
- 取り組み紹介
技術者のキャリア自律を支援し、「キラキラ」な瞬間を
社員のキャリア自律を支援する取り組みとして、人事とタッグを組み、現場主導で考案されたのが「技術キャリア充実プログラム」、略して「技術キャリ充」です。今回は、プログラムの内容やプロジェクトの想いをご紹介します。
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アシストでは、2013年度より「こども参観日」を実施しています。親の働く姿や会社を見せ仕事内容を聞かせることで、家庭内での仕事理解を深め、子どもの職業観を育むことを目的として実施されており、毎年大好評を博しています。2014年度、2015年度には、テレビ取材を受けました。今回は、大人気のこども参観日を運営する事務局メンバーに、どんな思いで企画運営を行っているのか、また企画の裏側を語ってもらいました。
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林 昌洋(はやし まさひろ)
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小島 真生(こじま まき)
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中島 夏美(なかじま なつみ)
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──では、早速ですが、「こども参観日」を実施することなったきっかけをお聞きします。どういうきっかけで始められたんですか?
林:
きっかけは、社員の声です。「林さん、僕は自分の仕事を子どもに説明するのが難しいです。実際に見せてあげた方が伝わると思うので、子どもの参観日を企画してくれませんか?」という要望があがってきたんです。確かに、私自身、子どもが二人いるのですが、B to BのIT業界だと「親が子どもに仕事を伝える」というシンプルな事がとても難しいなと。社員の働きやすさ向上のためにも、仕事に対する家庭の理解を深めることも非常に重要なことだと思い、すぐに「こども参観日」を企画しました。関係者の皆さんにはかなり無理を言ってしまいましたが・・・(笑)
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小島:
急に浮上した企画だったので、あの時は試行錯誤しながら企画しましたね(笑)。ただ、私自身はこども参観日に大賛成でした。私も子どもの頃は、親の職場によく連れて行ってもらいました。そこでは普段子どもからは見えない親の姿がありました。ビシッとした表情で仕事をしている親を見て、子ども心に誇らしく、また大人のリアルな仕事場の雰囲気が心地良くも大変刺激的でした。親の職場を見た子どもは、親の仕事に理解を示すようになると聞きます。また、子どものいない職場の同僚や上司も、社員の子どもの顔を見ることで、こどもの都合で休暇を取得する社員への理解ができるようになるのではと期待しています。そういう文化や風土を、こういう社内行事で醸成する良い機会にできればという思いがありますね。
──確かに私も小学生の時に親の職場に行ったことで、何となくではありますが、「お父さんってすごい!頑張ってる!」という思いを持ちました。社員の思いを反映して企画がスタートする、という点にアシストらしさを感じますね!
──こども参観日を実施してみていかがでしたか?
中島:
初回では、お子さんの年齢や関係を制限せずに募集したので、姪っ子や年の離れた兄弟、親御さんを連れてきた方もいました。2013年度~2015年度までは、毎年約30名の申込みがあり、3回に分けて実施しました。今年は初参加の子ども達に限定したので、13名で1回の実施にしています。以下が、参加者の人数と学年の推移です。
2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | |
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開催回数 | 3回 | 3回 | 3回 | 1回 |
中学生 | 3 | 3 | 1 | |
小学校高学年 | 6 | 4 | 5 | |
小学校中学年 | 7 | 10 | 8 | |
小学校低学年 | 4 | 7 | 10 | 10 |
未就学児 | 11 | 1 | 6 | 3 |
計 | 31 | 25 | 30 | 13 |
──初回開催の時は、未就学児が非常に多かったんですね。
中島:
そうなんです。初回は2歳児が多く、職業観の醸成どころではありませんでした。脱走者も出たりとか・・・(笑)。そのため、2回目以降は基本的には対象を小学生~中学生とし、小学生以上の兄弟同伴の条件付で未就学児の参加もOKとしました。年齢層が広くなってしまうと、企画を検討する際に多方面をカバーしようとするので、内容がふわっとしたものになってしまいがちです。また、参加年齢を絞ることで、子ども達がより充実した体験ができるのでは、との思いもありました。今年は偶然にも小学校低学年の子ども達が集まったので、企画の内容もその年齢に合わせたものが用意できて、運営側にとっても子ども達にとっても良かったと思います。
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──確かに、子どもにとって2~3歳差は大きく違いますからね。例えば、幼稚園と小学生の1歳差でも、文字の読み書きの面でスライド資料の内容をどうするか変わってきますね。
──今回、「裏話」というところもテーマなのでズバッとお聞きしますが、予算的なところっていかがでしょうか?こういう社内イベントって、あまり会社として予算をかけにくいところかなと思うのですが・・・。
小島:
実際、ないですね!
