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2024.10.30

マスター アイテムを駆使して、アプリ開発を効率化しよう!(その1)

Qlik Senseのアプリ内で同一の軸やメジャーを使い回したい、複数の棒チャートや折れ線チャートなどのメジャーを任意の色に揃えたいということはありませんか?
Qlik Senseでは「マスター アイテム」の機能でこれらを効率的に行うことが可能です!
今回はマスター アイテムに「メジャー」を登録して活用する方法を紹介します。

目次

※本記事は「2024年10月時点のQlik Sense SaaS」で作成しています。

マスター アイテムとは何か

「マスター アイテム」の機能は、Qlik Senseアプリで軸やメジャー、チャートを登録し再利用できる機能です。登録したマスター アイテムは、公開されたアプリで閲覧ユーザーに利用させることができます。
以下のような場合に便利です。

・1つのアプリ内で、同一の軸やメジャーを複数のチャートで利用したいときや、同一のチャートを複数のシートで利用したいとき。
・1つのアプリ内で、複数のチャートのメジャーを任意の色に揃えたいとき。
・1つのアプリ内で、開発者が作成した軸やメジャーを、閲覧ユーザーに再利用させたいとき。

※マスター アイテムは「公開されていない作業中のアプリ」で作成します。
 「公開されているアプリ」では作成や編集ができず、利用のみ可能です。

マスター アイテムに「メジャー」を登録する方法

マスター アイテムにメジャーを登録してチャートに設定する手順

以下の手順でマスター アイテムにメジャーを登録し、チャートに設定します。

<操作手順>
1) シートの編集画面で画面左の[アセット]-[マスター アイテム]を選択し、[メジャー]を展開して[新規作成]ボタンをクリックします。

2) [メジャーの新規作成]画面で[数式]の[fx]ボタンをクリックします。

3) [数式を編集]画面で数式を記述し、画面右下の[適用]ボタンをクリックします。

4) [名前]に任意の名前を記述し、[作成]ボタンをクリックします。
  これでマスター アイテムの登録が完了です。

5) シートの編集画面に戻り、チャートを作成します。
  例:テーブルのチャート

6) チャートのプロパティで、[列の追加]-[メジャー]をクリックします。

7) [メジャー]欄で、対象のメジャーの名前をクリックします。

8) 集計結果が表示されることを確認します。

マスター アイテムのメジャーを編集する手順

マスター アイテムのメジャーを編集したいときは、以下の手順で編集を行います。

<操作手順>
​1) [アセット]-[マスター アイテム]-[メジャー]から対象のメジャーの名前をクリックし、鉛筆マーク([編集])をクリックします。

2) 警告メッセージが表示されるので[OK]ボタンをクリックして編集を行います。
  ※そのマスター アイテムを使用しているすべてのチャートに変更が反映されます。

チャートのメジャーに設定したマスター アイテムの関連付けを解除する手順

チャートのメジャーに設定したマスター アイテムの関連付けを解除したい場合は、以下の手順で解除を行います。

<操作手順>
1) チャートのプロパティの[データ]タブで、対象のメジャーの名前をクリックして展開し、チェーンのマークをクリックします。

2) 警告メッセージが表示されるので[OK]ボタンをクリックして解除を行います。

マスター アイテムの「メジャー」の色を指定する方法

Qlik Senseの棒チャートや折れ線チャートなどでは、メジャーに自動で色が割り振られますが、マスター アイテムを使用することでメジャーに任意の色を指定することができます。
複数のチャートのメジャーを任意の色に揃えたいときに便利です。

色は「1. メジャーの色の指定」と「2. メジャーの集計結果に応じた色の指定」が可能です。
それぞれの設定方法を紹介します。

1. メジャーの色の指定

マスター アイテムを使用することで、以下のようにメジャーに対して任意の色を指定できます。

以下の手順で色を指定します。

<操作手順>
1) [マスター アイテム]-[メジャー]で目的のメジャーの名前をクリックし、鉛筆マーク([編集])をクリックしてメジャーの編集画面を開きます。

※マスター アイテムの登録時でも、色の指定が可能です。

2) [メジャーの色]の下の四角いマーク([色を選択])をクリックし、任意の色を選択して指定します。

※パレットのマークをクリックすることで、より広い範囲から任意の色を指定できます。

3) [保存]ボタンをクリックします。
  これで色の指定が完了です。

4) シートの編集画面に戻り、色の指定を行ったマスター アイテムのメジャーを、チャートに設定します。
  例:棒チャート

5) プロパティの[スタイル]タブ-[色と凡例]で下記のように設定します。
  ※[自動]の設定でも上記手順「3)」で指定した色になる場合もあります。
   指定した色にならない場合は、下記の設定を行ってください。
   ・[カスタム]に設定する。
   ・ドロップダウンで[単色]を選択する。
   ・[ライブラリ カラーの使用]で[メジャー]を選択する。

2. メジャーの集計結果に応じた色の指定

メジャーの集計結果に応じて「ある数値までの場合は”青”、それ以上の数値の場合は”赤”」のように任意の範囲に色を指定することができます。

設定方法は、下記ブログの「数式における任意の範囲に色を指定する方法」をご確認ください。
色合いが統一されたスタイリッシュなアプリを目指そう!

さいごに

今回は、マスター アイテムのメジャーを活用する方法を紹介しました。
マスター アイテムの設定は下記リンクの「STEP3:マスターアイテムを作成してみましょう」の動画でも解説していますので、ぜひご覧ください!
Qlik Senseの使い方がわかる!無料で学べる自習用セルフラーニングビデオ

続編として、「マスター アイテムに軸やチャートを登録して活用する方法」についての記事も公開予定です。
ご期待ください!

執筆者情報:

株式会社アシスト北海道
テクニカルサポート部 情報基盤2課

2019年に新卒入社し、Qlik製品のサポートを担当して6年目です。
日々、Qlik含めIT業界の進化には驚かされるばかりです。
変化について行けるよう、常に最新の技術やトレンドを学び続けて行こうと思います!

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