株式会社アシスト 代表取締役会長
ビル・トッテン
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7月は北海道への出張から始まりました。アシスト札幌サロンでは、最近気になっている日米の話題などを交えてスピーカーとして登壇し、今年も数多くのお客様にご参加いただきました。
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私は日本国籍を取り、米国の国籍は放棄していますが、現状の日本はあまりにも米国の影響が強くてまるで米国の51番目の州のようです。いえ、州であれば選挙権もあるし米国と同じ扱いになるのですから、現実には米国の植民地といえるかもしれません。例えば、昨年1月に米軍横田基地で発生した高濃度の有機フッ素化合物(PFAS)を含む汚染水の漏出事故について、日本政府は米国から事故についての説明を受けた際、情報を外部に出さないよう求められ、これに従っていたことが分かっています。日本の環境も日米合同委員会の下にあり、そのため環境汚染が起きても日本政府は地元自治体、つまり日本国民への説明も適切な対処もなされないのです。
日本政府がいかに米国の指揮下にあるかは、対ロシアの軍事同盟であるNATOの首脳会議に首相が参加したことからも明らかです。「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」と岸田首相は繰り返し述べていますが、NATOのメンバーではないので米国から武器だけ買わされて日本(とおそらく韓国)で戦え、ということなのでしょうか。
NATOは米国の覇権の道具です。米国の世界支配に抵抗する強い国(すなわちロシアと中国)を敵とみなしています。NATOが日本を組み込んで東アジアでの任務を拡大しているという事実は、米国のアジアでの優位性や覇権のためでしょうが、ロシアや中国は米国に対抗しようとしているのでしょうか?私はそうは思いません。米国主導の世界ではなく、多極化した世界を提唱しているのであり、それが最近のBRICS+の動きなのです。
日本は北大西洋やヨーロッパにも属していないのに、NATOは事務所開設や相互接続することについて話しています。米国が望んでいるのは東アジアの分断です。日本政府が良識を持ち、中国とうまく外交を行うことで、アジアが冷戦(または本当の戦争)の場になることだけは避けなければいけません。
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10月になっても半袖で過ごせるような陽気が続いていましたが、「アシストみちのくサロン」で訪問した仙台も暖かい好天に恵まれました。