースをまとめた資料をPDFでご用意しました。このPDF資料では、企業が抱えていたサービスデスクに関する具体的な課題と解決方法ががわかります。どなたでも無料でダウンロードいただけます。ぜひ、ダウンロードして貴社のサービスデスク改善にお役立てください。
<5つのケーススタディ>
Case1:サービスデスクの対応ナレッジを蓄積・活用できていない
Case2:メールでの問い合わせ対応で管理が煩雑化、見落としも発生
Case3:社員からの問い合わせが増加し続け、サービスデスク対応工数も増加
Case4:カスタマイズを外部委託する費用の高騰
Case5:運用改善をしたくても改善につなげる材料がない