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2023.03.22

アシストの新たな社内育成スタイル「ポスグレ学園」のご紹介!

ポスグレ学園


35年以上 教育事業を展開しているアシストが「ポスグレ学園」という新しい社内の育成施策を始めました。
この記事では、ポスグレ学園の創設者である森本に、創設の背景や思い、マイクロラーニング形式の講座や各種ワークショップなど、具体的な内容や工夫している点をインタビューしました。



アシストの新たな社内育成スタイル「ポスグレ学園」をご紹介!

爆誕!ポスグレ学園


アシスト 森本 憲明

―― とんでもない育成計画が進行中だと聞きました。ポスグレ学園が必要になった背景からまず教えてください。

森本:最も大きな理由は、お客様のPostgreSQL採用の急拡大を実感した点です。そうなると近い将来アシストのPostgreSQL技術者不足が心配で、育成環境を整える必要がありました。また、オープンソースらしく、向上心のある人が気軽に技術習得する文化を作りたいとも思ったのです。



―― 意外とマジメな理由だったんですね。ポスグレ学園における森本さんの役割は何ですか?

ポスグレ学園 コンセプト

森本:ポスグレ学園にはコンセプトがあります。その中で私の役割は学園の方向性を示すこと。実現するためのコンテンツやカリキュラムを立て、ワークショップやサイト作りといった具現化を運営メンバーと一緒に進めています。当初は2名で立ち上げで苦労しましたが、現在は有志が集まり9名に運営メンバーが増え、とても嬉しく感じています。



―― ますますマジメじゃないですか!ではこの「ポスグレ学園」という名前に込めた意味を教えてください。

ポスグレ学園 校長 教頭

はい。いたってマジメです(笑)

「ポスグレ学園」という名前に込めた思いとしては「遊び心」を大切にしています。参加者に楽しみながら学んで欲しいという思いで、運営は常にマジメに考えていますよ。

そのため、校長、教頭というキャストを作って、学園をコンセプトとした遊びの空間の中で、参加者に楽しんでもらいながら習得できる場を提供しています。


遊び心の中身とは?


―― 確かに、ポスグレ学園のカリキュラムでは「こんなことするよ!」といった呼びかけを校長からビデオ発信して、メンバーが自由に参加できる遊び心あふれる形になっていますね。具体的にどのような構成になっているんですか?

ポスグレ学園 カリキュラム

森本:初級コースと中上級コースに分かれていて、初級コースは「PostgreSQL管理基礎」教育テキストの章ごとの解説動画を用意して、マイクロラーニング形式で、日常業務のすき間時間を活用しながら受講でき、定期的にMTGにて参加者のケアを行っています。
中上級コースでは、OSS-DB技術者認定資格の対策ワークショップやより実践的なDB診断やチューニングのワークショップを開催しています。


―― どのような年次、経験の人がポスグレ学園に参加していますか?

森本:入社2年目の若手から 30年以上の超ベテランまで幅広く、さらにデータベースを扱っている組織だけでなく複数部署からも参加しています。ロケーションも、北海道、東京、名古屋、大阪、九州と全国各地になりこれまでの参加人数は、延べ80名以上です。


―― それだけの人数がいると、運営責任者として取りまとめていくのは大変ではないですか?

森本:そうですね。組織的な立場や上司や部下、勤続年数も異なるメンバーが参加しているので、立場に関係なく全員フラットにPostgreSQLを習得できる環境作りを心がけています。また、参加者の目的は、

  • 「DB製品全般の視野を広げたい」
  • 「OSS-DB技術者認定資格を取得したい」
  • 「PostgreSQLをPublic Cloud習得に生かしたい」
  • 「ETL , BIツール視点からDBを理解したい」

これらの多様な目的に応えるために、様々なワークショップを開催しています。


ワークショップって何するの?


―― ワークショップ形式なのですね。どのようなワークショップか具体的に教えていただけますか。

森本:現在、以下の8つのワークショップを開催しています。ワークショップは、参加者から希望を募り、それに応じたものを準備するようにしています。


―― 参加者の希望ということは、主体性をもって取り組む形なのですね。意欲的な人が全国から集っている理由がわかります。ワークショップの運営方法を、少し紹介いただけますか。

森本:各ワークショップの運営では以下のような点を心がけています。

  • 「遊び心をもつ」
  • 「参加者の心を動かす」
  • 「印象に残す」

ワークショップなので、参加者自身が能動的に手を動かしながら、全員参加型で取り組める開催内容を考えてもらい、自由に発言できる雰囲気作りを心がけています。

― これだけの取り組みですから、多くの人に知ってもらいたいですよね。

ポスグレ学園 コース

森本:はい、そう思います。

ワークショップの内容は資料や動画をイントラにあるポスグレ学園サイトに公開し、参加者以外からも閲覧できるようにしています。


ココがすごいよポスグレ学園


アシスト 森本 憲明

―― ポスグレ学園の「ここがいいよな」というところを自慢話っぽく教えてください 笑

森本:ポスグレ学園の参加は自由なのでやる気のある人が集まってきます。日頃は直接関わらない異なる専門家(異なる製品を担当している者同士)が同じテーマに取り組むと化学反応がおこり、新たな気づきや発見が生まれます。

―― これが新しい育成の文化になっていくということですね。

森本:そうなんです!
これを繰り返していくと、仕事とは与えられることではなく、自ら考え新たに作りだすことだと気づき始めるメンバーが出てきます。ここに、リアルタイムに発生している顧客現場の課題や動向、社内の組織課題というエッセンスを注入すると、イノベーションの連鎖が生まれます。


―― 既にスタートしている活動があるとも聞きました。

森本:今年はポスグレ学園から、新たなプロジェクトが2つ立ち上がりました。

  • EDB/PostgreSQL チューニングガイドライン作成
  • OSS-DB 試験対策セミナー制作

これは、ポスグレ学園のこれまでの成果と顧客現場での課題解決を融合させたものです。こうした取り組みをしながら、アシストの組織活性化付加価値向上につなげたいと考えています。

ポスグレ学園 OSS-DB試験対策

ポスグレ学園 チューニングガイドライン


これからこんなことをします!


―― ポスグレ学園は新たな価値観の技術者を育成し、そこで培った価値をお客様に届ける新たな育成スタイルだと感じました。最後にポスグレ学園の今後の展望を教えてください。

森本:これまでは立ち上げ期で、PostgreSQLの基本的な知識習得として各種コンテンツ整備や体験レベルのワークショップを開催してきました。これからは上記のプロジェクトのように「新たな価値を創造する場」に発展させたいと思います。


―― 組織文化への期待もありますか?

森本:組織・階層に関係なく共通のテーマに取り組み、お互いに助け合う「成長志向の組織」、上達したい個人が教え合うため、個人の成長と組織の成長が一体化している。だから数値目標ではなく、「成長したい」という欲求があればあるほど組織は成長し続ける。そんな次世代の組織文化の醸成を図っていきます。




必要性から始まったポスグレ学園ですが、様々な要素が組み合わさり、アシストのPostgreSQL技術だけでなく成長や組織文化にも影響を与えていく未来が見えた気がします。

次回からは各ワークショップのリーダー(担任)に取り組みやワークショップにかける想いを聞いていきたいと思います。お楽しみに!


執筆者情報

もりもと のりあき プロフィール

1997年入社。Oracle Databaseフィールドエンジニアとして、大規模システム構築プロジェクトに入りながら、教育講師としても経験を積む。 昨年から全国電力戦略室を立ち上げ、主に10電力様向けのデータベースを中心とした各種ソリューション提案、支援を展開中。...show more


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