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2024.09.30

アプリの表示を簡単制御!スペース/ストリームの使い方

作成したアプリを展開するとき、「この拠点のユーザーにだけ見せたいアプリがある!」「特定の役職のユーザーにだけアプリを公開したい!」なんてこと、ありませんか?

以下の記事では、ユーザーごとに異なるデータを表示する方法をご紹介しました。
セキュリティ機能でユーザーごとに異なるデータを表示したい!

本記事では、データの表示制御ではなく、ユーザーによって表示するアプリを制御する方法をご紹介します!

目次

※本記事は「2022年09月時点のSaaS」で作成しています。
 オンプレミス版は「Qlik Sense May 2024」で作成しています。

使用するアプリ

今回は以下の2つのアプリを使用します。

・売上_全社
・売上_東京本社

以下のように、全社公開用のアプリにはどの拠点のユーザーでも閲覧できるようにし、東京本社用のアプリは東京本社のユーザーのみが閲覧できるように設定します。

Qlik Sense SaaS版での設定手順

Qlik Sense SaaSでは、スペースを使用してアプリの表示/非表示を制御します。
スペースを作成し、アプリを見せたいユーザーを作成したスペースに追加することで、アプリの表示を制御できます!

スペースの作成

まずは、スペースを作成します。
※スペースの作成には、「Tenant Admin」「Analytics Admin」「Shared Space Creator」のいずれかの役割が必要です。

1)Qlik Sense SaaSにログインします。
2)画面左側[+ 作成]をクリックし、[スペース]にある[+]をクリックします。

3)ここではまず、全社公開用のスペースである『全社公開用_Sample』を作成します。
 [名前]を指定し、[タイプ]から「共有」を選択します。[作成]をクリックし、スペースを作成します。

4)スペースが作成され、自動で画面が遷移します。

5)上記1)から4)の手順で、必要な分のスペースを作成します。
 今回は、東京本社用のスペースである『東京本社用_Sample』も作成しました。

スペースへのユーザーの追加

次に、作成したスペースへユーザーを追加します。

1)画面左側[カタログ]を開きます。

2)画面上部の[スペース]で作成したスペースを検索し、選択します。
 ここでは、まずは全社公開用のスペースに、全ユーザーを追加します。

3)スペースを開いたら、右上[スペースの詳細]をクリックし、[メンバー]を選択します。

4)[メンバーを追加]をクリックします。

5)全社公開用のスペースには全ユーザーを追加するため、「<テナント名>の全員」の横にあるドロップダウンリストをクリックします。

6)「表示可能」の役割(ロール)を選択して、[完了]をクリックします。
 ※「表示可能」は、アプリの閲覧だけができる役割です。
  他の役割については、以下のメーカーヘルプをご確認ください。
  共有スペースでの権限の管理 | Qlik Cloud ヘルプ

全ユーザーをスペースに追加できました!

7)次に、東京本社用のスペースに、東京本社のユーザーを追加します。
 [カタログ]画面に戻り、[スペース]で東京本社用のスペースを検索して選択します。

8)右上[スペースの詳細]をクリックし、[メンバー]を選択します。

9)[メンバーを追加]をクリックします。

10)東京本社用のスペースには東京本社のユーザーのみを追加するため、ユーザーを検索して追加します。
 [ユーザーまたはグループ]で、追加するユーザー名、またはメールアドレスを選択します。ユーザー名やメールアドレスの一部を入力し、検索することもできます。
 また、複数のユーザーを指定することも可能です。

11)ユーザーを選択したら、[表示可能]となっていることを確認して[追加]をクリックします。

選択したユーザーをスペースに追加できました!

スペースへのアプリの追加

最後に、スペースにアプリを追加します。

1)公開したいアプリの[…]をクリックします。

2)[移動]を選択します。

3)[スペース]で移動先のスペースを選択し、[移動]をクリックします。

アプリをスペースに追加できました!

4)アプリのシートをユーザーに見せるには、シートを公開する必要があります。
 スペースに移動したアプリを開きます。

5)ユーザーに見せたいシートを右クリックし、[公開する]をクリックします。

シートが[パブリック]に移動します。
これで、スペースに追加されているユーザーであればアプリを見ることができるようになります。

今回はアプリの閲覧だけができる「表示可能」の役割でユーザーを追加しましたが、役割の設定 によってユーザーがアプリの公開や編集をできるようにすることも可能です。

また、スペース内のアプリに対し、スペースに追加されている複数のユーザーでスクリプトを共同編集することもできます。
以下のブログでご紹介していますので、ぜひご参照ください!
Qlik Sense SaaSでスクリプトを共同編集してみよう!

オンプレミス版での設定手順

オンプレミス版では、ストリームを使用してアプリの表示/非表示を制御します。
ストリームを作成し、アプリを見せたいユーザーを作成したストリームに追加することで、アプリの表示を制御できます。

オンプレミス版では、ユーザー全員が閲覧可能な『Everyone』というストリームがはじめから用意されています。
今回は全ユーザーが閲覧できる『Everyone』と、東京本社のユーザーのみが閲覧できる東京本社用のストリームを使用する方法をご説明します!

ストリームの作成

まずは、東京本社用のストリームを作成します。

1)Qlik Management Console(QMC)を開きます。

2)[MANAGE CONTENT]-[Streams]を開きます。

3)画面下部[+ Create new]をクリックします。

4)[Edit stream]画面で[Name]に任意のストリーム名を指定し、[Apply]をクリックします。

5)[Create security rule]画面で、ストリームへのアクセス制御を行います。
 ここでは、ユーザー名が「user1」であるユーザーを追加し、ストリームを参照できるようにします。

 グレーの枠内で、以下のように指定し、[Apply]をクリックします。

user name =
value user1

 ※ユーザーを指定する欄では、入力欄をクリックすることで選択可能なユーザーが表示されます。

ストリームを作成できました!

ストリームへのアプリの追加

次に、ストリームにアプリを追加します。

1)Qlik Sense Hubを開きます。

2)公開するアプリを右クリックし、[公開]をクリックします。

3)[ストリーム名]のドロップダウンリストより公開先のストリームを選択し、[公開]をクリックします。

アプリを指定したストリームに公開できました!

同様に、東京本社用のアプリを、作成した東京本社用のストリームに公開します。これで設定は完了です!

東京本社用のストリームの参照権限がある、「user1」がQlik Sense Hubにアクセスすると、ストリームが表示され、アプリを参照できます。

▼「user1」のQlik Sense Hub画面

東京本社用のストリームの参照権限がない、「user1」以外のユーザーがQlik Sense Hubにアクセスすると、ストリームは表示されません。

▼「user1」以外のQlik Sense Hub画面

さいごに

いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介したスペースやストリームについては、以下のヘルプも併せてご覧ください。

▼スペースについて
共有スペースで作業する | Qlik Cloud ヘルプ

▼ストリームについて
ストリームの管理 | 管理者向け Qlik Sense ヘルプ

スペースやストリームを使用することにより、アプリの公開範囲を制御することができます。便利な機能なので、ぜひご活用ください!

執筆者情報:

株式会社アシスト北海道 テクニカルサポート部

2021年に新卒入社し、Qlik製品のサポートを担当しています。
お客様にご満足いただけるサポートができるよう日々奮闘中です。

読書・ゲーム好きのため、肩こりに悩まされています。姿勢に気を付けたいです。

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