アシストのブログ

  • 鴨川だより
2018.12.17

鴨川だより~師走~

株式会社アシスト 代表取締役会長
ビル・トッテン


12月になりました。米国カリフォルニアで発生した大規模な山火事も11月末にようやく鎮火したようです。損壊した住宅は約1万4000棟、サンフランシスコの面積の5倍にあたる6万2000ヘクタールが焼失しました。私が育った南カリフォルニアはシエラネバダ山脈に囲まれているため雨雲がそこで遮られて極端に降雨量が少なく、夏はまったく雨が降りません。11月くらいまで季節風が吹き、乾燥した暑い日が続くのですが今回の山火事はそのような状況でおきたようです。子供の頃住んでいた家から道を隔てたところは、お金持ちが住むマリブの高級住宅地で、ジャズで有名なナット・キング・コールの未亡人が住んでいました。道といっても4レーンの広いハイウェイでしたので会ったことはありませんでしたが。山火事のニュースでは一般庶民の家も有名人の豪邸も関係なく、類焼が収まらない様子が報じられていました。この後は雨季になるので土砂崩れも心配です。

地球温暖化が言われるようになってから、高温と乾燥の悪循環で山火事が増えています。高温で山の雪解けも早まり、そのため秋には土地も木もいっそう乾燥するからです。過去30年間でカリフォルニア州の大規模な山火事は4倍に増えたそうです。特に南カリフォルニアは砂漠ですから生活用水も、消火のための水も、遠くから運ばなければなりません。木がなくなった分さらに気温上昇を招く悪循環にはまったといえます。

今年は最後まで気候変動の影響を実感することが数多くありましたが、我が家のニホンミツバチは今年はスムシやダニの被害もなく、たっぷり蜂蜜を提供してくれました。11月末には養蜂家の集まりが京都府綾部市であり、新たに養蜂にチャレンジしたいという知人も東京から参加して「収穫祭」を楽しみました。養蜂家の志賀さんがミツバチQ&Aの飼育日誌をまとめた書籍も出版されたので、野菜や果物を実らせるための受粉に欠かせないミツバチの飼育に多くの人が興味を持ってくれるといいと思います。

京都府綾部市にて収穫祭_1

ミツバチの本

ミツバチの本を眺めるトッテン

京都府綾部市にて収穫祭_1


豊かな里山と田園風景が広がる綾部市は繊維や機械産業が盛んでしたが、近年は人口減少が続いています。最近は工場ができてもAIやロボット、IoTの活用で自動化・省人化が進み、製造ラインではロボットが荷物を運んだり細かい技術的な作業も行います。監視もAIが行うので人間の出る幕はほとんどありません。こうした技術は少子高齢化社会では重要になる一方で、地方の過疎化も促進します。戦争の脅威、異常気象やAIの進化など人類の未来には問題が山積みですが、とりあえずは明るい気持ちで新年を迎えたいと思っています。

綾部の山

綾部の秋の植物

花とミツバチ

ススキ


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