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2016.05.02

俺に訊けシリーズ 第1弾
サポセンの知られざる裏側、サポートを支える主力技術者にいろいろ訊いてみた。

俺に訊けシリーズ 第1弾 サポセンの知られざる裏側、サポートを支える主力技術者にいろいろ訊いてみた。

座談会開催日時:2016年3月16日

ソフトウェアメーカーでもなく、SI企業でもないアシストの強みは何か?と問われたら、アシスト社員の多くは「サポート」と答えるでしょう。このサポート業務の中核組織となる「サポート・センター」(以下サポセン)は、市ヶ谷本社、札幌、名古屋、大阪、宇部の全国5拠点にあり、日々お客様からのお問い合わせに対応しています。

しかし、サポート業務は電話、メール、Webでの対応が主になるため、お客様と直接お会いしたり、社外で何か講演をするといったように、サポセンに所属するメンバーが表に出る機会はあまり多くありません。そこで今回は、「サポセンの知られざる裏側」と題し、サポセン・メンバーの中でも、お客様からはもちろん、社員からの信頼も厚く、「何か困ったことがあれば、あの人に相談すれば大丈夫」と言われる若手の主力メンバーに、実際にどのような社員が、どのような思いで、どのように日々サポート業務を行っているのか、座談会形式で語ってもらいました。

参加者紹介


Oracleサポート担当 藤原
Oracleのサポート6年目。主に可用性系製品(RAC)を担当。サポセン内における情報共有の効率化を、有志メンバとともに推進中。サッカー部には幽霊部員として所属。

JP1サポート担当 峯崎
JP1サポート12年目。現在はサービス推進部を兼任。最近は製品サポートに加え、お客様訪問(状況伺いや定例会議)や、重篤サポートの調整役などの仕事が増えてきている。気分転換はライブ(音楽系)に行くこと。

QlikViewサポート担当 小笠原
QlikViewサポート5年目。サポートを行う上で大切なことは担当製品を好きになることと反骨精神。まったくITとは関係のない前職からサポート技術に転職した、サポセンでは珍しい経歴の持ち主。

印象に残っているサポート対応は?


──まずは、これまで対応してきた中で印象に残っているサポート内容があれば教えてください。

藤原: あるお客様の基幹DBのトラブル対応ですね。事象発生から、応急対応、DBの片肺稼働、完全収束まで約3ヵ月かかりました。もし、途中でDBが完全停止した場合、莫大な損害が発生する可能性があり、収束まではお客様も含め関係者(サポセン・メンバー、フィールド技術、担当営業)全員が24時間ヒヤヒヤしながら張り付く体制が続きました。

Oracleサポート担当 藤原

Oracleサポート担当 藤原

峯崎: 私は、あるお客様で発生した「発生頻度の低い原因不明のトラブル」のサポート対応です。トレースやダンプを仕掛けて詳細ログを分析しないと原因が掴めないケースだったのですが、詳細ログを分析する度に新たな事実や必要な資料が出てきてしまい、なかなか進展しませんでした。しかし、お客様からはそのような状況下でも原因特定を強く求められていたので、その時はメーカーと連携しサポートを実施しました。また、次から次へと他の問題も発生してしまい、終わりの見えない状況が続きました。最終的には、事象が再発した場合の詳細な対応手順フローを作成することで一旦クローズになりました。幸いにもその後トラブルは発生していないようです。

小笠原: トラブル対応ではありませんが、製品ユーザ会に参加して、お客様と名刺交換した際に、「いつもサポートありがとうございます」と声をかけられたことが印象深いですね。反面、忘れられないのは、入社1年目の時に、お客様から「担当者を変えてほしい」と言われたことです。さすがにその時は心が折れそうになりました。

サポセン技術者としてのスキルを磨いた方法を教えてください。


──アシストに入社して、サポセンへ配属されてから、これまでどうやってスキルアップしてきたかを教えてください。

藤原: 実際に日々サポート対応してきたことがスキルアップに繋がったと思っています。1年目の新人の頃を振り返ると、重いトラブルのサポートを受けることに対し「怖い」という思いがどうしても先立ちます。しかし、そういうサポート依頼に対して、どれだけ自ら手を上げて引き受けられるかが、後々自身のスキルアップに繋がると思います。

また、サポセンでは過去の対応履歴を誰でも参照できるようになっていて、チーム内のメンバーの対応履歴の中でも、対応に苦戦したケースや、お客様に対し熱いサポートをする先輩のケースを特に参考にさせてもらっています。対応履歴を参照し、お客様からいかに情報を引き出し、迅速かつ的確な対応を行うか、自分なりに改善していくことがスキルアップに繋がると思います。

峯崎: 最近はわりと社員研修やトレーニング等の整備が進められていますが、私が入社した頃も、先輩社員のフォローを基にしたOJTでのサポートの実践がスキルアップの中心でした。サポートをする中で、まったく知らないことやわからないことに遭遇しても、どうにかこうにかこなすことで、身についていきます。とにかく受けたサポートは「仕事を覚えるチャンス」と思って、逃げずに頑張ることを心がけていました。

また、情報共有のために、私はどんな仔細なことでもサポートログに残していくようにしています。サポートにたどり着く前段階のことや、自分で勝手につまづいたことなど、最終ゴールには直接関係のないことでもログとして残します。

JP1サポート担当 峯崎

JP1サポート担当 峯崎

──もしかしたら、それらの情報が他のメンバーのスキルアップに繋がっているかもしれませんね。

小笠原: 私がアシストに入社した時は、ITについてのスキルもなかったし、興味もなかったし(笑)、なのですが、一番意識してきたことは、「製品を好きになる」ことでしょうか。担当製品を好きじゃないとやる気が出ないと思うので、とりあえず自分が面白いと思えることを探してずっとやっていましたね。