中島:
そうなんです、ないんです。正直に告白してしまいますが(笑)、大体30名前後の参加で7万5,000円程度の予算感です。今年は13名だったので3万円弱ですね。予算の打ち分けは、お弁当代、飲み物/アイス代、家族写真の現像代等です。少ない予算の中でどういうイベントにしていくか、試行錯誤しています。企業説明のパートで使用するゲームソフトも自前のものだったり、ゲームで使う小道具もメンバーで手作りしているんです。
──私の目からは結構豪華に見えましたが、予算はかかっていなかったんですね。ゲームの際に景品がたくさんありましたが、それは含まれていないんですか?
中島:
景品なんですが、実はお取り引きのある会社の方からご厚意で協賛いただいているんです。各社がお客様用に用意しているノベルティ等をご提供いただきました。お寿司作りセットや加湿器、スピーカー等、驚く程豪華なものもあったり、子ども向けのイベントで使うということで、キャラクターもののノベルティを用意してくれる企業もありました。
小島:
協賛いただいた企業様については、Webにてしっかりご紹介させていただいています!本当に感謝しきりです。社内行事ということで、予算を検討する時は周年行事や報奨制度などと合わせて検討を進めると良いですね。難しい点ではあるのですが、費用対効果を前提にイベントに対して評価をきちんと行うことで、結果がついてくればある程度予算化もできるのではないでしょうか。
ノベルティ |
虫取りゲームの手作りの虫 |
──「自分の仕事を子どもに説明するのが難しい。だから直接見てもらいたい」という声から始まったこども参観日ですが、やっぱり会社の説明はしなければいけないですよね。B to C企業ではなく、普段こども達が目にしないものを取り扱っているB to B企業なので、説明するのはすごく難しいと思うんです。その点、どう工夫されていますか?
林:
B to B企業の説明をするのは、本当に難しいです。実際、すごく悩みました。詳しく伝えたくてしっかり説明すると、どうしても長くなってしまい、子ども達の集中も興味も薄れてしまいます。そこで、アシストはパッケージ・ソフトウェアを取り扱っているので、ソフトウェアとは何なのかを家庭用ゲーム機とゲームソフトで端的に例えて紹介しました。
──確かに身近なものが出てくると、イメージがわきやすいですね!「ゲーム」という点でも、子ども達の興味は惹きつけられそうです。
林:
それと、取扱製品の金額の高さにも着目しました。「お金」についても、単に金額を伝えるのではなく、「100円玉を重ねるとこれ位の高さになる」というように、身近な硬貨で例えました。これは小学校中学年位には非常に効果的だったんですが、今年の低学年の子ども達には微妙でした。なぜならば、小学校二年生以下の子は、お小遣いをもらっていない子が大半だったのです!!これは盲点でした・・・。低学年の子ども達には、サーバルームで実際に動いているマシンを見せてあげる方が効果的だったようです。「大きい~!」と感動していましたね。
スライド資料 |
会社説明 |
──なるほど!確かに小学校低学年だとお小遣いをもらっていない子も多いかもしれませんね。大人とはまた違った目線で考えなければいけないということですね。
──企画するにあたっての注意点や苦労した点などは、いかがでしょう。
中島: 基本的なところでは、昼食を用意するので子ども達の食物アレルギーは確認の必要がありますね。昼食という点では、初年度の開催では大人とこどもにまったく同じお弁当を出したら、食べられない子が続出しました。そのため、それ以降は子ども用のお弁当を発注するようにしています。今年の妖怪キャラクターのキャラ弁は大人気でした! |
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小島:
執務エリアも出入りするわけですから、社員への配慮も大切ですね。事前に社内向けにアナウンスはしっかりとするようにしています。また、子ども達にもお約束事として、走らない、騒がないという点は口酸っぱく伝えます。親社員に対しては、こども参観日はお昼までの企画なので、午後はお休みを取得してもらうことも必須としています。過去は必須ではなかったので、そのまま親の職場にこどもが残り、こどもは飽きてしまうし、他の社員達も気になってしまう、ということがあり、午後半休の取得を必須としました。
中島:
後は、リピーターの方ですね。企画内容の会社説明や社内見学などは、流れとして大きく変わることはないので、慣れてしまうと初回参加の子ども達とはやっぱり言動でも差が出てしまいます。初参加とリピーターの子、どちらも楽しめるように企画を練る必要があります。でも、毎年参加したいと思ってもらえるとやりがいがありますね!
──開催して良かったと思うことや、実際に社員から寄せられた声はありますか?
