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OCIにおけるOracle Database 11g R2、12g R1、12g R2の新規プロビジョニング終了とその影響
Oracle Databaseのバージョン11g R2、12g.R1、12g.R2は既にすべてのメーカーサポートが終了しています。OCIのBase Database Serviceでも2024年1月中旬ころから11g R2、12g R1、12g R2での新規プロビジョニングができなくなりました。
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Oracle Database 18cで初の「アップデート」パッチが2018年4月17日に提供されました。
Oracle Database 12cR2まではRU(リリースアップデート)、RUR(リリースアップデートリビジョン)と呼ばれていましたが、18cから「アップデート」、「リビジョン」と名称が変更されました。※参考 My Oracle Support 2383205.1
今回はOracle Database Cloud Service上でアップデート18.2.0適用時の注意点や動作について紹介します。
2018年5月30日現在、Oracle Database Cloud Serviceからデータベースを作成する際に18cを選択すると画面上ではバージョン18.0.0と出力されていますが、18.1.0でデータベースが作成されます。最新のアップデート18.2.0の適用は画面左の「管理」タイルから行います。
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適用前のチェックとして「Precheck」を実行すると、”Failed to perform pre-checks”が発生して失敗することがあります。
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前提チェックが失敗しているため「Patch」で適用しようとしても当然失敗します。
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失敗時の「Last Status」をみると”Failed to perform patching of Database Cloud Service with patch [27676517-EE]. Error [force Precheck failed. Please follow the doc https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/database-dbaas-cloud/csdbi/update-cloud-tooling-using-dbpatchm.html and upgrade to recommended dbaastool version 180420]. Please look at Database Cloud Service patch logs for more details.”と記載されています。
これは、クラウド・ツールが最新になっていないことで前提チェックが失敗したことを表しています。
メッセージに出力されているマニュアル「
dbpatchmサブコマンドによるクラウド・ツールの更新
」を参照し最新のバージョンにします。対応後に改めて「Patch」をクリックするとパッチの適用が正常に完了します。
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opatchコマンドで確認すると、アップデートとOJVMパッチが適用されていることがわかります。
[oracle@taono18c ~]$ opatch lsinventory Oracle Interim Patch Installer version 12.2.0.1.13 Copyright (c) 2018, Oracle Corporation. All rights reserved. Oracle Home : /u01/app/oracle/product/18.0.0/dbhome_1 Central Inventory : /u01/app/oraInventory from : /u01/app/oracle/product/18.0.0/dbhome_1/oraInst.loc OPatch version : 12.2.0.1.13 OUI version : 12.2.0.4.0 Log file location : /u01/app/oracle/product/18.0.0/dbhome_1/cfgtoollogs/opatch/opatch2018-05-30_02-32-35AM_1.log Lsinventory Output file location : /u01/app/oracle/product/18.0.0/dbhome_1/cfgtoollogs/opatch/lsinv/lsinventory2018-05-30_02-32-35AM.txt -------------------------------------------------------------------------------- Local Machine Information:: Hostname: taono18c.compute-589003743.oraclecloud.internal ARU platform id: 226 ARU platform description:: Linux x86-64 Installed Top-level Products (1): Oracle Database 18c 18.0.0.0.0 There are 1 products installed in this Oracle Home. Interim patches (2) : Patch 27636900 : applied on Sun Apr 08 10:19:03 UTC 2018 Unique Patch ID: 22065563 Patch description: "OJVM RELEASE UPDATE: 18.2.0.0.180417 (27636900)" Created on 2 Apr 2018, 15:31:26 hrs PST8PDT Bugs fixed: 27636900, 27461740 Patch 27676517 : applied on Sun Apr 08 10:17:16 UTC 2018 Unique Patch ID: 22097537 Patch description: "Database Release Update : 18.2.0.0.180417 (27676517)" Created on 7 Apr 2018, 23:02:35 hrs PST8PDT Bugs fixed: 13554903, 21766220, 24689376, 25824236, 26476244, 26843558, 26956033 27060167, 27155549, 27156355, 27169796, 27216224, 27259386, 27263276 27263996, 27270197, 27283029, 27283960, 27301308, 27301568, 27302594 27302695, 27302711, 27302730, 27304936, 27318869, 27326204, 27330158 27330161, 27333664, 27334648, 27339115, 27339495, 27346644, 27346949 27356373, 27364891, 27365139, 27365702, 27368850, 27381383, 27381656 27398080, 27417186, 27425507, 27425622, 27427805, 27430802, 27432338 27432355, 27434050, 27434486, 27435537, 27441326, 27451049, 27457666 27467543, 27497950, 27502420, 27511196, 27517818, 27532375, 27617522 27786772 -------------------------------------------------------------------------------- OPatch succeeded.
Oracle Database Cloud Serviceの画面上で適用が完了するまでに30分超の時間を要しました。
適用時のログ(/var/opt/oracle/log/dbpatchm/dbpatchm-cmd_YYYY-MM-DD_HH:MI:SS.log)をみると、パッチの適用前後でORACLE_HOMEを含むディレクトリ/u01/app/のバックアップも行われています。サイズが大きいため適用時間は前後する可能性があります。
#dbpatchm-cmd_YYYY-MM-DD_HH:MI:SS.logから確認できたコマンドの一部
・mv /u01/app /u01/app.ORG
・mv /u01/download/app /u01/
・tar -zcpf /u01/app.tar.gz -C /u01 app.ORG
・rm -rf /u01/app.ORG
シングル環境の場合、メンテナンス時間に多少の余裕を持っておいたほうが良いかもしれません。※RAC環境でローリング適用の可否、ダウンタイムの有無には現状未検証です。
パッチ適用については適用手順、適用時間、取得すべきバックアップなどサポートセンターに非常に多くのお問い合わせをいただきます。
入念な検証の上、手順をまとめたシートを作成して作業当日に臨むお客様もいらっしゃいますが、適用作業を(今回は若干の手作業を必要としましたが)ボタン一つでできるようになるのはCloudを利用するメリットの1つだと思います。
なお、4月20日に行われた「
Oracle Database Connect 2018~Autonomous Database がデータの価値を変える~
」の「JPOUG in 15 minutes」で本内容も含めた発表をさせていただきました。※当日はRU/RURで発表していましたがアップデート/リビジョンに修正しています。
時間制約がある中、多くの方の前での発表はかなり緊張しましたが、非常に良い経験をさせていただきました。貴重な機会を設けてくださった日本オラクル株式会社様、JPOUG様にこの場を借りてお礼申し上げます。
サービス事業部 付加価値創造部
カスタマーエンゲージメント・プランナー
2007年アシスト入社。Oracle Databaseのサポート業務を経て、現在は「アシストの超サポ」を広め、カスタマーエンゲージメントの構築を実現するための活動を行っている。
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