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2025.11.25

Citrix Virtual Apps 7 2402 LTSR の新規インストール手順の一例(Virtual Delivery Agent)

Citrix Virtual Apps 7 2402 LTSR の新規インストール手順の一例(Virtual Delivery Agent)

こんにちは。Citrix製品のサポートをしている宇津見です。

メーカーの長期サービスリリース(LTSR)版として、Citrix Virtual Apps and Desktops 7 2402 LTSR がリリースされています。
こちらは、Citrix Virtual Apps and Desktops 7 1912、2203 LTSR の後継バージョンとなります。

今回より6部構成でCitrix Virtual Apps 7 2402 LTSR を新規インストールする際の手順をご紹介します。検証環境構築時の参考にしていただけますと幸いです。

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構成例とライセンスについては、以下の記事をご参照ください。XenAppの記事となりますが、構成に大きな変更はございません。 ※ライセンスについては弊社FAQの記事になりますため、契約ユーザーのみ参照可能です。

XenApp/XenDesktopの構成例(1) ~コンポーネント紹介~
XenApp/XenDesktopの構成例(2) ~3つの構成パターンと構成上の注意点~
【ライセンス】2026年4月15日以降のCitrix製品ライセンスに関して必要な対応について


以下の6部構成の記事になります。

1.Citrix Virtual Apps 7 2402 LTSR の新規インストール手順の一例(事前準備)
2.Citrix Virtual Apps 7 2402 LTSR の新規インストール手順の一例(Webサーバーと管理コンポーネント)
3.Citrix Virtual Apps 7 2402 LTSR の新規インストール手順の一例(StoreFront)
4.Citrix Virtual Apps 7 2402 LTSR の新規インストール手順の一例(Virtual Delivery Agent)
5.Citrix Virtual Apps 7 2402 LTSR の新規インストール手順の一例(マシンカタログとデリバリーグループの作成)
6.Citrix Virtual Apps 7 2402 LTSR の新規インストール手順の一例(Citrix Workspace app)

今回は、上記「4」のVirtual Delivery Agentに関する内容です。



本記事で使用した検証環境のイメージ図

VDAサーバーは、公開アプリケーションとして利用するアプリケーションをインストールし、ユーザーが接続するサーバーです。
今回の作業は、イメージ図の のサーバーでの作業です。

クライアント端末側のOSは Windows 11 24H2 バージョン、サーバー側のOSはWindows Server 2022 を使用しています。


Virtual Delivery Agent(VDA)のインストール手順

※作業前にご確認ください

・VDAをインストールするマシンがデリバリーコントローラーサーバーとFQDNで通信できること
・ドメイン認証が正常にできていること
 ※Windows のイベントログにドメイン認証関連のエラーメッセージが記録されていないことをご確認ください。


1. Virtual Delivery Agentをインストールするサーバーに、事前準備 の記事で入手した「Citrix_Virtual_Apps_and_Desktops_7_2402_LTSR_CU3_3100.iso」をマウントします。マウントしたドライブのアイコンをダブルクリックするか、ドライブを開き、「AutoSelect.exe」を起動してインストールウィザードを開きます。
以下の画面が表示された場合は、「仮想 アプリとデスクトップ」あるいは「仮想 Apps」の箇所に表示されている「開始」をクリックします(どちらをクリックしても同じ画面に遷移します)。


2. 「Virtual Delivery Agent for Windows OS(マルチセッション)」をクリックします。


3. 本記事のVirtual Appsはマスターイメージからマシンを展開する方式ではなく、1台ずつOSとVDAをインストールして構築するため、「サーバーへの仲介接続を有効にする」にチェックをします。
「次へ」をクリックします。


4. 「次へ」をクリックします。


5. 「次へ」をクリックします。
※本記事では、公開アプリケーションの起動確認を目的としているため、チェックは入れていません。
※手順3で「サーバーへの仲介接続を有効にする」以外を選択している場合は、自動でチェックが入ります。
※「Citrix Profile Management」と「Citrix Profile Management WMI Plug-in」にチェックをつけない場合、Citrix DirectorからVDAサーバーの監視およびトラブルシューティングに影響があります。


6. 「Delivery Controllerの場所の指定方法」は、デフォルトの「手動で指定する」のまま、デリバリーコントローラーサーバーのFQDNを指定して「接続テスト」をクリックします。
※本記事では、デリバリーコントローラーサーバーを1台指定していますが、冗長構成の場合は全てのデリバリーコントローラーサーバーを指定してください。


7. 緑マークが表示されることを確認後、「追加」をクリックします。


8. 緑マークが表示された後、「次へ」をクリックします。


9. 「次へ」をクリックします。
※「Webサーバーと管理コンポーネントのインストール 」の「管理コンポーネントのインストール手順」内の手順5にて「Windows リモートアシスタンスをインストールする」にチェックをつけていましたが、以下の画面にて「Windowsリモートアシスタンス」にもチェックをつけると、Citrix Director からVDAのマシンに対してシャドウができます。お試しいただく場合はこちらにもチェックをつけてください。


10. 「自動」が選択されていることを確認し、「次へ」をクリックします。


11. 「インストール」をクリックします。


12. 再起動を促す画面が表示された場合は、「閉じる」をクリックします。OSが自動再起動されます。


13. OS再起動後、ログインするとインストールが続行されます。環境により再起動は複数回発生する場合があります。


14. 診断情報を収集するかどうかを選択後、「次へ」をクリックします。
※本記事では、「診断情報を収集する」のチェックを外しています。


15. 「マシンを再起動する」にチェックがついていることを確認後、「完了」をクリックします。


【参考】リモートデスクトップセッションホストのライセンス設定

リモートデスクトップセッションホストのライセンス設定について、PowerShellを利用する手順についてご説明します。こちらの情報は参考情報としてご確認ください。
※評価ライセンスの期間内でご使用いただく場合は、以下の設定は必須ではありません。

1. 以下のPowerShellコマンドを実行して、RDSライセンスサーバーを指定します。
(gwmi -Class Win32_TerminalServiceSetting -Namespace root\cimv2\TerminalServices).SetSpecifiedLicenseServerList(("RDSライセンスサーバーのホスト名、もしくは、IPアドレス"))


2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\TermService\Parameters\LicenseServersのSpecifiedLicenseServers にて、設定した値が表示されることを確認します。


※以下のエラーが表示された場合は、グループポリシーを使用して設定されている可能性があります。
グループポリシエディタ(gpedit.msc)から「コンピューターの構成」-「Windows コンポーネント」-「リモートデスクトップサービス」-「リモートデスクトップセッションホスト」-「ライセンス」を開き、「指定のリモートデスクトップライセンスサーバーを使用する」と「リモートデスクトップライセンスモードの設定」を未構成に戻し、「gpupdate /force」を実行後に上記のPowerShellを再実行してください。


3. 以下のPowerShellコマンドを実行して、RDSライセンスモードを指定します。2はデバイスモード、4はユーザーモードです。購入したRDSライセンスのモードに合わせて指定します。本記事は2を指定しています。

(gwmi -Class Win32_TerminalServiceSetting -Namespace root\cimv2\TerminalServices).ChangeMode(2 もしくは 4)


4. HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Terminal Server\RCM\Licensing Core\LicensingMode にて、指定した値が表示されることを確認します。本記事は2が表示されています。

2台目以降も同様の手順にてインストールします。


いかがでしたでしょうか。
次回 は、マシンカタログとデリバリーグループの作成をします。



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