- 特集
~アシスト創立50周年、オラクルビジネス35周年記念~
よりお客様目線でこれまでのいい関係をさらに発展させていく
アシスト創立50周年を記念して、35年間ともにあり続けていただいた日本オラクル株式会社の取締役 執行役 社長 三澤 智光様と対談を行いました。
【対談】株式会社ケイ・オプティコム 代表取締役社長 藤野隆雄様
株式会社ケイ・オプティコムは、日本の情報通信環境において高速大容量通信が社会の重要なインフラになる中、独自の光ファイバー・ネットワークを基盤として日々進化する情報通信技術をもとに新しいブロードバンド・サービスを開発、提供し続けています。『光をもっと、あなたのそばに。』というスローガンを掲げ、地域に根ざした総合情報通信事業を担う企業としてお客様満足度向上に取り組んでおられる、同社の代表取締役社長 藤野 隆雄様をお訪ねし、大塚辰男がお話を伺いました。
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──大塚(以下色文字):まず最初に、全国の『アシスト』誌のお客様に、ケイ・オプティコム様の事業内容についてお聞かせ願えますか。
藤野様(以下略):当社は地域に根ざした総合情報通信事業を担う企業として独自の光ファイバー・ネットワークを基盤に、近畿全域2府4県と福井県の一部のお客様に高付加価値な通信サービスを提供しています。サービスの内容は個人向けから法人向けまで、インターネット接続や通信ネットワークの構築、ITソリューションなど幅広い事業を展開しています。また、光ファイバーを伝送路として一般個人宅へサービスを提供する『eo(イオ)光』には、『eo光ネット』、『eo光電話』、『eo光テレビ』の3つの基本サービスがあり、すでに約150万戸のお客様にご利用いただいています。
このほか『eoスマートリンク』というサービスもあります。これは回線を使ってタブレットで食材や家電の買い物をしたり、料理の栄養価やエネルギーを確認して健康管理、料理レシピを見るなど、様々なアプリを利用することができます。これらのサービスは直接当社が提供するのではなく、色々なプレーヤーと協業してオープンプラットフォームで提供しているため、スペックなども全部公開されています。「賢くつなげて、暮らし快適」をコンセプトに、暮らしをより楽しく、快適にするお手伝いをしています。
さらに、スマートフォン向けのサービス『LaLa Call(ララコール)』は、eo光ご利用のお客様は無料で、それ以外は月額108円で、LaLa Call同士なら無料で通話やメッセージ/画像のやり取りができるサービスです。日本全国でご利用いただける個人向けのサービスですが、5月からは企業向けにグレードアップした『ビジネスLaLa Call』を開始しました。ビジネスLaLa Call 同士の通話は無料、また外部のeo光加入者への通話も無料です。
また、セキュリティ面も強化されており、例えば携帯電話を紛失した時にはリモートで電話帳を削除できるなどの機能を備えています。個人保有の携帯電話を業務で使用するBYOD(Bring your own device)も増えており、それに対応するために請求も、個人と会社用に分けて行えるようになっています。
──光インターネット・ビジネスの競争が激化する中で加入者数、業績を順調に伸ばしてこられた秘訣はどのようなところにあるのでしょうか。
1つは、立ち上がり時期にどこよりも先んじて先行投資を行い、近畿全域に光ファイバーを敷いたことにあると思います。全国でも電力系の光ファイバーインターネット網としては提供エリアの広さは群を抜いています。例えば、滋賀県では、高速大容量のブロードバンドサービスの展開によって、ケイ・オプティコムの光回線のシェアは50%程度と他社を大きく上回っています。
また、関西は神戸、京都、和歌山と大阪近辺に需要が固まっていたので投資がしやすかった、という地理的条件もあります。ネットワークは一気にエリアを広げることで一層の効果が出ると考えています。
もう1つは高品質で低価格なサービスを他社に先駆けて次々と展開してきたことです。最近は他社も値下げをして差がなくなってきていますが、今後も「最安値」というのは維持していきたいと思っています。そのために様々な割引メニューを工夫して打ち出しており、最近では新規にご加入されるお客様向けに個人向けサービス「eo光」が最大3 ヵ月無料となる「スタートダッシュ割」を提供しています。
──特定の業界向けビジネスとして医療情報ソリューション分野にも参入されていますね。
