- 設計・構築・設定
公開アプリケーション起動時にicaファイルがダウンロードされて起動できない場合の対応方法
公開アプリケーション起動時にicaファイルがダウンロードされて起動できない場合の対応方法について記載しています。
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こんにちは。Citrix製品のフィールド技術を担当している大西です。
今回からXenApp/XenDesktop(現在の製品名はCitrix Virtual Apps and Desktops)の構成についてのお話をさせていただきます。
では早速構成パターンを…といきたいところですが、私が講師として担当させていただいている、Citrix製品の紹介セミナーの場で、「XenApp/XenDesktopには複数のコンポーネントが存在するため、構成やサーバの必要台数をイメージすることが難しい」というお話を頂戴することがあります。そのためまずは基礎の基礎であるXenApp/XenDesktopのコンポーネントについてご紹介したいと思います。
具体的な構成例については、今後の以下の予定で更新していきます。
1:コンポーネント紹介 ※今回の記事
2:構成パターンと構成上の注意点
3:構成パターンと構成上の注意点(NetScaler Gatewayあり) ※作成予定
公開済みの記事をカテゴリ別に一覧したページを作成しました。公開されている記事を探す際のご参考にして頂けますと幸いです。
【Citrixサポートブログ】カテゴリ別の記事一覧
最初にXenApp/XenDesktopの全体像をお見せします。
図1.XenApp/XenDesktop全体像
このように多くのコンポーネントが存在することがご理解いただけたと思います。大枠としての説明は以下の表をご確認ください。
表1.XenApp/XenDesktop全体像の説明
Citrixサーバ環境 | XenApp/XenDesktopの管理系コンポーネント |
接続先リソース | XenApp/XenDesktopを用いてリモート接続させるリソース (RDSサーバやデスクトップ配信用の仮想マシン) |
ユーザ端末 | エンドユーザ(XenApp/XenDesktop利用者)端末 |
基盤 | XenApp/XenDesktopを使用するために必須である基盤 |
それではひとつひとつのコンポーネントを確認していきましょう。
図2.StoreFront
「StoreFront」はIIS上に構成され、ユーザが最初にアクセスするポータルを提供するコンポーネントです。ユーザはWebブラウザもしくは専用の接続エージェント(Citrix Receiver)を用いて「Store Front」にアクセスします。
図3.Delivery Controller
「Delivery Controller」はXenApp/XenDesktopの中核コンポーネント(いわゆる管理サーバ)です。ユーザ端末と接続先リソースの仲介や、接続先リソースの管理を行います。なお、あくまで道案内的な振る舞いをしますので、実際のリモート接続の通信は「Delivery Controller」を通過しません。
「SQL Server」は設定などの静的情報や、ユーザセッションやパフォーマンスデータなどの動的情報を格納するためのデータベースです。XenAppの以前のバージョン(6.5以前)ではMicrosoft SQL Server以外の選択肢もありましたが、現行バージョンではMicrosoft SQL Serverが必須要件となります。
図5.Citrix License Server
「Citrix License Server」はXenApp/XenDesktopの製品ライセンスを管理するコンポーネントです。接続先リソースへのログオン/ログアウト時に、ライセンスのチェックイン/チェックアウトを行います。なお、製品を購入するとCitrix My Accountページよりライセンスファイルが発行出来るようになります。ライセンスファイルを「Citrix License Server」にインポートすることで製品は使用可能となります。
図6.Virtual Delivery Agent
「Virtual Delivery Agent」は接続先リソースに導入するエージェントです。導入するとDelivery Controllerの管理下に置かれ、リソースをユーザに割り当てることができるようになります。また、ユーザ端末とのリモート通信(ICAプロトコル)もこのエージェントが担います。
図7.Studio/Director
「Studio」は環境構築や設定変更を行うための管理コンソールです。ほぼすべての設定はここから実施します。一方で「Director」は運用管理用途の管理コンソールとなり、サーバの利用状況を確認したり、セッション管理(ログオフや切断など)を行うことができます。
図8.Citrix Receiver
「Citrix Receiver」はユーザ端末に導入する接続エージェントです。Virtual Delivery Agentと直接リモート通信(ICAプロトコル)を行います。
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いかがでしたか?どのようなコンポーネントが存在し、どのような役割をもっているのかがご理解いただけたら幸いです。次回はいよいよ「構成パターンと構成上の注意点」について説明します。冗長構成についても触れていきますよ。
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