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Oracle AI Database 26aiの新機能「AI Vector Search」とは
Oracle AI Database 26aiの新機能「AI Vector Search」を解説。キーワード検索との違い、ベクトル検索の仕組み、オンプレミス・クラウドで利用するメリットを紹介します。
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以前の記事では、Oracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)で提供されるOracle AI Database@AWS(以下、ODB@AWS)の概要やメリットについてご紹介しました。
ODB@AWSはアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)で提供されている、OCIのPaaSを利用できるサービスです。本記事では、ODB@AWSの導入を検討している方に向けて、導入前に決めておきたい選定・設計・運用のポイントをご紹介します。
Index
オンプレミス環境でOracle AI Databaseを利用している場合にデータベース基盤を見直す際には、まずどの環境で動かすのかを検討する必要があります。例えば、移行先としては以下の選択肢が考えられます。
・移行先1 :
オンプレミス環境を維持する
・移行先2 :
OCIへ移行する
・移行先3 :
OCI以外のクラウドベンダー(AWS、Azure、GCP)
へ移行する
どの環境を選択するかは、現在のシステム構成、性能・可用性要件、運用方針、コストなどを踏まえた判断になります。ここでは、このうち「OCI以外のクラウドベンダー(AWS、Azure、GCP)へ移行する(移行先3)」を選択し、AWS移行の検討を進める場合を前提とします。
AWSへの移行を決めたあとに続くのが、AWS上のどのサービスでOracle AI Databaseを動かすかという検討です。具体的な移行先としては、以下の選択肢が考えられます。
・サービス1 : Amazon EC2上に構築するOracle AI Database
・サービス2 : Amazon RDS for Oracle
・サービス3 : ODB@AWS
それぞれに、利用できるOracle AI Databaseの機能や運用方法、ユーザー側が担う設計・管理の範囲が異なります。そのため、既存のOracle AI Databaseの構成をAWS上でもそのまま使えるかどうかは、選択するサービス次第です。移行後に求められる性能要件や可用性要件、運用負荷などを踏まえて、適切なサービスを選ぶことが重要です。
各サービスのメリット、注意点、向いているケースを以下の表にまとめました。
| 【サービス1】Amazon EC2上に構築するOracle AI Database | ||
|---|---|---|
| メリット | ・Oracle AI Databaseを自由度高く構築できる | |
| 注意点 |
・OS、Grid Infrastructure、Oracle AI Databaseなどの運用をユーザー側で担う ・Oracle Data Guard構成の場合、設計・構築・運用の負荷が大きい ・データベースライセンスをユーザー側で管理する |
|
| 向いているケース |
・既存環境に合わせて自由度の高い構成を実現したい ・OSやDBを含めて自社で管理したい |
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| 【サービス2】Amazon RDS for Oracle | |
|---|---|
| メリット | ・マネージドサービスとして利用できる ・OSやDB基盤の管理負荷を軽減できる |
| 注意点 | ・Oracle AI Databaseの利用できる機能・構成に制約がある (Oracle Real Application Clusters構成は不可) |
| 向いているケース | ・Oracle Databaseの運用負荷を軽減したい ・RAC構成などの高い可用性を必要とせず、RDSで性能・可用性の要件を満たしたい |
| 【サービス3】ODB@AWS | |
|---|---|
| メリット |
・高性能なExadata基盤を利用できる ・Oracle AI Databaseの高度な機能をマネージドサービスとして利用できる |
| 注意点 |
・AWSに加えてOCIの知識も必要となる ・Exadataを利用するためRDSやEC2の利用と比較するとコストや規模が大きくなる可能性がある |
| 向いているケース |
・Exadataの高い性能・固有機能を維持したままAWSへ移行したい ・RAC構成など高い可用性が必要となる |
ここまで、AWS上でOracle AI Databaseを利用する場合の3つの選択肢をご紹介しました。どのサービスを選ぶかによって、設計で決めることも移行後の運用も変わります。
次章以降では、このうちExadataの性能・機能を活用できる「ODB@AWS(サービス3)」を選んだ場合について、導入前に決めておきたい設計・運用のポイントをご紹介します。
ODB@AWSは、AWSのデータセンター内にExadata基盤が配置されるサービスですが、AWSだけで完結するわけではありません。AWS側とOCI側のサービスが連携して動作するため、導入時には両者の管理範囲を理解した上で設計する必要があります。
AWS側では、VPC・サブネット、ルートテーブル、セキュリティグループ、IAMといったリソースについて、次のような点を考慮します。
一方、OCI側では、Exadata Infrastructure、VM Cluster、Oracle AI Databaseといったリソースについて、次のような点を考慮します。
このように、ODB@AWSの設計はAWS側とOCI側の両方にまたがります。そのため、単純にAWSのネットワークだけを設計すれば足りるわけではなく、「AWS上のアプリケーションから、OCIが管理するExadata上のデータベースへどのような経路で接続し、誰がどこまで操作できるようにするのか」という視点で設計することが重要です。
AWSのクラウド基盤設計、OCIのクラウド基盤設計、そしてデータベース設計を別々に考えるのではなく、アプリケーションからデータベースまでを一つのシステムとして設計する必要があることを、導入前から理解しておきましょう。