2011年より、医療分野に特化した「医療クラウド」サービスの展開を始めました。これは、医療関係の事業者に対して、インターネットを通じてソフトウェア・サービスを提供するものです。すでに神戸の独立行政法人国立病院をはじめ3つの病院に電子カルテから医事会計までを包括的にサポートする医療情報システム・サービスを提供しています。そしてそのノウハウをベースにして、クリニック向けには、画像を利用した遠隔診断や会計パッケージなどを提供しています。
近畿圏は当社の回線を、それ以外は各地域の通信会社の回線を活用することで、北海道から沖縄まで全国のお客様に「医療情報ソリューション」を提供しています。将来的には、医療ソリューション分野以外にも、それぞれのニーズに合ったクラウド基盤を提供していくことも検討しています。
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──ケイ・オプティコム様は、地元関西で秋に行われる大阪マラソンのメイン・スポンサーを務められていらっしゃいます。3万人走るところ、15万人を超える応募のある国内でも大きなスポーツ・イベントとなっていますね。
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2011年の第1回からメイン・スポンサーとして応援しており、今年で4年目になります。大阪マラソンというフィールドで、ネットでランナーの映像がチェックできる「ランナーズ・アイ」や、トレーニング/ジョギング/ランニングの記録ができる大阪マラソン公式アプリの「ハシログ」、「4K」放映など、様々な形でサービスを提供しています。第3回大会より社内で公募しプロジェクトを発足し、社員が独自の発想で今年はこんなことをしたいと色々な部署からアイデアを集めて実施しています。 |
──地域密着ということで大阪のイベントを後押しし、また同時に社員の皆さんも楽しみながらできるということでモチベーションも上がり、何よりもビジネスに直結するトレーニングというところがいいですね。
新しいサービスを作る上で常々言っているのは、「お客様の視点で考えるように」ということです。顕在的なものはわかっても、潜在的なお客様のニーズを把握するには、様々なチャンネルから情報をキャッチする必要があります。そしてどれがベストかという仮説を立て、それをフィールドに投入し、検証して修正、というのを繰り返すことをやって欲しい、というメッセージを全社員に伝えています。
──最後になりますが、ケイ・オプティコム様とは長いお付き合いをいただき、Oracle、JP1、WebFOCUSをはじめ数多くの製品、サービスをご利用いただいております。アシストへのご意見、ご要望をお聞かせ願えますか。
特定のベンダーにこだわらずに、色々な製品を紹介していただき、使わせてもらっています。「こういうことをしたいのだけど、こういうものはありますか」という具合に気軽に相談できるというのは非常に有難いですね。データベースのチューニングなどでも深い技術力と経験をお持ちで、本当に困った時にお手伝いいただけるので、これからも継続して信頼できるサポートをお願いしたいと思っています。
──何かあればまずアシストにご一報いただける、自分たちの守備範囲以外のところでもお客様からご相談いただける、というのは我々にとりまして何よりも有難いことです。これからも信頼にお応えする迅速かつ幅を広げたお客様対応をして参る所存ですので、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。本日は誠に有難うございました。
株式会社ケイ・オプティコム
代表取締役社長
1949年生まれ。大阪府出身。1973年大阪大学大学院工学研究科卒業、関西電力入社。執行役員、常務を経て2009年6月から現職。
取材日:2014年4月
アシスト創立50周年を記念して、35年間ともにあり続けていただいた日本オラクル株式会社の取締役 執行役 社長 三澤 智光様と対談を行いました。
【対談×トップインタビュー:金沢工業大学】
建学綱領である「高邁な人間形成」「深遠な技術革新」「雄大な産学協同」を経営の柱に、「教育付加価値日本一」という目標を掲げて、社会に貢献する大学運営を実践する金沢工業大学の大澤 敏様にお話を伺いました。
【対談×トップインタビュー:通研電気工業株式会社】
東北電力グループとして機器の開発から設計、製造、工事、保守まで一貫した体制でICTソリューションを提供、電力の安定供給に貢献する通研電気工業株式会社の竹原 秀臣様にお話を伺いました。