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2025.05.01

「Amazon Q Business」の「Amazon Q Apps」で作成したアプリをカスタマイズする方法

「Amazon Q Business」の「Amazon Q Apps」で作成したアプリをカスタマイズする方法

はじめに

Amazon Q BusinessはAWSの生成AI搭載アシスタントです。

Amazon Q Businessには特定タスク専用のアプリを作成できるAmazon Q Apps(*1)という機能が備わっています。

本記事ではAmazon Q Appsをカスタマイズするために知っておく必要がある、各カードの概要と設定方法についてご紹介します。


(*1)Q Apps自体についての紹介は以下の記事を参照ください。

https://www.ashisuto.co.jp/db_blog/article/amazon-q-business-qapps-create.html


Amazon Q Appsで利用可能なカードについて

Amazon Q Appsには「Text input」、「File upload」、「Output」、「Data collection form」4種類のカードが用意されています。

カードの上限枚数(*2)内であれば、ユーザー側で自由に追加しアプリのカスタマイズが可能です。

(*2)1つのAppに対するカードの上限枚数は「File upload」と「Data collection form」それぞれ 5 枚までかつ全種類の合計が 20 枚まで(2025年3月時点)


カードのカスタマイズをする場合は各カード右上の鉛筆マークから編集します。

Text input カード


ユーザーにて必要な情報等を入力することができるカードです。

Text input カードの設定項目は以下です。


項目内容
Titleカードのタイトル
Placeholder - optionalユーザーに入力させたい内容を指定
入力内容の指示を表示させる際に活用
Default value - optional常にデフォルト値として入力させたい内容を記入
入力規則の統一したい場合に活用

■カード設定例


  • Title:会議タイトル
  • Placeholder - optional:会議のタイトルと開催日時を入力してください
  • Default value - optional:【会議タイトル_YYYYMMDD HH:MM-HH:MM】

(Apps選択時)

Default valueに入力した内容が予め記入された状態になります。


(テキスト未入力の状態)

Placeholderに入力した内容が表示されます。

File upload カード


ユーザーにて直接ファイルをアップロードすることができるカードです。

File upload カードの設定項目は以下です。


項目内容
Titleカードのタイトル
Default file - optional常にデフォルトとして利用したいファイルをアップロード

(設定例)

Output カード


Appsが回答を出力するカードです。

Output カードの設定項目は以下です。


項目内容
Titleカードのタイトル
Promptどのような情報を利用してどのような内容を回答させたいのか指示内容を入力
SourceAppsにて回答生成させる際に利用する情報ソースを選択
(Company knowledge もしくは General knowledge)
※Company knowledgeを選択した場合は、データソースの詳細まで選択可能

■Text inputカードに対するOutputカード設定例


Title:議事録要約
Prompt:データソースに配置済みの議事録ファイル @ファイル名 を要約してください。以下の要点をまとめてください。

  • 開催日時
  • 議題
  • 宿題事項
  • 次回会議予定

Source:Company knowledge


(出力イメージ)

■File uploadカードに対するOutputカード設定例


Title: アクションアイテムとディスカッションポイント

Prompt: @会議タイトル を冒頭に追記の上、@会議メモ から、アクションアイテムとディスカッションポイントを抽出してください。

  • アクションアイテムの形式: [アクション] アクションの詳細 (所有者、期限)
  • アクションアイテムはアクションごとに箇条書きでお願いします。
  • 可能な限り期限と完了予定日を指定してください。

Source: Attached files


(出力イメージ)


■Data collection formカードに対するOutputカード設定例


※Data collection formについては本記事の後半を参照ください。


  • Title:イベント登録状況サマリ
  • Prompt:@イベント参加登録 から出席人数を集計し、出席率も合わせて算出してください。また、備考欄の内容も回答者名と合わせて一覧で出してください。
  • Source:Collected form data

(出力イメージ)

Data collection form カード


アンケート集計や質問収集等情報収集に適したカードです。

※本カードを使ったOutputは他データソースや他カードと組み合わせることができないためご注意ください。

Data collection form カードの設定項目は以下です。


項目 内容
Title カードのタイトル
Fields ユーザーに回答させたい項目を追加
Limit users to one response 回答を1人1度に制限する場合に有効化
複数回答可能にする場合は無効化

(設定例)

まとめ

自然言語で簡単にアプリが作成できる上に、ユーザーでカスタマイズもできるのは、いいポイントですね。

うまくカスタマイズして定型作業をより効率化したいものです!



執筆者・シリーズ情報

山庄菜摘 プロフィール画像

2021年に新卒入社し、AWSのフィールド業務を担当している。最近は生成AI分野に興味を抱き、日々Amazon Qの検証を行っている。...show more



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