Database Support Blog

  • Snowflake
2025.11.05

Sigma社 × アシスト対談:日本企業におけるデータ活用の未来像 〜クラウドネイティブBIが拓く新たな可能性〜

Sigma × アシスト対談:日本企業におけるデータ活用の未来像 〜クラウドネイティブBIが拓く新たな可能性〜

近年、企業におけるデータ活用の重要性は一段と高まっていますが、その実現には依然として多くの課題が伴います。とりわけ、長年にわたりExcel中心の分析文化が根付いてきた日本企業では、これまでのやり方から一歩進んだ、データを価値に変える新たなアプローチが模索されています。

今回、AIデータクラウド「Snowflake」に直接接続できる新世代のクラウドネイティブBI「Sigma」を提供するSigma社と、長年日本企業のIT活用を支援してきたアシストとの対談が実現。先日開催されたイベント「SNOWFLAKE WORLD TOUR TOKYO 2025」での手応えや日本市場におけるSigmaの可能性、そして両社のパートナーシップが拓く未来について語り合いました。


Sigma社のZo Iguchi氏とアシスト安井が対談している様子

Sigma Computing Inc. Zo Iguchi氏
Sigma Computing Inc. Account Executive
Zo Iguchi
アシスト
株式会社アシスト データイノベーションセンター
コンサルティングセールス
安井 香瑠

世界共通のデータ活用の課題と、日本で根強いExcel文化

ー「SNOWFLAKE WORLD TOUR TOKYO 2025」には多くのお客様にご参加いただき、大盛況でした。Zoさんは他国で開催された「SNOWFLAKE WORLD TOUR」にも参加されていますが、日本のお客様の反応や、他国との共通点・相違点をどのように感じましたか?
Zo 氏

まず感じたのは、データ分析に関する課題は世界共通だということです。各国のお客様とお話する中で、「Snowflakeに投資をしたものの、まだデータをフルに活用できていない」という声は日本でも多く聞かれました。
日本の特徴としては、他国に比べてExcelユーザーが非常に多く、既存のIT環境を継続利用する傾向が強い一方で、Snowflakeの普及を機に「データ活用を次のステージに上げたい」という機運の高まりも感じています。

確かに、日本ではExcelユーザーが非常に多いですね。イベントのブースでは、多くのお客様がSigmaのスプレッドシートUIに注目されていました。「まるでExcelのようだ」と感じる見た目と、日頃から慣れ親しんだ操作感で演算もできる点が、Sigmaの価値として直感的に伝わったようです。

安井
ーSigmaのコンセプトは、日本の企業文化によく馴染みそうですね。
Zo 氏

今回の来日前にも日本のお客様とお話しする機会がありましたが、やはりその印象は強かったですね。スプレッドシートUIで直接SnowflakeにアクセスできるというSigmaのコンセプトは、特に日本のユーザーと相性が良いだろうと思っていましたが 、実際色々な人とお話する中で、その思いは一層強くなりました。

ーBIを利用していても最終的にはExcelにエクスポートするユーザーは多いですか?

「BIのビジュアルの美しさに惹かれて導入したものの、ビジネスユーザーが自由にレポートを改修できず、活用が一部にとどまってしまう」というお話は、よくお聞きします。結局、多くの方が使い慣れたExcelでの作業に戻ってしまい、全社的なデータ活用が広がらないケースは少なくありません。Sigmaは、そうした「BI導入の理想と現実」のギャップを埋めるきっかけになるのではないでしょうか。

安井
Zo 氏

お客様からは、部署ごとにExcelの運用がバラバラで、各ファイルが分断されているという課題をよくお聞きします。それらを繋ぎ合わせることができず、結果として迅速な意思決定の妨げになっているのです。誰でも直感的に使え、コラボレーションを促進するSigmaのプラットフォームは、まさにその課題を解決する一手となるだろうと、大変好評でした。

イベントで実感したSigmaに対する期待感

ー本日のイベントを通してお客様の反応はいかがでしたか?

