生成AI実践・Gleanブログ

  • 1GAN:全社生成AI実践プロジェクト
2024.10.09

生成AIがOJT? Gleanが新入社員のオンボーディングに役立っているこれだけの理由

生成AIがOJT? Gleanが新入社員のオンボーディングに役立っているこれだけの理由


アシストでは、全社員が生成AIと横断検索を実務利用できる環境を2023年9月から導入しています。

導入後の利用トレンドを追いかけるべく、今年の春からの利用実績を見てみたところ、その利用実績のなかで、群を抜いて利用が高かったユーザーセグメントのひとつが、今年の4月に入社したばかりの新入社員さんたちでした。まさにデジタルネイティブ世代。

入社した時から生成AIが使える環境で、いったいどんなふうに実務に使っているのでしょうか?

聞き手は、24年前に入社した先輩社員。ふた回りもフレッシュな新人さんたちに、興味津々の質問を次々に投げかけていきます。



まずは新入社員の皆さんをご紹介


── 今日登場してもらうのは、新入社員のなかでもっともGleanを使っている上位3名の方たちです。まずはみなさんのプロフィールをご紹介します。


高木 恆さん
東日本営業本部 戦略営業部で、営業としてスタート。
研修期間中は、配属後を見据えて「ITがお客様にどう役立っているのか」を知るべく、Gleanをつかって情報収集に邁進。事前の知識や知見がなくてもどんどん情報を得られる手応えをつかみ、研修期間中からGleanを使い込む。全社内の利用ランキングではかなりの上位者で、新入社員のなかでは圧倒的ナンバーワン。

佐々木 柊真さん
サポートサービス技術本部で、データベース製品のサポートを担当。配属が決まってからのわずか数ヵ月間で、ORACLE MASTER Silver、ORACLE MASTER Goldの認定資格を立て続けに取得して周囲を驚愕させる。さらには、AWSの3つの資格(SOA、DVA、DEA)も取得。
囲碁の有段者(ネット9段)で全国大会の常連、4位入賞の凄腕。日本棋院には毎年の全国大会で通っていたそう(アシストの市ヶ谷本社のすぐそこです)。アシストでは、囲碁を上回る成果を目指す。

菅原 瑞希さん
DX推進技術本部 DI技術部の技術職。
大学院時代は、信州で野生動物の行動や生態を研究。熊とカモシカに造詣が深い。同期からは「ねえさん」と親しまれている包容力の持ち主。
Gleanの利用実績は、佐々木柊真さんとほぼほぼ同一で上位にランクイン。配属後は初めて会う先輩社員が多いため、社員について事前に調べておいたり、会話中にわからない専門用語をGleanに尋ねている。

── 今日のインタビュアーを務めるのは、上野と古賀です。

私たちは2001年に新卒でアシストに入社しまして、上野は営業、古賀はマーケティングの仕事をしています。
2人とも、全社生成AIプロジェクトのCoEでもあり、アシストでの生成AIの実践の取り組みを発信しています。
それでは、さっそくインタビューをスタートしていきましょう。


入社後、生成AIはどうやって使っていますか?


── みなさんは、Gleanをよく使っているなという実感はありますか?


研修期間中に、Gleanのエンジニアをされている先輩から「よく使ってるね」と声をかけてもらっていたので、使っているほうなんだろうな、と思っていました。

研修中はPythonのコードを書くのに使ったり、配属されてからはSQLのエラー文を投げて修正するような使い方をよくしています。使っている自覚はあります。

今日はなんで呼ばれたのか不思議なくらい・・・使っている自覚はありません。隣の2人がよくGleanを使っているのは知っていたので、まさか同じくらい使っているとはと驚いています。


── 具体的にどんな使い方をしているのか、お1人ずつ聞かせてください。

まずは高木さんから。
高木さんの利用データを見てみると、検索とチャットの利用比率が6:1で、圧倒的に検索を使っています。
何について、そんなに検索しているのでしょうか?


