- Oracle Database
【Oracle DB 23ai】DB運用を変える!TLS 1.3とウォレットレスTLSが拓くセキュア通信の次世代標準
Oracle Database 23aiでTCPS通信を刷新!より安全なTLS 1.3をサポートし、クライアントウォレット不要の一方向TLSも実装。大規模システムでのセキュア通信導入・運用コストを劇的に削減する方法を解説します。
|
|
Oracle Database 18cで初の「アップデート」パッチが2018年4月17日に提供されました。
Oracle Database 12cR2まではRU(リリースアップデート)、RUR(リリースアップデートリビジョン)と呼ばれていましたが、18cから「アップデート」、「リビジョン」と名称が変更されました。※参考 My Oracle Support 2383205.1
今回はOracle Database Cloud Service上でアップデート18.2.0適用時の注意点や動作について紹介します。
2018年5月30日現在、Oracle Database Cloud Serviceからデータベースを作成する際に18cを選択すると画面上ではバージョン18.0.0と出力されていますが、18.1.0でデータベースが作成されます。最新のアップデート18.2.0の適用は画面左の「管理」タイルから行います。
|
|
適用前のチェックとして「Precheck」を実行すると、”Failed to perform pre-checks”が発生して失敗することがあります。
|
|
|
|
前提チェックが失敗しているため「Patch」で適用しようとしても当然失敗します。
|
|
失敗時の「Last Status」をみると”Failed to perform patching of Database Cloud Service with patch [27676517-EE]. Error [force Precheck failed. Please follow the doc https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/database-dbaas-cloud/csdbi/update-cloud-tooling-using-dbpatchm.html and upgrade to recommended dbaastool version 180420]. Please look at Database Cloud Service patch logs for more details.”と記載されています。
これは、クラウド・ツールが最新になっていないことで前提チェックが失敗したことを表しています。
メッセージに出力されているマニュアル「
dbpatchmサブコマンドによるクラウド・ツールの更新
」を参照し最新のバージョンにします。対応後に改めて「Patch」をクリックするとパッチの適用が正常に完了します。
|
|
opatchコマンドで確認すると、アップデートとOJVMパッチが適用されていることがわかります。
[oracle@taono18c ~]$ opatch lsinventory
Oracle Interim Patch Installer version 12.2.0.1.13
Copyright (c) 2018, Oracle Corporation. All rights reserved.
Oracle Home : /u01/app/oracle/product/18.0.0/dbhome_1
Central Inventory : /u01/app/oraInventory
from : /u01/app/oracle/product/18.0.0/dbhome_1/oraInst.loc
OPatch version : 12.2.0.1.13
OUI version : 12.2.0.4.0
Log file location : /u01/app/oracle/product/18.0.0/dbhome_1/cfgtoollogs/opatch/opatch2018-05-30_02-32-35AM_1.log
Lsinventory Output file location : /u01/app/oracle/product/18.0.0/dbhome_1/cfgtoollogs/opatch/lsinv/lsinventory2018-05-30_02-32-35AM.txt
--------------------------------------------------------------------------------
Local Machine Information::
Hostname: taono18c.compute-589003743.oraclecloud.internal
ARU platform id: 226
ARU platform description:: Linux x86-64
Installed Top-level Products (1):
Oracle Database 18c 18.0.0.0.0
There are 1 products installed in this Oracle Home.
