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  • AWS
2025.10.20

「Amazon Q Developer」の使い方(VSCodeにインストールして利用する方法)

Amazon Q Developerの使い方(VSCodeにインストールして利用する方法)

はじめに

Amazon Q Developerは、AWSが提供する開発者向けの生成AIアシスタントで、コーディング支援やソフトウェアのアップグレードの実行など日々の開発を効率化する機能を備えています。


本記事では、Amazon Q Developerを利用するための初期セットアップから、Visual Studio Code(VS Code)に拡張機能を導入して実際に使えるようにするまでの手順をわかりやすく解説します。


AWS Builder IDの準備から、開発環境との統合までの流れをまとめていますので、初めての方でもスムーズに導入できる内容となっています。

Amazon Q Developerとは?

Amazon Q Developerは、AWSが提供する開発者向けの生成AIアシスタントです。
インテリジェントなコード補完や質問応答、コードの脆弱性スキャン、README作成などをサポートし、開発作業の効率化を後押しします。VS CodeやJetBrainsといった統合開発環境(IDE)に拡張機能として導入でき、開発の現場で直接活用できるのが特徴です。


本記事では、AWS Builder IDを利用してAmazon Q Developer無償版をVisual Studio Code(VS Code)に導入し利用する方法を解説します。

Amazon Q DeveloperをVS Codeにインストールして利用する方法

AWS Builder IDを利用したAmazon Q Developer無償版をVS Codeにインストールして利用するには、大きく以下の3つのステップが必要です。


①AWS Builder IDの作成

②Amazon Q Developerのインストール

③VS Codeでの利用

①AWS Builder IDの作成

Amazon Q Developerを利用するには、AWS Builder ID または IAM Identity Center のワークフォースユーザーが必要です。個人で無償版を試す場合は、AWS Builder IDを作成すればすぐに利用できます。AWS Builder IDは無料で取得でき、AWSアカウントとは独立しており、特定のAWSサービスやツールにアクセスするための個人用アカウントです。

※すでにAWS Builder IDをお持ちの方は①の手順をスキップしていただいて問題ございません。


まず、以下のURLにアクセスし、「AWSビルダーIDの作成」画面に遷移します。

https://profile.aws.amazon.com/

表示された画面で、AWS Builder ID用のメールアドレスを入力し、「次へ」クリックします。

データベースの概念図

遷移された画面で、AWS Builder IDで使用する名前を入力し「次へ」をクリックします。

登録されたメールアドレス宛に認証コードが届き、認証コードをメール認証画面に入力した上「認証」をクリックします。



認証完了後、パスワード設定の画面に遷移されます。右側に表示されたパスワードポリシーに従ってパスワードを設定した上で、「AWS ビルダー ID を作成」をクリックします。


そうすると、再度「AWS ビルダー ID の作成」画面に遷移されますが、こちらでAWS Builder IDの作成が完了となります。

②Amazon Q Developerのインストール

次に、VS CodeにAmazon Q Developerをインストールします。


まだVS Codeをインストールしていない場合は、まず公式サイトからダウンロードしてください。

Visual Studio Code ダウンロードページ


インストールが完了したら、VS Codeを起動し、サイドバーの拡張機能タブを開きます。

検索バーに「Amazon Q」と入力し、「Amazon Q」拡張機能をインストールします。

インストールが完了すると、以下のような画面が表示されます。サイドバーにAmazon Q拡張機能のマークが追加されていることがわかります。これで、Amazon Q Developerのインストールが完了となります。

③VS Codeでの利用

Amazon Qの拡張機能をインストールしたら、VS CodeからAmazon Q Developerを利用できるようになります。

サイドバーにあるAmazon Q 拡張機能のマークをクリックすると、ログイン画面が表示されます。今回は先ほど作成したAWS Builder IDを使ってログインしますので、「Personal account」を選択し、「Continue」をクリックします。


外部のWebサイトにアクセスするためのポップアップが表示されますので、「開く」をクリックします。

そうすると、「AWS ビルダー IDの作成」画面に遷移されます。「すでにAWS Builder ID をお持ちですか?サインイン」をクリックします。

遷移された画面で、手順①登録したメールアドレスを入力し、「次へ」をクリックします。

次の画面で、設定したパスワードを入力し、「Security check」の「Verify」をクリックします。

セキュリティチェックのポップアップで表示された画像にある文字を適切に入力し、「Submit」をクリックします。

セキュリティチェックが「Success」と表示されましたら、「サインイン」をクリックします。

登録したメールアドレス宛に検証コードが届きますので、検証コードを入力した上で「続行」をクリックします。

検証完了後、以下の画面に遷移されます。「アクセスを許可」をクリックします。

「Request Approved」の画面が表示されましたら、ログインが完了となります。

VS Codeに戻ると、チャットの画面が表示されます。画面下部からチャットのやりとりを開始できます。

試しに、チャット画面からAmazon Q Developerに「PythonでAmazon S3にファイルをアップロードするコードを書いてください」と質問を投げかけてみます。

そうすると、コードとともに利用方法の案内が回答として返ってきました。

以上が、AWS Builder IDを利用したAmazon Q Developer無償版をVS Codeに導入する方法です。


AWS Builder IDを使った無償版のAmazon Q Developerでは、基本的なコード補完や質問応答を利用できます。ただし、利用回数や機能に一部制限があります。より高度な機能を利用したい場合は、Amazon Q Developer Proへのアップグレードが可能です。無償版とPro版の利用範囲およびAmazon Q Developer Proへのアップグレードの方法については、以下のページをご参照ください。


・Amazon Q Developer無償版とPro版の機能比較

・Amazon Q Developer Proへのアップグレードの方法

まとめ

本記事では、Amazon Q DeveloperをVisual Studio Code(VS Code)に導入する手順を、AWS Builder IDを利用した無償版を前提にご紹介しました。


まずは手軽に利用を始められる無償版で体験し、その後の利用状況に応じてPro版へ拡張することで、個人開発からチーム開発まで幅広く活用できます。ぜひ日々の開発フローにAmazon Q Developerを取り入れ、効率的でスピーディーな開発体験を実感してみてください!


執筆者・シリーズ情報

陳ぎょうろ プロフィール画像

2023年に新卒入社し、現在はAWSのフィールド業務を担当。得意分野はAWSアカウント管理・生成AI活用。2024年に「Japan AWS Jr. Champions」に選出。...show more



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