営業の先輩方がお客様にどんな提案書を出されているのか「提案書」を調べて見ています。
営業の現場に入ったとき、まずは「お客様のお名前(社名) 社員名」で検索することが多いですね。

── 検索すると、知りたいことがパッと出てきますか?


最初からたどり着けることもあれば、何回も検索を繰り返してヒットする、ということもあります。
資料を追いかけることが多いので、その検索の深堀りが検索回数を押し上げているのかもしれません。

── それにしても、高木さんの検索回数は全社でも群を抜いていまして、異次元すぎる利用頻度なんです。
1日当たりに換算すると、7分に1回はGleanを使っている計算になります。


たしかに、それくらいの利用頻度で使っていますね。
配属が決まる前の研修期間から、もうずっとGleanを使っています。
研修ではプレゼンテーションの機会があって、プレゼン用の発表資料を作るのですが、その準備段階から先輩方のプレゼン資料をGleanで検索していました。
先輩たちはどんなプレゼン資料や提案書を作っているんだろう、というのを数多く見たうえで、自分の資料に落とし込む、ということをよくやっています。

── 新入社員研修の時から、本物の提案書を見ていたんですね!
私たちが新入社員の時は、配属後に先輩から教えてもらうまでは資料の場所なんてわからなかったはずです。


Gleanなら、資料がどこにあるのかを知らなくても、検索すればたどり着けるじゃないですか。
調べれば何かしらの答えだったりヒントが得られるので、研修時代からとにかくGleanを使っています。

── ちなみに、チャットはどんな使い方をしていますか?


毎朝ニュース記事を読んでいる時に気になるワードが出てきたら、このワードについて社内にはどんな情報があるんだろう、とGleanに聞き始めます。
ニュース記事の解説をして、とか、このワードについての社内の情報をまとめて、とかそういった使い方です。

── ChatGPTは、入社前から使っていましたか?


ChatGPTがリリースされた頃から使い始めていました。
学生時代から使っていたので、入社してからは社内でのチャットはGlean、プライベートではChatGPTと使い分けています。

ということは、ChatGPTがリリースされたのが2022年11月30日ですから、学生時代に既に1年半近くChatGPTを使って来た経験があって、入社後はGleanとの二刀流、ということですね。

高木さんと話していると、常にGleanやChatGPTが手元にあって、日常生活でも仕事をするうえでも自然にうまく使えているところに、生成AIを使いこなすリテラシーの高さを感じます。


生成AIを壁打ち相手に、知識と理解の精度を高めて詰めていく


── それでは次に、佐々木さんにインタビューしていきたいと思います。

チャットの利用回数は新入社員のなかだけでなく、全社員のなかでもトップレベル。
検索よりも、圧倒的にチャットを多く使われていますね。


業務中は、常にチャットを使っています。
逆に、検索ってなんだっけ・・・。検索ってなんですか?

── いい質問ですね。

Gleanでいう検索とは、検索窓からのドキュメント検索や、社員についての情報検索、それから組織図を見る、なんていうのも検索を利用したことになります。


組織図やドキュメント検索は、研修期間中はよく使っていました。
配属後は、ほぼチャットですね。チャット画面をブックマークして使っています。


── 佐々木さんは、データベース製品のサポート担当として配属されています。
具体的にどのような業務でGleanのチャットを使っていますか?


Gleanのチャットでコードを書くことが多いです。今日はその実例をお持ちしました。

新入社員は毎日オフィスに届く社内便を取りに行く、という当番がありまして、シフト表を作って運用しています。いつ誰が当番か、というのはシフト表のスプレッドシートを見ればわかるのですが、見に行かなければわからないわけです。

そこで、今日の当番は誰かをGoogleチャットで通知してくれるBotを作りました。
毎日11時くらいになると、その日の担当者にメンションして「今日は★★さんの社内便当番日です!」と教えてくれます。