Interim patches (2) :
Patch 27636900 : applied on Sun Apr 08 10:19:03 UTC 2018
Unique Patch ID: 22065563
Patch description: "OJVM RELEASE UPDATE: 18.2.0.0.180417 (27636900)"
Created on 2 Apr 2018, 15:31:26 hrs PST8PDT
Bugs fixed:
27636900, 27461740
Patch 27676517 : applied on Sun Apr 08 10:17:16 UTC 2018
Unique Patch ID: 22097537
Patch description: "Database Release Update : 18.2.0.0.180417 (27676517)"
Created on 7 Apr 2018, 23:02:35 hrs PST8PDT
Bugs fixed:
13554903, 21766220, 24689376, 25824236, 26476244, 26843558, 26956033
27060167, 27155549, 27156355, 27169796, 27216224, 27259386, 27263276
27263996, 27270197, 27283029, 27283960, 27301308, 27301568, 27302594
27302695, 27302711, 27302730, 27304936, 27318869, 27326204, 27330158
27330161, 27333664, 27334648, 27339115, 27339495, 27346644, 27346949
27356373, 27364891, 27365139, 27365702, 27368850, 27381383, 27381656
27398080, 27417186, 27425507, 27425622, 27427805, 27430802, 27432338
27432355, 27434050, 27434486, 27435537, 27441326, 27451049, 27457666
27467543, 27497950, 27502420, 27511196, 27517818, 27532375, 27617522
27786772
--------------------------------------------------------------------------------
OPatch succeeded.
Oracle Database Cloud Serviceの画面上で適用が完了するまでに30分超の時間を要しました。
適用時のログ(/var/opt/oracle/log/dbpatchm/dbpatchm-cmd_YYYY-MM-DD_HH:MI:SS.log)をみると、パッチの適用前後でORACLE_HOMEを含むディレクトリ/u01/app/のバックアップも行われています。サイズが大きいため適用時間は前後する可能性があります。
#dbpatchm-cmd_YYYY-MM-DD_HH:MI:SS.logから確認できたコマンドの一部
・mv /u01/app /u01/app.ORG
・mv /u01/download/app /u01/
・tar -zcpf /u01/app.tar.gz -C /u01 app.ORG
・rm -rf /u01/app.ORG
シングル環境の場合、メンテナンス時間に多少の余裕を持っておいたほうが良いかもしれません。※RAC環境でローリング適用の可否、ダウンタイムの有無には現状未検証です。
パッチ適用については適用手順、適用時間、取得すべきバックアップなどサポートセンターに非常に多くのお問い合わせをいただきます。
入念な検証の上、手順をまとめたシートを作成して作業当日に臨むお客様もいらっしゃいますが、適用作業を(今回は若干の手作業を必要としましたが)ボタン一つでできるようになるのはCloudを利用するメリットの1つだと思います。
なお、4月20日に行われた「
Oracle Database Connect 2018~Autonomous Database がデータの価値を変える~
」の「JPOUG in 15 minutes」で本内容も含めた発表をさせていただきました。※当日はRU/RURで発表していましたがアップデート/リビジョンに修正しています。
時間制約がある中、多くの方の前での発表はかなり緊張しましたが、非常に良い経験をさせていただきました。貴重な機会を設けてくださった日本オラクル株式会社様、JPOUG様にこの場を借りてお礼申し上げます。
|
|---|
サービス事業部 付加価値創造部
カスタマーエンゲージメント・プランナー
2007年アシスト入社。Oracle Databaseのサポート業務を経て、現在は「アシストの超サポ」を広め、カスタマーエンゲージメントの構築を実現するための活動を行っている。
■本記事の内容について
本記事に示した定義及び条件は変更される場合があります。あらかじめご了承ください。
■商標に関して
・Oracle®、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。
・Amazon Web Services、AWS、Powered by AWS ロゴ、[およびかかる資料で使用されるその他の AWS 商標] は、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。
Oracle Database 23aiでTCPS通信を刷新!より安全なTLS 1.3をサポートし、クライアントウォレット不要の一方向TLSも実装。大規模システムでのセキュア通信導入・運用コストを劇的に削減する方法を解説します。
「Oracle Exadata ExascaleをOracle Cloud Infrastructure以外のクラウドサービスで使えないだろうか?」と考える方もいらっしゃるかと思います。本記事では他のクラウドサービスプロバイダーでのExascaleの使い方について検証結果をとおしてご紹介します。
イベント名が「Oracle AI World」へ変更された意図とは?オラクルが発表した「AI Data Platform」「Oracle AI Database 26ai」をはじめとする最重要ハイライトを、現地の熱気とともにお届けします。