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Oracle Cloud VMware SolutionでのVMware HCX環境構築手順(後編)
前回の記事でOCVS)でHCXを利用するための前提となる手順の前半をお伝えしました。本記事では後続の手順であるサービスメッシュ作成・L2延伸手順を記載し、仮想マシンを移行できる状態、つまりHCX環境の構築完了までを説明します。
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Oracle Cloudには大きく分けて3つのストレージサービスが提供されています。
今回は、はじめてOracle Cloudを触る方に向けて、この3つのストレージサービスの概要を分かりやすく、現場での事例も含めてご紹介します。
NVMe SSDをベースにしたストレージサービスです。
ベアメタル・インスタンスや仮想マシン・インスタンスのブロックデバイスとして利用できるボリュームの作成および管理機能を提供します。
また、ブート・ボリューム(Oracle提供のイメージまたはカスタム・イメージからベアメタル・インスタンスや仮想マシン・インスタンスを起動すると作成される、OSそのものが保存されるボリューム)も本サービスから提供されます。
例えば「現行環境でWindows OSを使用しており、現行環境のドライブレターの構成をOracle Cloudでも再現したい」というご要望をいただく機会がありますが、その場合にはDドライブ用のブロック・ボリューム、Eドライブ用のブロック・ボリュームというようにボリュームを追加し、ご利用いただきます。
NFSv3 対応の共有ストレージ・ボリュームを提供するサービスです。
複数のインスタンスから利用可能な共有ボリュームの作成および管理機能を提供します。
ブロック・ボリューム・サービスは、複数のインスタンスから同時にアタッチはできませんが、共有のストレージ・ボリュームを利用したいという場合にご利用いただきます。
データ容量無制限、そして高い信頼性を提供するストレージサービスです。
データを「オブジェクト」として管理するため、画像や動画などのメディアコンテンツ、バックアップなどの非構造化データの格納に最適です。
また、格納された「オブジェクト」は常に内部監視され、冗長性・耐久性を保証します。
最も多い事例は、Oracle Databaseのバックアップ格納先として使用することです。
Oracle Cloud上のOracle Databaseはもちろん、オンプレミスのOracle Databaseのバックアップを格納することも可能です。
また、オンプレミスからOracle Cloudにデータを移行する際のダンプファイルの転送にも使用するケースがあります。
オブジェクト・ストレージには次の2つのタイプがあります。
頻繁なアクセスが必要なオブジェクト向けのストレージです。
アクセスが少なく、長期間保存するオブジェクト向けストレージです。
標準・オブジェクト・ストレージよりも、低価格(おおよそ1/10)で利用することができます。
注意点として、アーカイブ・ストレージに配置したオブジェクトを参照する場合には、一旦標準・オブジェクト・ストレージにリストアする必要があります。
※直接、アーカイブ・ストレージからオブジェクトを参照することはできません。
今回は、Oracle Cloudが提供するストレージサービスについて紹介しました。
ストレージは、今やサーバーやネットワークと同じくITインフラストラクチャになくてはならない要素であり、容量や性能が急速に進化しています。
Oracle Cloudのストレージサービスも進化に合わせて機能拡張などが実施されていますので、以下マニュアルもあわせてご参照いただき、ぜひ実際に体感いただければ幸いです。
ブロック・ボリューム
https://docs.oracle.com/cd/E97706_01/Content/Block/Concepts/overview.htm
オブジェクト・ストレージ
https://docs.oracle.com/cd/E97706_01/Content/Object/Concepts/objectstorageoverview.htm
アーカイブ・ストレージ
https://docs.oracle.com/cd/E97706_01/Content/Archive/Concepts/archivestorageoverview.htm
ファイル・ストレージ
https://docs.oracle.com/cd/E97706_01/Content/File/Concepts/filestorageoverview.htm
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