── これはいいですね!
もしうっかり忘れていたとしても、この時間に教えてくれれば先輩社員が退勤する前に社内便を届けに行ける、という絶妙な時間帯なのもナイスアイデアです。


Gleanにこういうことがしたいと伝えたら、スラスラとコードを書いてくれました。
1時間もあればでき上がり、実運用に乗せています。

── 専門的な知識がなくても、アイデアとGleanがあればこんなこともできちゃうという好例ですね。


Pythonには馴染みがあったのですが、GAS(Google Apps Script)は初めてだったのでイチから書かなくてもコーディングできるところが助かりました。
必要なところだけ、今回でいうとスプレッドシートのリンク先をコード内に書くくらいで仕上がりました。
ちなみに、この仕組みは来年の新人さんに丸ごと渡そうと思っています。

── 資産の引き継ぎまで見据えているとは・・・、先を読む力が流石です!

情報やナレッジを個人持ちするのではなくて、オープンに共有して誰でも使えるようにしたり、流用して再利用することにもポジティブなマインドが入社1年目から育っているのもすばらしいですね。
ちなみに、本業ではどんな使い方をしていますか?


主な使い方は、自分の知識や理解が正しいかをGleanに対して聞くことが多いです。
これってこういうことですよね?と聞くと、理解が合っているかどうかがわかりますし、補足して情報を足してくれたりします。

(例)
VMwareは仮想環境ですか?
LinuxはOSですね?
では、LinxuはVMware上で動作するということですね

Gleanでここまで調べて整理できたら先輩に聞こう、というレベルに持って行くような感じで業務中は使っています。

── 佐々木さんのチャット画面を見せてもらうと、会話がずっと続いていますね。Gleanと壁打ちを繰り返しているのがよくわかります。
この質問をGleanに聞くのと、先輩に聞くのとではどう違いますか?


1つのことについて5回は掘り下げて聞いたりするので、先輩を相手にこの問答は申し訳なくてできないです。
初歩的なところから遠慮せずに何度でも質問を詰めていって、自分の理解度を上げていったり、わからないところをなくしていけるのはGleanだからこそかもしれません。

── 「なぜ?」って5回繰り返されたら、たしかに先輩も平常心を保てないかもしれません・・。

佐々木さんのGleanの使い方は、Gleanの特性をよく活かしていますね。とことん理詰めで聞いても、ポンポン打ち返してくれる。お互いに機嫌よく仕事ができて、しかもパフォーマンスも落ちない。

いつでも気軽に聞ける身近なOJTが生成AIって、まさに時流に乗ったオンボーディングですね!


生成AIを使いながら実務を前進させる。これからの新しい働き方の第一歩を


── それでは最後に、菅原さんにGleanの使い方を聞いてみましょう。


ちょっと前に、面白い使い方をしたのでその例をご紹介します。
新人研修の最後に、総合テストがあったんです。
1時間で50問を解くテストで、Gleanを使いながら問題を解いてよいというスタイルでした。時間との勝負だったのですが、合っているかどうかをGleanに確認しながら解答していったところ、時間内に解き終わり、正答率も高くなりました。

── 生成AIを使いながらテストを解いてよい。・・って、これまでのテストの常識を超えてきましたね。


新人研修でも、初めて採用されたみたいです。試験的に使ってみよう、ということでした。

── 生成AIを使いながら上手く答えを導くコツ、なんてあるのでしょうか?


すべてが完璧な回答ではなかったので、自分で判断しながら解答を導いていく必要がありました。
わかりにくい回答が生成された時には「高校生でもわかるように教えてください」とお願いしたり、もう少し深堀りするような質問をチャットで投げながら進めました。

── これからの実務では、お客様の課題に対してアシストが何を提案できるかを考え抜くシーンがいくつもあります。

その時には、社内にある情報やナレッジをフル活用しながら提案にまとめていくことになるので、Gleanを使って問題を解く、というのは未来を見据えた実践的なテストだったといえますね!


入社後に、もしGleanがなかったらどうなっていたと思う?


