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Google Cloud Next Tokyo '24 出展報告
2024年8月1-2日開催された「Google Cloud Next Tokyo '24」の出展報告です。
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2024年6月21日(金)に赤坂インターシティコンファレンスで開催された「ナレッジイノベーション2024」開催報告の2回目をお送りします。前回の記事 ではキーノートセッションの模様をお伝えしましたが、今回は、キーノートセッションに引き続き開催されたブレイクアウトセッションの模様を、ダイジェストでご紹介します。
このセッションではArvind氏より、多くの企業がAI導入に際して直面する課題について、CIOやCTOとの会話から得た洞察を共有していただきました。これらの課題には、企業内の膨大なデータをAIモデルに統合する難しさ、データの複雑性、アクセス制御、データの正確性などが含まれます。また、Gleanがこれらの課題にどのように対処しているかについても説明されました。Gleanのアプローチは、企業内の知識とデータを一元化して管理することにあり、これにより、企業はAIの力を全従業員に提供し、効率的なデータ管理と活用を実現できるようになります。
また、参加者からの質問にも答え、Gleanのプラットフォームが企業のAI導入における具体的な課題をどのように解決しているかについて詳しく説明しました。
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データの集約とアクセス制御
Gleanは、企業内の様々なアプリケーションやシステムからデータを集約する際、既存のアクセス制御やガバナンスポリシーを尊重し、そのまま利用します。例えば、人事管理システムにおける従業員の給与情報など、機密性の高いデータに対するアクセスは、既に設定されている権限に基づいて制限されます。これにより、Gleanを通じて提供されるAI体験は、各システムで設定されたアクセス制御を踏襲し、安全にデータを扱うことが可能です。
データの統合方法
Gleanは、企業内の様々なデータソースを一元化するために、2つの主要なアプローチを採用しています。一つ目は、企業内のシステム全体に対してクローリングを行い、データをインデックス付けして集約する方法です。これにより、一元化されたデータを効率的に検索し、活用することが可能になります。二つ目は、ユーザーからの質問や要求があった際に、その場で必要なデータをリアルタイムで取得する方法です。これにより、最新の情報を常に反映した回答や分析が可能になります。
Gleanのプラットフォームは、これらのアプローチを通じて企業内の知識やデータを効率的に活用し、従業員が必要とする情報を迅速に提供することを目指しています。また、GleanはAPIを通じて他のサードパーティーのアプリケーションとも連携し、企業内のデータやナレッジの統合をさらに進めることが可能です。これにより、企業はAIの力を最大限に活用し、ビジネスプロセスの最適化や効率化を図ることができます。
Glean社 CEO Arvind Jain氏、ストックマーク株式会社
CCO(Chief Customer Officer) 原部 智哉様、株式会社アイ・ティ・アール
シニア・アナリスト 水野 慎也様をパネリストにお迎えし、アシストの松山 晋ノ助
が進行を務めたセッションでは、Gleanのビジョンと、企業内での情報検索の難しさ、AIを活用したナレッジマネジメントの重要性について深く議論されました。
特に、企業内での情報検索の難しさや、AIを活用したナレッジマネジメントの重要性について、登壇者からいくつかの問いかけがありました。これに対してArvind氏は、情報が分散している現代の企業環境において、適切な情報を迅速に見つけ出すことの重要性を強調し、Gleanがこの問題にどのように対処しているかについて詳細に説明しました。
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原部様と水野様からは、それぞれのお立場から、AIトランスフォーメーションが今後の働き方や生産性向上にどのように重要な役割を果たすかについて、具体的な事例を交えて話されました。特に、企業が直面する情報管理の課題へのAIの応用に関して、実践的な視点からの洞察が提供されました。
このセッションを通じて、AIとナレッジマネジメントの未来に対する理解が深まり、参加された会場のお客様からは、これらの技術が企業の生産性向上にどのように貢献できるかについての興味深いご質問やご意見が多数寄せられました。
Panopto社CEO Jason Beem氏、営業マネージャーの市川 ちひろ氏、アシスト DX推進技術本部 竹本 康之が登壇し、企業内での動画活用の現状と将来性について議論しました。
