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2023.09.26

アシスト取扱製品ヒストリー:Zabbix編

アシスト取扱製品ヒストリー:Zabbix編


アシストは、お客様の声や時代の潮流にあわせて、世界中から優良なソフトウェアを見つけ出し、日本企業が使いこなせるよう販売代理店としてメーカーとお客様の架け橋として活動を行ってきました。

「目利きのアシスト」を自負する我々が、どのように製品と出会い、お客様の元へ届けてきたのでしょうか。また、メーカーとの関係性はどうなのでしょう。

今回は、2014年より取り扱いを開始させていただいた「Zabbix」とのヒストリーをご紹介します。アシストは現在約60の製品を取り扱っており、ホームページには7,000ページを超える情報が集まっていますが、Zabbixの製品ページはTop10に入る閲覧数を誇っています(2023年6月現在)。アシストが取り扱う製品の中でも、注目度の高さが伺えますね。そんな大注目のZabbixとアシストの歩みをお届けします。


アシストとZabbixの出会い


アシストがZabbixをお取り扱いさせていただいたのは2014年からですが、最初の出会いはもう少し遡ります。当時は、新商品を発掘する部隊として「ビジネス開発室」があり(2023年現在は「新事業共創推進室」がその役割を担う)、様々な国の製品を調査していました。活動の中で、バルト三国がテクノロジー大国として注目を集めていることを知り、各大使館にアプローチを実施。その際に、ラトビア大使館からご紹介をいただいたソフトウェアベンダーの一つがZabbixでした。

社内でもちょうどオープンソースソフトウェア(以降、OSS)の取り扱いに取り組んでいる最中で、監視系ツールに関してもコスト面においてお客様の間でOSSの利用が広がっているのを感じており、Zabbixを含め様々な製品の検討・検証を実施し、ツールの安定性やお客様のニーズなどを探り始めていました。


アシストの強みで、OSSへの不安を払拭する


実は協業以前に、アシストでZabbixの支援に携わったことがあり、Zabbixが商用と遜色なくバランスが良い製品であることは、アシストとしても信頼をおいていました。ただ、当時Zabbixは日本市場において認知はされていましたが、エンジニアが使っているOSS製品という先行イメージがあり、一部の会社での活用にのみ留まっていたのです。その要因の一つが、利用する上での知識不足への懸念やトラブル時のサポート対応などが挙げられます。

アシストとしても、Zabbixという製品を取り扱うにあたり、OSSの利用に不安を感じられるお客様に安心してご利用いただけるサービスを提供できるかどうかが重要になると推察しました。そうであれば、お客様の不安払拭に対して、ツールを提供するだけでなく使いこなせるまで支援を行う姿勢や、サポートサービスの質の高さといったアシストの強みが生かせると考えたのです。そして何より、お客様のニーズにより幅のある選択肢でお応えできることに期待を抱いていました。

そこで、Zabbixというツールの機能性とアシストの支援を組み合わせることで、お客様に新しい価値を提供するために協業させていただくことになったのです。



お客様のニーズから、アシスト独自のサービスも展開


OSSであるZabbixを扱うに際して、アシストではユーザーのニーズを踏まえながら、協業当初より独自の取り組みを様々に行ってきました。

まずは、安心してお使いいただける環境を用意するために、Zabbixの設計や構築、保守サポートの提供だけでなく、インストールやトレーニングなどのサービスを用意しました。

実は、ビジネス化において一番心配していたのは、OSSという特性上もあり、サポートサービスを継続してご利用いただけるかどうかでした。当初は2~3年間サポートをご利用いただき、ツールの安定性などを感じられたら解約されてしまうのではという心配もありましたが、結果としてサポートの継続率は90%以上と非常に高く、アシストのサポートをご評価いただけていることを感じています。

また、ソフトウェアの総合商社という強みを生かし、アシストが取り扱う他製品と組み合わせたソリューションも用意しました。アシストが取り扱う各種統合運用管理製品との組み合わせでハイブリッド構成された構築モデルを用意することで、従来の使いなれたインターフェースを利用しつつ、システム監視のエンジン部分にZabbixを利用し、統合管理基盤へのシームレスな連携を実現したのです。

その他にも、積極的にZabbixを使いこなすための情報をセミナー形式で発信したり、サポート契約をいただいた方向けにTipsやノウハウを公開するなど情報発信にも力を入れてきました。

時流にあわせた対応としては、2020年には、コロナ渦によるテレワーク推進に伴うWebサイトのレスポンス遅延対策として、アシスト独自のオリジナルドキュメントと1年間の保守サポートを組み合わせた「お手軽レスポンス監視パック 」の提供も行いました。

また、今後Zabbixのトレーニングに関して新しい取り組みも準備しているところです!



