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ストーリーテリングで分析結果を簡単に共有!(その2)
今回はスライドに文字や図形を追加する方法や、作成したストーリーの共有・出力方法ついてお伝えします!
チャートのメジャーを設定する際に便利なSET分析ですが、SET分析で並列ステートの項目を条件に指定できることはご存知でしょうか?
並列ステートの項目の条件を指定できるようになると、チャートの表現の幅が広がります。
今回は便利なSET分析での並列ステートの項目の設定方法についてご紹介していきたいと思います!
※本記事は「2023年03月時点のSaaS」で作成しています。
▼以下のようなテーブルを持つアプリです。
年 | 都道府県名 | 売上 |
2021 | 東京都 | 200 |
2022 | 東京都 | 400 |
2023 | 東京都 | 600 |
2021 | 大阪府 | 150 |
2022 | 大阪府 | 300 |
2023 | 大阪府 | 450 |
2021 | 北海道 | 100 |
2022 | 北海道 | 200 |
2023 | 北海道 | 300 |
以下のチャートは「都道府県名」ごとの売上金額の合計値を表しています。
また、この時、チャートには並列ステート「state1」「state2」を設定しており、青のメジャーは2022年の集計結果(state1)、赤紫のメジャーは2023年の集計結果(state2)の選択を反映させています。
下記は「年」項目を “2022”、”2023” で比較している状態です。
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並列ステートと、棒チャートの設定方法については、以下の通りです。
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2) 並列ステート「state1」と「state2」を新規作成します。
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並列ステートに「state1」と「state2」が追加されました。
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3) 「年」項目を設定した2つのフィルターパネルに、
それぞれ並列ステート「state1」と、並列ステート「state2」を設定します。
並列ステート「state1」を設定します。
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並列ステート「state2」を設定します。
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4) 比較する棒チャートの軸に「都道府県名」を設定します。
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5) 比較する棒チャートのメジャー2つに以下の数式を設定します。
Sum({<年=state1::年>}売上)
Sum({<年=state2::年>}売上)
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SET分析では、{ステート名} のように指定する方法以外にも、{<項目名=ステート名::項目名>} と記載することで並列ステートで選択している項目の選択状態を条件に設定できます。
集計関数のSET分析で、「state1」ステートで選択されている「年」項目を
指定する場合には、以下のように記載します。
Sum({<年=state1::年>}売上)
また、SET分析で用いる条件が複数条件の場合も、条件をカンマ(,)で区切ることで指定が可能です。
「年」項目に加え、並列ステートを設定した「都道府県名」項目をシート上にフィルターパネルとして追加して、棒チャートで数式を設定します。
例:並列ステート「state1」 で選択された「年」項目と、「都道府県名」項目が数式に反映されるようにしたい。
Sum({<年=state1::年,都道府県名=state1::都道府県名>}売上)
Sum({<年=state2::年,都道府県名=state2::都道府県名>}売上)
並列ステートごとに「年」「都道府県名」を比較できるチャートが実装できました。
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並列ステートの項目を設定すると、たとえばこのような場合に便利です。
・並列ステート「state1」「state2」を用いて、「都道府県名」ごとの売上金額の集計を行いたい。
・画面上部の棒チャート「売上金額比較(全ての都道府県)」には、“東京都”、”大阪府”、”北海道”のように常に「都道府県名」項目全体の項目を表示したい。
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「都道府県名=」の条件を加えた下記の数式を、チャート「売上金額比較(全ての都道府県)」のメジャーに設定してみます。
Sum({<年=state1::年,都道府県名=>}売上)
Sum({<年=state2::年,都道府県名=>}売上)
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「売上金額比較(全ての都道府県)」のメジャーに数式を設定すると、「都道府県名」項目全体の値が表示できました。
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このように、チャート毎やメジャー毎に絞り込みたい項目と、絞り込みたくない項目がある場合にとても便利な指定方法です。
SET分析で並列ステートの項目が指定できることについて、おわかりいただけたでしょうか。
SET分析の条件と並列ステートを組み合わせて、比較分析で用いるチャートの表現の幅をより広げてみましょう!
今回はスライドに文字や図形を追加する方法や、作成したストーリーの共有・出力方法ついてお伝えします!
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