市川氏は、Panoptoの組織向け動画プラットフォームとしての発展と、業務における動画の重要性を強調しました。Jason氏は、グローバルな動画活用トレンドやコロナ禍での変化、学習ツールとしての動画の有効性、生成AIによるコンテンツ制作の効率化について説明しました。竹本は、Panoptoの国内活用事例を紹介し、動画が業務効率化やコミュニケーションに貢献している実例を提示しました。
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さらに、将来の展望として、Jason氏は生成AIを活用した新機能や、外部ポータルとの連携、動画コンテンツのクラウド化などについて語り、動画編集機能の改善やAPIの強化についても触れ、Panoptoがどのように進化していくかについてのビジョンを共有しました。
質疑応答では、生成AIの活用、外部ソリューションとのインテグレーション、動画編集機能のアップデートなどについての質問があり、Panoptoの将来の方向性についてさらに深く掘り下げられました。
アシスト サポートサービス技術本部の平 拓郎、土井 淳史が、サポートセンターの業務に生成AIを適用する過程で直面した課題とその解決策についての実践事例を講演しました。
このプロジェクトは、サポート業務の効率化と高度化を目指して始まり、最初はChatGPTの検証からスタートしましたが、様々な壁に直面し、議論を重ねた結果、社内データを活用して顧客理解を深める方向へと進化しました。プロジェクトは、その中でGleanと生成AIを組み合わせることで、サポート業務の質の向上と効率化を目指し、結果としてサポートエンジニアのリテラシーが向上し、顧客からの問い合わせに対して迅速かつ的確に対応できるようになりました。
このプロジェクトを通じてナレッジマネジメントの重要性が再認識され、組織全体でのナレッジ共有が活性化しました。生成AIの活用は、現場の創意工夫によってさらに発展し、業務改革へと繋がる可能性を秘めていると結論づけました。
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アシスト DX推進技術本部 船木 聖人、榎本 健人、鈴木 明日香が、GleanおよびPanoptoそれぞれのカスタマーサクセス担当の立場から講演しました。
このセッションでは、価値実証プログラム(PoV)の重要性とその実施方法について詳しく説明しました。特に、導入前に製品の価値を実証することで、ビジネス目的の達成や組織変革にどのように貢献できるかを検証することが重要であると述べました。具体的には、PoVを通じてお客様自身が業務での活用シーンを考え、効果を実感することが重要であると強調しました。
また、PoVは導入の入口に過ぎず、導入後のフォローアップやカスタマーサクセスの取り組みが重要であることを強調しました。アシストは、製品の導入だけでなく、お客様のビジネス目的の達成と成功を第一に考え、継続的なサポートを提供します。特に、導入後も定期的なフォローやサポートを通じて、継続的な成功を支援することが重要であると締めくくりました。
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アシスト DX推進技術本部 山本 耕也が、自身の経験とアシストでの取り組みを基に、RAGシステムの社内活用における現状の課題と解決策、そして将来の展望について講演しました。
特にRAGシステムを活用する際の精度向上、システム全体の評価、そしてデータ収集の自動化の重要性に焦点を当て、生成AIの社内活用における将来の課題として、生産コストの高さや環境への影響を挙げ、これらに対する取り組みについても紹介しました。
生成AIの活用においては、モデルの精度を追求するだけでなく、システム全体の設計や運用、データ収集の自動化など、より広い視野でのアプローチが必要であると強調しました。
質疑応答では、生成AIの活用における課題と解決策、さらにはGleanなどのツールを活用するメリットについても紹介しました。
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デモブースでもお客様から様々なご質問やご意見をいただきましたが、その一部をご紹介します。
・Gleanは良い製品と聞いていましたが、デモを見たところ想像通りでした
・改めて詳細を紹介していただきたいです
・PanoptoのPoVを検討してみたいと感じました
・RAGを構築していますが、Gleanがあれば構築する必要がないと感じました
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宇野正行
株式会社アシスト
1990年入社。情報活用製品やCMS製品等のプリセールス、フィールドサポートを経て、マーケティング業務に従事。現在はGleanを中心としたWebサイト運営やイベント企画を中心に活動中。
2024年8月1-2日開催された「Google Cloud Next Tokyo '24」の出展報告です。
Gartner CIO リーダーシップフォーラム 2024にて、Gleanを出展しました。当日の様子を簡単に共有します。