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2022.05.25

アシストがPostgreSQLグローバル開発グループのSponsor一覧に掲載されたので、中の人に話を聞いてみた!(前編)

オープンソースデータベース「PostgreSQL」の開発を行っているコミュニティ本部である PostgreSQL Global Development Group(以下、PGDG)のPostgreSQL Sponsor一覧にアシストが掲載されました!

▼Sponsors掲載サイト
https://www.postgresql.org/about/sponsors/

アシストは2009年からPostgreSQLのプロダクトサポートを開始しました。また、SQLのコミュニティ活動にも積極的に参画しています。2010年には日本PostgreSQLユーザー会 (以下、JPUG)への協賛会員として参画し、現在は喜田が理事長を、田中が文書・書籍関連分科会の座長を務めています。2012年からはエンタープライズ領域へのPostgreSQL普及を推進することを目的に設立されたPostgreSQL エンタープライズ・コンソーシアム の活動にも参画しています。

では、現在JPUGで活躍する田中・喜田の両名は実際どんな活動をしているのでしょう?
本人たちに直接話を聞いてきましたので、その模様を2回にわたってお送りします。


JPUGにおける文書・書籍関連分科会の活動

田中に話を聞く前に、文書・書籍関連分科会の活動について軽くおさらいしましょう。

日本では英語よりも日本語のマニュアルが好まれる傾向が非常に強く、翻訳されたマニュアルはPostgreSQLの普及に重要な役割を担っています。文書・書籍関連分科会ではこの状況を鑑み、JPUG設立当初よりマニュアルの翻訳はもとより、翻訳活動に協力していただける方の数を増やす活動として、翻訳勉強会を開催するなど、
国内PostgreSQLユーザーの利用促進を陰ながらも強く支えてきました。

とのことですが、実際のところどうなのでしょう?田中さんに話を聞いてみたいと思います。


マニュアルの翻訳ってそんなに重要?

アシスト 田中健一郎

田中:はい。重要です。私自身も日本語のマニュアルに慣れていますので、英語のマニュアルを読むのは骨が折れます。特に急いで斜め読みするようなケースだと「ここは注意をしなければ」という所を見落としがちです。そんな時に日本語のマニュアルが存在するありがたみを感じます。

それと、日本語のマニュアルがあるかどうかで、その製品の日本における本気度がわかると言えるのではないでしょうか。


―― それはどのような意味でしょうか?

田中:
日本語のマニュアルがあるということは、製品の提供者がそれだけのリソースを費やして用意しているということです。言い換えれば、日本には十分な市場があるってことになります。利用者側から見れば、他にも多くの利用者がいるということがわかりますので、その製品を安心して利用できます。


マニュアルの翻訳作業ってどうやるの?

―― 確かに。他にも使っている人が多いということがわかれば安心感がありますね。マニュアルの翻訳が重要というのは理解できました。では、今度はどんなふうに翻訳してるのか教えてもらえますか?

田中:はい。年に1度、PostgreSQLの新バージョンがリリースされる際に前バージョンとの差分を翻訳しています。あとは四半期に1度のマイナーリリース提供の際にも同様に前バージョンとの差分を翻訳しています。

PostgreSQLのマニュアルは、sgmlというHTMLに似たマークアップ言語で記載されています。章または項ごとに約350のファイルに分割されていて、各ファイルに担当者を割り振って翻訳作業を行っています。翻訳はすべて担当者が手作業で行っています。翻訳作業の効率を改善するために機械翻訳の利用も検討していますが、精度が十分ではないこともあり、今はまだ全面採用には至っていません。

―― 手作業!?正直しんどくないですか?

田中:はい、手間と時間が必要な作業です。ですから、できる部分はシステム化する努力も続けています。
例えば、以前はメーリングリストを使って翻訳するファイルの管理を行っていました。想像してみてください。数百ある翻訳ファイルをメーリングリストで管理する。考えただけでも嫌になりますよね。現在ではメンバーの尽力もあってGitHubを用いた管理に移行しており、以前と比べて格段に管理しやすくなりました。

PostgreSQL マニュアル


翻訳活動に少しでも興味をもってもらえるように…

―― GitHubの活用はOSSの活動と親和性があってよいですね。他に何か力を入れて活動していることはありますか?

田中
:翻訳活動に協力いただける人を増やすための活動にも力を入れています。

これまでお話してきたことからも分かると思いますが、マニュアルの翻訳作業は派手ではありません。
PostgreSQLのソースコード開発のように世間に認知されていないこともあってか、なかなか協力いただける人が増えない状況が続いていました。

そこで、毎年秋にJPUGが主催で開催するPostgreSQLカンファレンスのライトニングトークに登壇し、翻訳作業を紹介する活動を続けています。
また、翻訳作業には興味があるけれども最初の一歩が踏み出せない方を対象とした勉強会を始めました。少人数制(1回3名限定)でハンズオン形式にすることで、参加者により理解を深めてもらえるよう努力しています。


PostgreSQL 翻訳者勉強会


―― おー、勉強会ですか!実際に体験できるのはいいですね。

田中:はい。勉強会に出席いただいた方は全員翻訳者としてデビューいただき、翻訳成果物はマニュアルに取り入れられています。勉強会の定期開催は年1回ですが、ご要望があれば追加開催も実施しています。GitHubのIssuesやSlackからお気軽にお声掛けいただければと思います。経験の有無は問いません。
「PostgreSQL愛」を持っている方であれば大歓迎です!



みなさまの「愛」をお待ちしてます!

―― 田中さん、本日はありがとうございました。最後に、このブログを読んでいるであろうPostgreSQLユーザーの皆さまに向けてひとことお願いします。

田中:マニュアル翻訳は、技術者にとってPostgreSQLの詳細な変化をキャッチアップしながら英語も学べる絶好の場です。また、基本的なコミュニケーションやGitHubの使い方を学ぶコミュニティ活動への入口としてはちょうどいい場でもあります。日頃からPostgreSQLのコミュニティ活動に貢献してみたいと思っている方は、この機会にぜひ参加を検討してみてください。


たなかけんいちろう プロフィール画像

ビジネスインフラ技術本部 データベース技術統括部

2002年入社。Oracle Databaseのサポートエンジニアを経て2008年よりPostgreSQL関連サービスの立ち上げ業務に従事。現在はフィールドエンジニアとしてデータベースの設計や構築を担当。Postgres関連の教育セミナーの講師も務める。日本PostgreSQLユーザー会では文書・書籍関連分科会の理事としてドキュメント翻訳活動などにも参加している。

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