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  • AWS
2025.03.31

Amazon Q BusinessのAmazon Q Appsで生成AIアプリを作成する方法

Amazon Q BusinessのAmazon Q Appsで生成AIアプリを作成する方法

はじめに

Amazon Q Businessは、AWSが提供する生成AI搭載のアシスタントです。その中でもAmazon Q Appsは、生成AIの専門知識がなくても、どなたでも簡単に生成AIアプリを構築できる機能です。本記事では、Amazon Q Appsの概要と作成方法についてご紹介します。


Amazon Q Appsとは

Amazon Q Appsは、Amazon Q Businessアプリケーション環境内で、特定タスク専用のアプリを作成する機能です。ユーザーは、Amazon Q Appsで自然言語で要件を記述するだけで、簡易的な生成AIアプリを作成できます。例えば、以下のAmazon Q Apps Creatorの画面で、赤枠のように作成したいアプリを自然言語で指定し、「Generate」をクリックするだけで、生成AIアプリができあがります。

Amazon Q Business


例えば、上記画像で入力した自然言語の場合、以下のような文書要約アプリが作成されます。

Amazon Q Business


この文書要約アプリでは、以下の赤枠のように、要約対象の文書をアップロードし、要約の長さと形式をそれぞれ指定するだけで、要約の結果が生成されます。「以下のファイルを要約してください。長さは~、形式は~」のように長いプロンプトを書かなくても、処理が自動的に行われます。

Amazon Q Business


このように、頻繁に実施する定型業務や生成AIに対するプロンプトを、Amazon Q Appsで自動的に処理させることが可能となります。日常タスクの効率化、組織の生産性向上につながります。

Amazon Q Appsの作成方法

Amazon Q Appsで生成AIアプリを作成するには、まずはAmazon Q Apps Creatorの画面に遷移する必要があります。以下のように、Amazon Q BusinessのWeb Experienceの左側にある「Apps」をクリックします。

Amazon Q Business


そうすると、以下のようにWeb ExperienceからAmazon Q Apps Creatorの画面に切り替わります。

Amazon Q Business


ここからは、Amazon Q Appsで生成AI簡易アプリを作成する2通りの方法についてご紹介します。
①シャッフル機能でQ Appsのテンプレートを利用する
②ニーズに合わせて独自のアプリを自然言語で作成する


①シャッフル機能でAmazon Q Appsのテンプレートを利用する

Amazon Q Apps Creatorの画面では、既にいくつかのテンプレートが用意されています。Amazon Q Apps Creatorの画面では、既にいくつかのテンプレートが用意されています。

例えば、以下の赤枠の中に、「Brainstorming Sessions Summarizer」と「Marketing Tagline Generator」の2つのテンプレートが用意されています。「Brainstorming Sessions Summarizer」では、ブレインストーミングセッション後にアイデアを分類して要約するアプリが作成されます。また、「Marketing Tagline Generator」では、入力されたコンテンツに基づいて、マーケティング用のタグラインを生成するアプリが作成されます。

Amazon Q Business


また、右上の「Shuffle」をクリックすることで、テンプレートをシャッフルすることができます。シャッフル後、以下のように異なるテンプレートが表示されます。

Amazon Q Business


何回かシャッフルして、要件に合いそうなものがありましたら、該当テンプレートを選択した上で、右下の「Generate」をクリックします。例として、以下の「Business Proposal Optimizer」のテンプレートを選択し、ビジネス提案書を改善するためのアドバイスを提供するアプリを作成します。

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そうすると、以下のようなビジネス提案書改善アプリが自動的に作成されます。

Amazon Q Business


②ニーズに合わせて独自のアプリを自然言語で作成する

提供されているテンプレートに、要件に合致するものがない場合、ご自身のニーズに合わせて、自然言語でアプリを作成することも可能です。その場合は、以下のように画面上の入力欄に要件を記載し、「Generate」をクリックします。今回は例として「ビジネスメール文章添削アプリ」を作成します。

Amazon Q Business


以下のように、ビジネスメール文章添削アプリが生成されます。

Amazon Q Business


左側に添削対象のメール文章を入力し、画面下方の「Run」をクリックすると、添削案が生成されます。

Amazon Q Business


作成したアプリを共有する方法

上記の方法で作成したアプリを公開し、Amazon Q Businessのアプリケーションにアクセスできる他のユーザーと共有することが可能です。その場合は、作成したアプリの画面右上の「Share」をクリックします。

Amazon Q Business


表示された画面で「Share with all」の項目をオンにします。

Amazon Q Business


また、必要に応じて「Edit categories」でアプリを特定のカテゴリーに分類することも可能です。カテゴリーを選択した上、「Save」をクリックします。

Amazon Q Business


共有されたアプリは、Q Business Libraryの画面で参照できます。Amazon Q Businessの画面左側のメニューより、「Library」をクリックすると、Amazon Q Businessのアプリケーション環境内で公開されたAmazon Q Appsアプリの一覧が表示されます。

Amazon Q Business


また、特定のカテゴリーを選択してアプリをフィルタリングすることも可能です。

Amazon Q Business


まとめ

この記事では、Amazon Q Businessの機能の1つ、Amazon Q Appsの概要と作成方法についてご紹介しました。Amazon Q Appsでは、専門的なプログラミングスキルがなくても、自然言語で簡単に生成AIアプリを作成できます。Amazon Q Appsを使うことで、日常タスクに対して毎回長いプロンプトを入力しなくても、処理が自動化されます。業務の効率化や組織の生産性向上など、さまざまなシーンで活用が期待されます。ぜひ、お試しください!


執筆者・シリーズ情報

陳ぎょうろ プロフィール画像

2023年に新卒入社し、現在はAWSのフィールド業務を担当。得意分野はAWSアカウント管理・生成AI活用。2024年に「Japan AWS Jr. Champions」に選出。...show more



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