セッションで最も印象的だったのは、最前列で熱心にメモを取り、写真撮影をされていたお客様の姿でした。私たちアシストのメンバーが日頃から感じている「Sigmaは本当に素晴らしい製品だ」という確信が、お客様の真剣な眼差しを通じてダイレクトに伝わり、深く共鳴しているような感覚を覚えました。

その確信の背景には、製品の圧倒的な使いやすさがあります。私自身は営業のためBI経験が豊富というわけではありませんが、少し触るだけですぐにデモができるほどの操作性です。当初想定していたデモ動画の投影ではなく、あえてライブデモをお見せしたのは、この「誰でも使える」という感覚をぜひ伝えたいという一心からでした。

安井
Zo 氏

SigmaのAI機能をごく自然な日本語で活用したデモが印象的でした。このAI機能、現在は英語での利用が中心ですが、デモで見せたスムーズな日本語操作は、SigmaとSnowflake Cortex AIが拓く大きな可能性をはっきりと感じさせるものでした。その未来が、すでに日本のビジネス現場にとって現実のものであることを確信させるデモでしたね。

ーAI機能には「もう計算式を自分で調べて書く必要がなくなる」という未来を強く感じました。少し懐かしい話ですが、昔Excelで「合計したい」と入力すると、イルカのキャラクターが「SUM関数を使うんだよ」と教えてくれましたよね。 まさにあのように、やりたいことを自然な言葉で伝えるだけで、Sigmaが解決策を示してくれる。そんな頼もしいサポーターのような存在だと感じました。
Zo 氏

もちろん、まずはSigmaの基本機能であるスプレッドシートUIやダッシュボードだけでも、日本の皆様には十分ご満足いただけると確信しています。その上で、今回ご覧いただいたAI機能は、Sigmaが切り拓く未来の可能性の一端として、ご期待いただけますと幸いです。

ーブースでは一日を通してお客様と直接お話しされていましたが、Sigmaに対する日本のお客様の反応や期待感はいかがでしたか?
Zo 氏

「Snowflakeを導入したものの、まだデータを最大限に活かしきれていない」というお客様が実に多いことを再認識しました。Sigmaがその状況を打開する鍵、つまりビジネスユーザー自身がデータを使いこなすためのフロントエンドになる点をご説明すると、皆様の表情がぱっと明るくなるのが分かりました。

特に、従来のBIでは不可能だったライトバック機能(*)のデモでは、多くの方が一瞬言葉を失い、真剣な表情で考え込まれていたのが印象的でした。「自社のあの業務で使えるかもしれない」、そのようなひらめきの瞬間を、間近で感じ取ることができました。

(*)ライトバック機能:入力した値をクラウドデータウェアハウスへ安全に書き戻す機能

ー自社の場合ならどのように使えるのか?具体的に考えられたようですね。
安井さんはどうでしたか?

ブースでは、Sigmaという名前をまだご存知ないお客様も含め、多くの方が足を止め、強い関心を寄せてくださいました。

皆様のお話をお伺いすると、「BIの活用が思うように社内に広がらない」といった現在の課題に加え、「これからSnowflakeを全社的なデータ活用基盤として拡張していく上で、BIはどうあるべきか?」という未来を見据えたテーマをお持ちであることが分かりました。Sigmaがまさにその両方を解決する一手になり得ることをご説明すると、皆様深く頷かれ、会話が弾んだのが印象的でした。Sigmaが持つ先進性や将来性を、多くの方に感じ取っていただけたのだと思います。

安井
Zo 氏

中でも特に印象的だったのが、あるIT管理者の方との会話です。その方は「ビジネスユーザーが自身でダッシュボードを作れないため、『これを作ってほしい』『ここを編集してほしい』といった依頼がITチームに殺到してしまう」という、切実な問題をお話されました。これはアメリカでも日常的に聞かれる課題であり、データチームが本来注力すべき戦略的な業務を圧迫する、根深いボトルネックとなっています。

その方が「だからこそ、セルフサービスBIを実現したいんだ」と熱心に話されていた姿は、まさにこの世界共通の課題を象徴しているようでした。Sigmaの使いやすさが、IT部門を日々の依頼から解放し、ビジネスユーザーに分析の力を与える、その両方を実現する可能性を強く感じていただけたと思います。

アシストと築く、日本市場での未来

ー私たちアシストにとっても、今回のイベント出展はSigmaという素晴らしい製品と共に未来を築けるという確信を深める、非常に有意義な機会となりました。この強固なパートナーシップをさらに発展させていく上で、我々アシストに対する今後の期待をお聞かせいただけますでしょうか?
Zo 氏