小島:
こども参観日を行うことで、はっきりと目に見える利益はないかもしれませんが、社員のモチベーションアップにつながったり、職場の雰囲気が良くなって、結果的に売上げに貢献したりということはあるのではないでしょうか。
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中島:
実際に参加された社員や子ども達からは、大好評ですね。昨年まではリピーターも多かったので、夏休みの楽しいイベント、という位置づけになっていたようです。専業主婦の奥様にとっては、長い夏休みに半日でも自分の時間をとれる素晴らしい企画、というお声もいただきました(笑)。夏休みの自由研究にされる子もいるようです。執務エリアをこども達が出入りするので、勤務中の社員からクレームが出たりしたらどうしようか、と心配していたのですが、そういうクレームもなく皆さん子ども達には寛容でした。
──私も当日子ども達を取材していたのですが、こどもとの名刺交換も、皆さん積極的に応じてらっしゃいましたね。何か子ども達とのエピソードってありますか?
林:
あるお子さんが、たまたま見学中に転んでしまったんですよ。通常だと泣いてしまうと思うんですが、お父さんの職場であることを気にして、目には涙がたまっていたのですが泣くのをグッとこらえていました。子ども心に色々考えているんだろうなぁ、と感じましたね。
中島: 子ども用の名刺がとても嬉しかったようで、追加オーダーもいただきました。開催後、家で名刺を使って会社ごっこをしていたようです。朝、満員電車で一緒に出社してくるので、「毎日あんなぎゅうぎゅうの電車に乗って頑張ってくれてありがとう」と言っていたお子さんもいました。毎年、開催していて思うのですが、こどもはセキュリティカードが大好きですね!こぞって「ピッ」とドアを開けたがります。 |
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小島:
マウスも好きですね!業務体験でPCを使うのですが、マウスを離そうとしないんです(笑)。受付横に置いているお取引企業からいただいたマスコットキャラクターのぬいぐるみも大好きですね。馬乗りになって大喜びしています。大人としては、「あ!そのぬいぐるみ、干してないから埃が!!」という心配ではらはらしてしまいますが・・・。後は若い女性社員を探して名刺交換をする小学生男子もいました(笑)。
──物怖じせず色々な人に名刺交換をお願いしにいったり、「名刺はなくなったけど、ください!」という積極的な子から、なかなか社員に声をかけられない子もいたり色々でしたね。社員は声をかけられるのを待っているように、そわそわしていましたが・・・(笑)。
──四年間連続で実施されたこども参観日ですが、これからはしばらくお休みになるかも?という話を聞きました。
林:
そうなんです。こども参観日の結果が良くないということではなく、同じことをやり続けるのではなく、新しい形を模索しようと充電期間に入ろうと思っています。
──新しい形とは?
小島:
家族と会社が接点をもつイベントとして考えれば、こども参観以外にもいくつもアイディアが出てきます。社員の親や兄弟、祖父母の参観日があってもいいのではないでしょうか。未就学のこども連れでも参加したいという要望もありますので、社員と家族全員が参加できるお祭り的なイベントを休日に設定するなど、まとまった予算を採って検討もしてみたいですね。職業観の醸成という意味では、もっと教育的な観点でITを利用して中学生や高校生をターゲットとしてグループワークや私塾的な催しも面白そうです。今は、中高生の授業でもディベートやコンピュータ実習があるので、企業の特性を活かした取り組みも実施できるといいですね。
中島:
アシストでは「農業プロジェクト」という活動があり、食育の観点から子ども達を呼んでイベントも実施しています。そういった別のプロジェクトと連動した催しにして、さらに家庭でのアシストへの理解やコミュニケーションの促進が図れるとより有効なイベントになるのではないかと感じています。大阪では、花火大会をオフィスで鑑賞するイベントなども実施していますね。
林:
こども参観日を実施してきて感じたのは、社員とその家族も「アシストを理解し、アシストという場でコミュニケーションをとることができる状態」が良いということです。こども参観日や農業プロジェクトでのイベントなど、社員の家族が実際にアシストを訪れて、目で見て感じてもらえることが、仕事理解にもつながっていくと感じています。今後もそういうイベントを増やしていけるといいですね。
──こども参観日という形にこだわらずとも、色々な形で家族と会社が繋がっていけるようなイベントを実施していきたいですね。次の企画も乞うご期待といったところでしょうか!
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社員のキャリア自律を支援する取り組みとして、人事とタッグを組み、現場主導で考案されたのが「技術キャリア充実プログラム」、略して「技術キャリ充」です。今回は、プログラムの内容やプロジェクトの想いをご紹介します。
最近、アシスト社内で「キャリア自律」という言葉を聞くことが増えました。本記事では「キャリア自律」が求められる背景やアシストの取り組みなどについてご紹介します。
新事業共創推進室が主導する「S.E.E.D.S.」の活動がスタートしました。創業以来50年以上、ソフトウェアの専門商社としてビジネスを続けてきたアシストの新たな挑戦です!