協業から現在におけるまでの変化


取り扱い開始から約9年、導入支援やサポートなどの公式なサービスが提供されていることやツールの安定性が段々と認知されてきたこともあり、業種や規模を問わず200社を超える多くのお客様にアシストからもZabbixをご導入いただき、2022年度にはZabbix Japan社からベストセールスアワードを受賞させていただきました。

運用分野は商用製品が長らく強い分野で、ハードウェアのメーカーと運用ソフトウェアのメーカーが一本化される側面が強くありましたが、ハードウェアメーカーではないZabbixが認知され、浸透したのは、大きな変化だと感じています。

当初は、Zabbixの価格面にメリットを感じて契約される企業が多かったのですが、現在では商用ツールと比較しても遜色ない機能性を評価して導入されることが増えてきました。今では当たり前のようにお客様がツール選定をする際に選択肢として上がり、金融系の企業や基幹系システムでも使われる製品となっています。

監視系ツールにおけるOSSの取り扱いはアシストにとっても新しい挑戦でしたが、監視サービスに関してコスト面を重視するお客様に対してZabbixという新たな選択肢を提供できるようになったと、社内からも好評です。


Zabbix社から見て、アシストは?


Zabbixの価値をお客様にお届けするためにも、Zabbix社とアシストの協力体制は欠かせません。そこで、Zabbix社の代表であるAlexei Vladishev様とZabbix Japan社の代表 寺島 広大様にお話をお聞かせいただきました!お二人から見て、アシストってどうですか?

── アシストと協業するにあたり、どんな期待を持たれていましたか?


寺島様「アシスト様は、前職でもお付き合いがあり、良いプロダクトを選んで日本市場に届けられている企業というイメージを持っていましたね。

アシスト様での正式取り扱い開始前に案件でご一緒させていただいたときに、プロフェッショナルな仕事ぶりや問題が起きたときの対応の的確さ、技術力の高さを感じました。特に、対応の丁寧さが印象に残りましたね。Zabbixを取り扱っていただく際にも、その辺りを期待しました。」

── Zabbix Japan設立10周年パーティーにて、ベストセールスアワードを受賞させていただきました。売り上げが一番高い点が評価される賞ですが、アシストのどのような部分が今回のご評価につながったと思われますか。


寺島様「Zabbixの販売活動だけでなく、サポートの継続率の高さも今回の受賞に結び付く要因だと思います。サポートのやり取りに関して、お客様をできるだけ助けたいといったマインドをもって対応していただいているので、社内でも一次受けの対応の高さが評価されています。また、営業だけがどう売るかと考えて活動するのではなく、会社・組織としてお客様支援をどうすればいいのかといった視点をもって動いてくださっていると感じています。」

── アシストと協業することに関して、メーカーとしてどのような価値を感じられますか?


寺島様「アシスト様は多くの製品を取り扱われているので、最近は他製品との組み合わせによるソリューションとしての提供も行われており、お客様の問題の解決のためのより幅広い支援といった提案は今後の期待も含めて価値を感じています。

また、お客様に対するマインドや技術力も価値を感じる部分です。サポートの継続率の高さも、営業が強く勧めているからというわけではなく、サービスの良さから継続していただいているのだなと感じています。」

── アシストへの今後の期待をお聞かせいただけますか?


寺島様「既に良いサービスを提供されていると感じているので追加は難しいですが(笑)、カンファレンスやマーケティングなど、対外的な宣伝などももっと一緒にしていきたいですね。既存ユーザー向けに、イベントなどでサポートのアピールもしていきたいです。ソフトウェアを利用する上でサポートを重視されるシステムやお客様もいらっしゃいますが、そうでない場合はサポートのメリットをあまり感じていただけない場合も多くあります。サポートを単なる問い合わせではなく、技術支援といったイメージを持っていただき、よりZabbixを活用いただけるようにしていきたいですね。」

Alexei様「我々よりも、お客様の近くで深く接しているのがアシスト様です。お客様にも業種業態に限らず様々な違いがあります。今後、Zabbixが機能を強化して高い価値をお届けできるようにするためにも、ユーザーの要望や要求をぜひZabbix社に届けてほしいと思います。また、他プロダクトとの組み合わせなど、Zabbixを活用したより良いソリューションを様々な形で提供できるように、弊社も協力していきたいと考えています。」


今後の展望 ~Zabbix社との連携強化で、ユーザーとメーカーの架け橋に~


取り扱い開始から約9年、導入社数が増えていくにあたり、アシストとしての経験値も増え、今では数千台規模の導入も自信をもって対応できる技術力が備わりました。

今後は、さらにZabbix社とも連携を強め、複数製品を組み合わせたソリューションの提供やよりZabbixを多くの方に安心してご利用いただけるようにサービスの周知、Zabbix社へお客様の声を届けていくことにもっと力を入れていきたいと思います。

これからのアシストに、ユーザーの皆様もメーカーの皆様もぜひご期待ください!


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