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AWS re:Invent 2024参加レポート#4 AWS re:Invent 2024で発表されたデータベースサービスの細やかなアップデート
本記事は、AWS re:Invent 2024で発表された注目アップデートを解説する連載の第4弾です。今回はデータベース分野について、細やかなアップデートをご紹介します。
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Index
Amazon Q Businessは、AWSが提供する生成AI搭載のアシスタントです。その中でもAmazon Q Appsは、生成AIの専門知識がなくても、どなたでも簡単に生成簡易AIアプリを構築できる機能です。
本記事では、Amazon Q Appsを活用し、プロジェクトの進捗を手軽に確認できるアプリを作成する方法を紹介します。また、Amazon Q Appsの概要および基本的な使い方については、こちらのブログをご参照ください。
Amazon Q BusinessのAmazon Q Appsで生成AIアプリを作成する方法
プロジェクトの進捗管理ではWBSを使うことが多いと思います。しかし、プロジェクトの規模が大きくなると、「WBSを見てもプロジェクトが順調かどうかパッと見でわからない」という課題に直面することも多いです。特に昨今のハイブリッドワーク環境において、チームの状況把握がより複雑になっています。そこで、Amazon Q Appsを活用し、誰でも簡単に確認できる進捗管理アプリを作ってみました。
このアプリでは、プロジェクト管理用のWBS等のファイルをアップロードするだけで、現在の進捗状況が自動で読み取られ、要約されます。メンバーや関係者が、わざわざファイルを開いて個別に確認する必要がなくなり、「いまどこまで進んでいるのか?」が以下の画像のように一目でわかるようになります。
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本記事では、この進捗確認アプリの作成手順をご紹介します。
プロジェクト管理をもっとシンプルにしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
このアプリでは、WBSやプロジェクト進行表といったファイルをアップロードするだけで、進捗状況を自動で要約・表示してくれます。
ここで、完成したアプリの作成後イメージを「実行用サンプルファイル」「実行前」「実行後」に分けてそれぞれご紹介します。
今回は以下の「サーバ移行プロジェクトWBS.xlsx」をサンプルファイルとして使用します。
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プロジェクト管理でよく使われる形式に合わせて、以下のような項目を含んでいます:
アプリを実行する前には、以下のように、WBSファイルをドラッグ&ドロップまたは選択する箇所と、進捗サマリーが出力される箇所が表示されます。
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WBSファイルをアップロードし、画面下方にある「Run」を押すと、アプリの処理が実行されます。
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実行後は、以下のようにAmazon Q Appsが読み取った内容をもとに「全体の進捗率」「完了タスクの一覧」「今後の予定」などをわかりやすく提示してくれます。
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ここからは、このアプリをAmazon Q Appsでどのように作成したのか、実際の設定画面とともに解説していきます。
※なお、生成AIの特性により、同じプロンプトを使用しても、全く同一アプリが作成されるとは限らない点、ご了承ください。
まず、Amazon Q Appsの作成画面の入力欄に、以下のプロンプトを入力し、「Generate」を押します。
プロンプト | プロジェクト進捗サマリーアプリを作成してください。 アップロードしたWBSに基づいて、プロジェクトの進捗状況を自動で要約、タスクやステータスを 整理してください。 |
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そうすると、以下のようなアプリが自動生成されます。
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そうすると、「進捗状況サマリー」カードの設定が以下のように表示されます。
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よりわかりやすい進捗サマリーを得るために、上記カードの設定項目の「Prompt」をさらに以下のように編集し、「Save」を押して保存します。
Prompt |
アップロードされた
@WBSファイルのアップロード(@を入力し、「WBSファイルのアップロード」カードを選択) に基づいて、以下の内容を含むプロジェクトの進捗状況サマリーを作成してください。 - 全体の進捗率 - 遅延しているタスクの一覧 - 完了済みのマイルストーンと今後のマイルストーン - 主要な課題や懸念事項 - 次のステップと推奨アクション |
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追加したカードを以下のように設定し、保存します。
Title | 担当者ごとの進捗状況 |
Prompt | アップロードされた @WBSファイルのアップロード(@を入力し、「WBSファイルのアップロード」カードを選択) に基づいて、担当者ごとの進捗状況サマリーを作成してください。 |
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カードをドラッグして、お好みの配置に調整します。
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本記事では、Amazon Q Appsの活用例として、プロジェクトの進捗を手軽に確認できるアプリを作成する方法をご紹介しました。
Amazon Q Appsを使えば、専門的なプログラミングスキルがなくても、業務に役立つ生成AIアプリを簡単に作成できます。今後も、Amazon Q Appsを活用した便利なアプリのアイデアや具体的な使い方について紹介していきますので、ぜひお楽しみに!
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2023年に新卒入社し、現在はAWSのフィールド業務を担当。得意分野はAWSアカウント管理・生成AI活用。2024年に「Japan AWS Jr. Champions」に選出。...show more
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本記事は、AWS re:Invent 2024で発表された注目アップデートを解説する連載の第4弾です。今回はデータベース分野について、細やかなアップデートをご紹介します。
この記事ではAmazon Q BusinessのAmazon Q Appsで生成AIアプリを作成する方法をご紹介します