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新ツール Postgres Workload Report によるパフォーマンス診断~データベース管理の未来を共に創る!~
EDB Postgres Workload Reportsは、Postgresデータベースのパフォーマンス診断とトラブルシューティングを強化する新しいツールです。OracleのAWRに似た詳細なレポートを提供し、データベースの問題を迅速に特定・解決できるようサポートします。本記事では概要と利用手順をご紹介します。
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2023年11月20日、エンタープライズDB株式会社(以下、EDB社)のアジア太平洋地域 Field CTOを務めるAjit Gadge氏をアシスト本社(東京・市ヶ谷)に迎え、グローバル視点でのデータベース市場の現状や今後のトレンド、そしてEDBの最新動向について紹介するセミナー『PostgreSQLユーザーに捧ぐ、EDBを使ったDB機能向上とコスト削減の両立』を開催しました。この講演の模様をレポートします。
アシストセッションのアーカイブ配信を無料視聴できます。
記事下部よりお申込み
ください。
●『EDB Postgresとエンタープライズデータベースの今後のトレンドについて』
EDB Corporation, APJ Field CTO Ajit Gadge 氏
エンタープライズDB株式会社 執行役員 セールスエンジニアリング本部長 村川 了 氏
●『PostgreSQLユーザーは明日から使って!EDBお役立ち機能の数々』
株式会社アシスト ビジネスインフラ技術本部 データベース技術統括部 技術4部部長 佐瀬 力
Index
EDB Corporation, APJ Field CTO Ajit Gadge 氏 |
長年IT業界に携わり、EDB社でのキャリアをスタートしてから13年を迎えるというAjit氏。2021年、オープンソースソフトウェア(OSS)のライセンス数が商用データベースのライセンス数を上回ったというデータ(出典:DB-Engines Ranking Open Source vs. Commercial DBMS)を示し「OSSによりUNIXからLinuxへシステムがシフトしたときと同様に、
今データベースレイヤーは大きな変革期を迎えており、中でもPostgreSQLはその変革を強力に牽引している
」と述べました。
優秀な開発者が数多く集う活発なコミュニティにより支えられているPostgreSQLは、データベース開発者や管理者からも多くの支持を集めており、その人気は様々な調査結果にも明確に反映されています。
特に
EDB社は、PostgreSQLの開発や改善に貢献する多くのコントリビューターを輩出し、PostgreSQLの進化と発展における中心的役割を担っています。
Ajit氏は、データベース市場のトレンドにどんな変化が起きたのかについて「企業はOSSを導入する際に、
コスト削減効果だけではなくイノベーション起こすことを期待している
」と述べました。
さらに「その期待はクラウドネイティブな開発やパフォーマンス、スケーラビリティの担保、コスト削減、耐障害性やセキュリティ、管理性の強化、さらにはどのクラウドでも、どのハードウェアでも自由にデプロイすることができるなど、多方面ににわたる」と語りました。つまり、OSSはイノベーション創出のために、これら多岐に渡る要望に柔軟に対応していく必要があるということです。
そこでこうした期待に応えるため「
EDBはPostgreSQLをエンタープライズ向けに発展させる付加的要素に注力
しています」とAjit氏は述べました。実際、EDB社が開発している「EDB Postgres Advanced Server(以下、EPAS)」では、エンタープライズ向けに欠かせない様々な機能を実装しています。
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Ajit氏はOracle Databaseなどのレガシーデータベースからのマイグレーションを支援する機能にも詳しく触れました。
EDBではOracle Databaseと同じSQL構文、ファンクション、プロシージャなどをサポートするOracle Database互換機能を提供しています。加えてOracle DatabaseからEDBに移行する際、難易度を把握するためのアセスメントが行えるマイグレーション支援ツール「Migration Portal」を提供しています。さらにAjit氏は
「多くのユーザーがわずか20日間程度でマイグレーションを成功させています」
と語りました。
またEDBでは、データベースのクラスタやライフサイクル管理、様々なマイクロサービスに対応するツールを提供しています。AIの分野においてもPostgreSQLの拡張機能である「pgvector」に加え、高速なベクトルデータ検索機能を提供するなど、積極的な展開を図っています。
2023年10月には数百のデータソースからデータ駆動型アプリケーションを構築するためのサーバーレスSQL APIを提供しているスタートアップ企業の米国Splitgraph Inc.社を買収したことを取り上げ、Ajit氏は、「このような買収により、
EDBはデータレイクとデータウェアハウスの運用をより効率的、合理化したものへと発展させることが期待できます。私たちはAIなどの最先端技術を取り込みながら、新たなデータプラットフォームを作っていきます
」と強く語りました。
エンタープライズDB株式会社 村川 了 氏 |
Ajit氏の講演に続いて、村川氏が登壇し「EPASはコミュニティに承認されない機能について拡張できるのが大きな強みであり、さらに
日本国内の企業が求める機能拡張を本国の開発チームに伝え、実現していくことが日本法人の重要な役割だ
」と語りました。
またEPAS15からサポートされたTDEを例に挙げ、日本のお客様から「現行の128ビットによる暗号化では不十分。256ビットの暗号化が必要」という要望が多く寄せられていたことに触れました。そこで日本法人が本国に対して積極的な対応を進めたところ、先日リリースされたEPAS16では256ビットの暗号化を無事実現することができたといいます。
最後に村川氏から「EDB社は日本のお客様に対してコミットメントしており、
私たちが責任を持ってお客様の要望を聞き、開発チームに伝えることで、日本のお客様にEDBをさらに活用していただけるようにしていきます
」という力強いメッセージを伝えました。
株式会社アシスト 佐瀬 力 |
ジェネレーションフリーの利用においては「ユーザーのみなさんからぜひ声を上げていただきたい」と佐瀬は訴えます。
アシストでは、EDB社との強力なパートナーシップの下、月に一回のペースでEDB社と会議を実施し、国内のお客様向けにどのような製品やメッセージを提供していくかを議論しています。
「日本のお客様やシステムにとって絶対に有用だから機能追加しましょう、という要望を挙げていく。
ユーザーの皆様の声をアシストが吸い上げ、それをEDB社に伝え実装していく、このサイクルを皆さんと一緒に作り上げていきたい
」と熱く語りました。
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最後に佐瀬は、今後の展望として「アシストではサポートや訪問活動を通じて
皆様の声を聴き、EDB社と協力しながらExtensionモデルの発展に力を注いでいきたい。ぜひ皆様と色々な意見交換をさせていただきたい。
」と語り、セミナーを締めくくりました。
セミナー終了後には懇親会が開催され、セミナーの参加者の皆様はもちろん、アシストの担当者も交え、Ajit氏との意見交換など交流が図られました。
本記事でご紹介した
アシストのセッション『PostgreSQLユーザーは明日から使って!EDBお役立ち機能の数々』について、アーカイブ配信
をご視聴いただけます。
記事では紹介しきれなかった
PostgreSQLユーザー、EDBユーザー様に向けたお役立ち機能紹介
も視聴できます。また記事についてもっと詳細を知りたいという方も、ぜひ以下よりお申込みの上、ご視聴ください。視聴後、
アンケートにお答えいただくと本セッション資料のダウンロードも可能
です。ぜひこちらもご活用ください。
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