- トラブルシューティング
Citrix Receiver Diagnostics Toolの使用手順の一例
Citrix Receiver Diagnostics Toolを使用した資料採取手順の一例をご紹介します。
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※こちらの取得方法は、Windows10等のクライアントOS用のVDAを使用している場合も利用できます。
クライアント端末から公開アプリケーションや仮想デスクトップのアイコンをクリックした際に、以下の図②のようにStoreFrontサーバからクライアント端末へ、起動先のVDAのマシン情報が送信されます。
<イメージ図>
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起動処理の流れの詳細は、こちら もご参照ください。 (3本の記事で説明しています)
イメージ図の②で赤字で記載した「Citrixセッション起動先のマシンの情報等」に、VDAマシンのIPアドレス、もしくは、FQDNが登録されています。こちらの情報が格納されたファイルは、以下のレジストリ設定後に、Citrixのセッション起動要求を行うことで生成できます。
<ご注意ください>
・レジストリ設定は、管理者権限が必要です。
・Citrix Gatewayを使用している場合は、以下の設定をしても、VDAマシンの接続先の情報は取得が
できません。
<設定するレジストリの場所と値>
・場所
64bit OSの場合
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Citrix\ICA Client\Engine\Configuration\Advanced\Modules\Logging
32bit OSの場合
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Citrix\ICA Client\Engine\Configuration\Advanced\Modules\Logging
・値
LogFile: セッション起動情報を出力するファイルのパス(例: C:\Temp\ica.log)
LogICAFile: true
<設定イメージ>
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<参考情報>
Launch.icaファイルのログ
<動作確認手順>
1. クライアント端末にて、公開アプリケーション(もしくは、仮想デスクトップ)のアイコンを
クリックします。
2. 起動失敗の問題を再現します。
3. レジストリのLogFileに設定したパスにファイルが生成されていることを確認します。
※上記の例の場合は、C:\Temp\ica.log
4. ファイル内の「Address=」の値(IPアドレス、もしくは、FQDN)を確認します。
※CitrixGatewayを使用している場合は、こちらの値は暗号化されます。
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※こちらの疎通テストの方法は、Citrix Virtual Apps のサーバOSのVDAの場合に使用できます。
Windows 10等のクライアントOSにインストールしているVDAの場合は使用できない方法です。
サーバOSのVDAはOS起動後にポート1494、2598がリスニング状態になりますが、クライアント
OSのVDAの場合はOS起動後はリスニング状態にならない(セッション起動要求後にリスニング状態
になる)ためです。
上記にて “Address = “の値が確認できた後、クライアント端末からVDAのマシンへの疎通テストをします。
こちらの方法の一つに、Windows PowerShellのTest-NetConnectionコマンドを使用する方法がございます。
【実行手順の例】
1. クライアント端末にてPowerShellコマンドプロンプトを起動します。
2. 以下のコマンドを実行します。
PS> Test-NetConnection "Address= の値" -Port 1494
PS> Test-NetConnection "Address= の値" -Port 2598
例: Test-NetConnection 10.20.30.40 -Port 1494
Test-NetConnection 10.20.30.40 -Port 2598
通信が失敗すると以下のように「TcpTestSucceeded : False」が表示されます。
※成功の場合は、Trueが表示されます。
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3. 「Address=」 の値がFQDNの場合は、2で指定したFQDNをIPアドレスに変更して実行をします。
以下をお試しください。
1. Test-NetConnectionコマンドにて「FQDNは失敗、IPアドレスは成功」
クライアント端末側の名前解決ができるようにして、再度、お試しください。
2. Test-NetConnectionコマンドにて「FQDNは失敗、IPアドレスも失敗」
・ポートブロックの可能性の確認
クライアント端末とVDAのマシンに対してPing疎通の確認ができる場合は、こちらをご確認くだ
さい。Pingの応答がある場合は、クライアント端末からVDAのマシンに対して TCP2598/1494、
UDP2598/1494 の通信が許可されているかどうかをご確認ください。
※UDPの通信が使用されるシステム要件はこちら
をご参照ください。
・NAT環境の可能性の確認
NAT環境の場合クライアント端末から「Address= の値」に対しての通信ができないため、以下
のブログに記載の対応方法をご検討ください。
NAT環境で公開アプリケーション起動が失敗する場合の対処方法
「“Address =” の値がFQDNの場合」の「2」の内容をご参照ください。
以下をご確認ください
無効化して改善する場合は、「Workspaceアプリ」
に記載のファイルとプロセスを
除外設定に追加して動作確認をお願いします。
「Workspace app for Windows をクリーンアンインストールする方法」 のブログ記事をご参照ください。
以下のサイトからダウンロードします。
・CR版のCitrix Workspace App
・LTSR版のCitrix Workspace App
※CR版とLTSR版の違いは、こちら
をご参照ください。
クライアント端末にログインするユーザーアカウントに依存した問題かどうかを確認する
ため、別のユーザアカウントでログインをして再現性を確認します。
管理者アカウントにてWorkspace appをインストールした場合、こちらをアンイストール
して、非管理者アカウントにてインストールをします。Workspace appをユーザプロファイル内にインストールすることで改善するかどうかを切り分けます。
※Workspace appを管理者アカウントと非管理者アカウントでインストールした場合の、インストールパスの違いは、こちら
の記事をご参照ください。
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