我々にとって、日本のマーケットを深く理解しているアシストは、最も頼りになるパートナーです。これから日本市場へ本格的に参入する上で、我々だけでは至らない点を、アシストが長年培ってきた知見と経験でカバーしていただくことに、大きな期待を寄せています。

そして何より、アシストが長年かけてお客様と築き上げてこられた信頼関係とネットワークは、我々にとって何物にも代えがたい資産です。アシストという素晴らしいパートナーシップを通じて、我々だけでは決して出会えなかったであろうお客様へSigmaの価値を届けられることを、心から楽しみにしています。

アシストは自社で製品を持たないからこそ、パートナーとなるメーカーがいかに素晴らしい製品を提供しているかを何よりも重視しています。Sigma社とのこれまでのやり取り、そして今回のイベントを通じて、その卓越した製品力と、お客様と共に成功できるという大きな可能性を改めて実感しました。この素晴らしい機会を経て、今後のパートナーシップがより強固なものになると確信しています。

安井
ーセッションでご紹介した、Sigmaのロゴの由来である「折り紙」のネタも、お客様の心に響いていましたね。
Zo 氏

実は、このロゴは特に日本を意識して作ったわけではなく、純粋に「一枚の紙が様々な形に変わる」という折り紙の文化に共感して生まれたものです。この嬉しい偶然の一致も、Sigmaが日本の皆様に受け入れられる一つの証なのかもしれません。

ー折り紙と聞くと、私たち日本人はすぐに鶴を連想します。そのロゴがもたらす親近感も、Sigmaと日本の相性の良さの表れだと感じます。そして、この「折り紙」というテーマは、データ活用の本質そのものを捉えていますよね。たった一枚の紙が、折り方次第で様々な形に姿を変えるように、データもまた、活用の仕方次第で無限の価値を生み出す。Sigmaという社名に込められた、そんな素晴らしいストーリーと共に、日本のお客様を支援していけることを楽しみにしています。

データ活用の可能性を象徴する折り紙の鶴のイラスト

Sigmaをさらに詳しく知るには

今回の対談で語られた、Excelのような操作感でSnowflakeを最大限に活用できる、新世代のクラウドネイティブBI「Sigma」。

アシストでは、その具体的な機能や操作性をデモンストレーションで詳しくご紹介する、無料のオンラインセミナーを開催しています。ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にご参加ください。

▼セミナーの詳細・お申し込みはこちら

Snowflake×Sigmaにご興味を持っていただけた方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

Sigmaに関する詳細説明のご希望やご質問など、何でもお気軽にアシストまでお問合せください。




執筆者・シリーズ情報

宇野正行 プロフィール画像

1990年入社。情報活用製品やCMS製品のプリセールス、フィールドサポートを経験後、マーケティング分野に転身。現在はSnowflakeのマーケティングを担当。...show more


■本記事の内容について
 本記事に示した定義及び条件は変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

■商標に関して
 ・Oracle®、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。
 ・Amazon Web Services、AWS、Powered by AWS ロゴ、[およびかかる資料で使用されるその他の AWS 商標] は、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
  文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。

関連している記事

  • Snowflake
2025.10.22

【開催報告】大盛況!熱気に包まれた「SNOWFLAKE WORLD TOUR TOKYO」に出展しました(2025年9月11、12日開催)

「SNOWFLAKE WORLD TOUR 2025」にBlack Diamondスポンサーとして出展! 6,000名超が来場したイベントの熱気や、満員御礼となったSnowflake×Sigma共同セッション、展示ブースでのリアルな対話の様子をレポート。

  • Snowflake
2025.08.08

クラウドネイティブBI「Sigma」で実現する Snowflake データの徹底活用! ウェビナー開催報告 速報(2025年7月4日開催)

日本初!SnowflakeとSigma(シグマ)の共同ウェビナーを開催しました。ウェビナーで語られたSnowflakeとクラウドネイティブBI Sigmaの親和性、魅力をお伝えします!

  • Snowflake
2025.06.30

Sigmaとは?Snowflakeデータ活用の最適解(BI)!

【初心者向けの解説記事】Snowflakeのセキュリティ対策、Snowflake Squadの認定スペシャリストがわかりやすく説明します。

ページの先頭へ戻る