ここまでは、ODB@AWSを利用するうえでの設計について見てきました。あわせて移行前に決めておきたいのが、移行後の運用です。
ODB@AWSでは、自動バックアップや自動Data Guard構成といった、データベース運用を効率化する機能が提供されています。一方で、これらの機能だけでデータベース運用が完結するわけではありません。バックアップの保持期間や監視の方法、障害発生時の対応、アプリケーションの切替方式など、システム全体の運用についても移行前に検討しておく必要があります。
検討が必要となる項目の例を、以下の表にまとめました。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| バックアップ | ・バックアップ対象のデータ ・バックアップの保持期間 ・リカバリの復旧時間と復旧時点(RTO・RPO) ・リストア方式 ・ランサムウェア対策やバックアップ改ざんからの保護 |
| 監視 | ・CPU・メモリなどのリソース使用率 ・データベース表領域使用率 ・データベースの稼働状態 ・性能監視 |
| 障害時の対応 | ・ユーザー側/AWS側/OCI側の責任分界点の把握 ・障害発生時の通知方法 ・Data Guard構成の場合の切替方式 ・アプリケーションの切替方式 |
特に、既存環境から移行する場合は、現在の運用方法をそのまま持ち込めるとは限りません。運用設計を後回しにすると、障害発生時の対応者や対応手順、復旧方法などが定まっていない状態で運用を開始することになり、障害が発生した際に迅速な対応ができない可能性があります。
そのため、ODB@AWSで利用できる機能を前提に、バックアップや監視、障害対応などの運用方法を見直すことが重要です。移行前の段階から移行後の運用まで見据えて検討することで、ODB@AWSの機能とメリットを活かした効率的な運用につながります。
第1章から第3章では、Oracle AI Databaseの移行先となる環境やサービスの選定、AWSとOCIにまたがる設計、移行後を見据えた運用設計についてご紹介しました。これらは、それぞれ独立して決められるものではありません。選択するサービスによって必要となる設計や運用方法が変わるため、移行先の選定から設計、移行後の運用までを一連の流れとして検討する必要があります。
ODB@AWSを利用するような大規模なシステムのクラウド移行では、AWSとOCIの両面から、以下の3つのフェーズを意識し、移行ロードマップを策定することが重要です。
1.
アセスメントフェーズ
2.
構築・移行フェーズ
3.
運用フェーズ
それぞれのフェーズで検討が必要な事項を整理したものが以下です。
| フェーズ | 検討が必要な事項 |
|---|---|
| 1. アセスメントフェーズ |
クラウド化成功に向けての事前対応:
・クラウド移行時の機能要件/非機能要件の確認 ・オンプレミスに構築しているシステムの移行先となるクラウド環境の策定 ・Oracle AI Databaseの観点だけではなく、システム全体でのコストメリットの把握 ・Oracle AI Databaseのバージョンやエディションといったインベントリ情報の確認 ・稼働状況に基づく移行先DBのサイズ(コア数・メモリ容量・データサイズなど)の検討 ・保有しているOracle AI Databaseライセンスの棚卸し |
| 2. 構築・移行フェーズ |
実際の構築/移行作業:
・クラウド環境の全体設計および構築作業 (ODB@AWSでは複数クラウドにまたがる構築作業が必要) ・Oracle AI Databaseの構築作業やパラメーター変更作業 ・停止可能時間などの要件に応じた移行方式の検討と移行作業の実施 ・クラウドサービスを利用したデータベース移行作業 ・バージョンアップに伴うSQLテスト(動作確認・性能) ・バックアップ設定/監視設定 ・Oracle AI Database以外のサーバの移行計画の策定と移行の実施 ・セキュリティ設定などの実施 |
| 3. 運用フェーズ |
システム安定運用に向けた対応:
・各クラウドサービスおよびOracle AI Databaseに対する一貫したサポート体制の検討と対応 ・運用作業を内製化するかアウトソーシングするかの検討と実施 ・パッチ適用作業 ・バージョンアップ対応作業 ・Oracle AI Database環境のチューニング対応作業 ・クラウド環境の最適化 ・各リソース(Oracle AI Database/クラウド基盤)のコスト分析とコスト最適化 |
このうちアシストがお手伝いできる主要な支援メニューを、フェーズごとにまとめたものが以下です。
| フェーズ | 主要な支援メニュー |
|---|---|
| 1. アセスメントフェーズ |
クラウド化成功に向けての事前対応:
・Oracle Databaseライセンス課題解決 ・クラウド移行コンサルティング ・AWS TCO評価支援 |
| 2. 構築・移行フェーズ |
実際の構築/移行作業:
・Oracle Database@AWS構築支援 ・Oracle Database導入支援 ・Oracle Databaseバックアップ/リカバリ支援 ・Oracle Database移行支援 ・Oracle Data Guard構築支援 ・Oracle EM導入支援 ・RAT SQLテスト支援 ・各種人材育成支援 |
| 3. 運用フェーズ |
システム安定運用に向けた対応:
・アシストサポートセンター ・AWS運用代行サービス ・Oracle Database@AWS運用関連支援 ・Oracle Databaseバージョンアップ支援 ・Oracle Databaseパッチ適用支援 |
クラウド移行のアセスメント(評価)から構築・移行、移行後を見据えたコスト・運用・データ活用まで、一貫した支援サービスを提供しています。お客様に必要な支援を組み合わせて、最適なご提案いたします。
ここに挙げた以外にも、ご提案できる支援メニューがございますので、詳しくは以下の資料をご覧ください。
今回は、ODB@AWSの導入前に確認しておきたいポイントをご紹介しました。ODB@AWSの導入では、単にデータベースを構築するだけではなく、既存システムの要件に合わせたサービス選定、AWSとOCIにまたがるリソース設計、導入後の運用設計まで考慮することが重要です。
今後もODB@AWSについてのブログを執筆する予定です!
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