── みなさんの入社後のオンボーディングに、Gleanがよく役立てられているというのがわかりました。

もし、Gleanがなかったらどうなっていたでしょうか?
また、Gleanがあってよかった、ということがあったらお聞かせください。


営業の仕事は、見積を作ったり、社内でのタスクが多くあり、最初はわからないことだらけです。
でも、そのわからないことを全部先輩に聞くわけにはいきません。
まずはGleanでわからないところを解消して、ある程度のところまで知識を引き上げたうえで先輩に聞きに行けると、スタートラインが全く違います。

── 先輩の時間を使い過ぎないようにしている、ということですね。自力で情報を得てインプットを増やすプロセスは、自身の成長にもつながりそうです。高木さんの情報収集力は、褒められることも多いのでは?


社内の情報を知り過ぎていて、驚かれたりします。
Gleanがなければ、入社する前の情報まで遡って短時間で知ることはできないので。

新入社員で技術的なことは何も知らない状態とはいえ、ゼロから先輩に聞きに行くのは失礼かなと思っています。
なので、ここまでは調べたのですがここからがわかりません、ここまでは動作するのですがここでエラーが出ています、というのを整理してから教えてもらうようにしています。
Gleanのほうが自分たちよりも多くを知っているので、そこをどんどん活用しています。

ただ、Gleanで調べた後には、必ず公式資料も見に行くようにもしています。
オフィシャルな情報と照らし合わせながら、回答の精度や正誤は自分で上げていくように心がけています。

まずは自分で調べられる、というのがとてもいいと思っています。
ドキュメントやファイルを探している時に、先輩に聞くのも迷いがあったのですが、Gleanに聞けばだいたいヒットするので情報検索の時間が短縮されています。

会話中にわからない単語が出てきた時も、その場でGleanに尋ねています。かみ砕いて教えて、と聞けば私にもわかりやすく説明してくれるので、新人ならではの何をしたらよいのかがわからない、というところをサポートしてくれる役割をGleanが担ってくれています。

先輩から、それGleanで調べてみた?と聞かれることもあり、ここまでの情報はあったんだけど、これが知りたいと思っていて・・と話すと、そこからの会話もスムーズになります。

── 入社したての時期は、先輩社員とのコミュニケーションや関係構築の途中ということもあって、皆さんの苦労が伝わってきます。


私は人に聞くのが苦手なこともあって、余計にハードルを感じてしまっているのかもしれません。
Gleanには何でも聞けるので、その安心感とありがたみを人一倍感じています。

── もっと気軽に話しかけてもらって大丈夫です!
菅原さんは、情報へのアクセスで困った経験があったのでしょうか?


大学院での研究時代は、必要な情報を入手するまでがとにかく大変でした。
個人に情報が閉じられていたり、探すことに時間を費やすことが多かったので、今のアシストの環境は本当にストレスフリーです。

ほしい情報にすぐにアクセスできて、しかもその情報から回答を返してくれるので。
アシストはオープンな社風がいいなと思って入社しましたが、Gleanを使える環境にもそれが表れていると思います。

── たしかに、オープンな文化だから社内に公開されている情報も多く、そこに生成AIを使うと効果も高くなる、という方程式は成り立ちそうですね。

今日はインタビューへのご協力をありがとうございました。皆さんのこれからの活躍を応援しています!



執筆者情報:

上野 亮太
2001年にアシスト入社。入社以来ずっと営業として主に首都圏のお客様を担当。2022年から新設されたCX推進室のメンバーとして、CX(顧客体験価値)を高める施策を推進していく役割も担う。
アシストでの生成AI全社実践プロジェクト「1GAN」のCoE。


古賀 智美
2001年にアシスト入社。AIやBI分野のマーケティングを経て、2023年より「Glean」の日本国内での立ち上げに参加。マーケティングマネージャー。
アシストでの生成AI全社実践プロジェクト「1GAN」のCoE。


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