あと、仕事に厳しい先輩方もいて、なんとかその人達を超えてやろうという反骨心をもってサポートを頑張るという気持ちは持っていました。

藤原: 反骨心は大事ですね、それがあるかないかで育つ速さはかなり違うと思います。普段は物静かでも、実は内面にはフツフツと沸きあがるものを持っている人は、ある時、一気に大きく成長する瞬間がありますね。

仕事をする上でターニングポイントとなった出来事を教えてください。


──仕事をする上で自分が変わるきっかけ、それまでとは違う方向に行こうとか、やり方を変えるとか、ターニングポイントになったことを教えてください。

藤原: 実は入社時は営業志望で、Oracleのサポート担当には絶対になりたくないと思っていました(笑)。入社説明会や新人研修の時にOracleのサポートはいろんな意味ですごいという話を聞き、営業としてOracleのサポートには関わりたいけど、技術者としては関わりたくないなと。それが1年目からOracleサポートに配属され、当時はずっと辞めたいと思っていました。

──辞めようと思っていたのに、続けよう、頑張ろう、と切り変わったきっかけは何でしたか。

藤原: 3年間はこの仕事を頑張ろうと決めたんです、サラリーマンですし(笑)。そして、3年で得るものがなければスッパリ辞めようと思っていました。でも、続けていくうちに、自分も成長し、何度か「技術者として認められた」ことが嬉しくって、ここまで続けてくることができたという感じですね。

ターニングポイントは、重いトラブルサポートを数多くこなしていったことでしょうか。新人の頃は、それこそブルブル震えながら対応していたのですが、重いトラブルサポートが50件を超えたあたりから、ランナーズ・ハイのようになっていって、自ら手を上げて重いサポートをくださいという風に変わっていきました。それがちょうど3年目を超えた頃だったと思います。

小笠原: 私の場合、仕事のやり方や意識が大きく変わったのは対応サポート件数の多さで部門1位になったことがきっかけでした。この時は1期間(※アシストでは4ヵ月間)に200件以上のサポート依頼に対応し、以降、周りのメンバーからも信頼してもらえるようになった感じがします。

QlikViewサポート担当 小笠原

QlikViewサポート担当 小笠原

──サポート対応のべストプレイヤーですね。対応件数を数多くこなせた理由は何でしょう?

小笠原: うちのチームでは、通常、新規にサポート依頼があると、各メンバーに順番に割り振られるのですが、調査中の件数をある程度抱えているメンバーの場合は対応が免除されます。そこで、自分は絶対新規サポート依頼を受けることを目標にして、調査中のサポート案件をどんどんクリアし、新規のサポート依頼を一つも逃さないようにしたことですね。もちろん調査中のサポート案件数が貯まることもありますが、貯まったら貯まったで、「今度はどれをやろうか」と楽しめるようになりました。

峯崎: ターニングポイントとまではいかないのですが、ここ1~2年でお客様を訪問する機会が増え、顔と顔を合わせて初めて理解できる点が多いことに気付きました。顔を合わせる前は電話やメールでのやりとりなので、「何度も同じ質問をいただき、こちらが送ったメールをきちんと見てくれていないのかな」などと思ったこともありました。しかし、実際にお客様と顔を合わせてお話しすると、サポセンからの回答が細かすぎて結局何を言いたいのか分かりにくかったり、説明が難しすぎたりして、「これではお客様も困っちゃうよなぁ」と気付かされました。

また、JP1は他の製品と比べると、Webでの問い合わせ(AWSC)の比率が突出して少ないのですが、お客様を訪問して、Webから問い合わせできることをご存じないお客様が多数いらっしゃることもわかりました。
※AWSC:Ashisuto Web Support Center

サポートをクローズ(完了)できた際に、嬉しかったことを教えてください。


──1件のサポート依頼をクローズ(完了)できた際に、嬉しかったこと、思い出深かったことを教えてください。

小笠原: サポート完了時のアンケートで、それまで満点をいただいたことのないお客様から満点をいただいた時はとても嬉しかったです。でも、今ではサポートのお問い合わせをいただくこと自体が嬉しいと思えるようになりました。

峯崎: どんなサポートでも、良いアンケートや感謝の言葉をいただけるとやっぱり嬉しいですね。こちらが難易度の低い依頼内容だと思った案件に対し、ものすごく感謝されたりすると恐縮してしまうこともありますが(笑)。でも、JP1の場合、Webでの問い合わせ自体が少ないので、アンケート回答をいただくことも少ないのが悩みです。

藤原: お客様から「この件は大変だったけど、ありがとう」と言われると本当に嬉しいです。特にサポートが長期化した場合、解決までにお客様と何度もやりとりすることになります。電話でしかお話ししていないのに、お客様が自分を信頼してくださってるんだな、と感じられた瞬間が本当に嬉しいですね。

お客様からいただく感謝の言葉はもちろん嬉しいのですが、社内のメンバーから感謝やねぎらいの言葉があると格別の思いがあります。
特に、重いサポートがクローズした時に、リーダーの方から「すごく大変だったけど、お前がいてくれたからやれたんだよ」と声をかけてもらった時が印象に残っています。いつか、自分がリーダーになったら「お前がいてくれたから」を連発しようと思っています(笑)。

最後に、他製品の技術チームや営業担当等に言いたいこと、聞きたいことはありませんか?


──最後に、他の製品の技術チームや営業担当等に伝えたいこと、聞いてみたいこと等ありますか?

峯崎: 営業担当とはトラブル対応時にコミュニケーションが密になりますが、トラブル対応時以外でももっとコミュニケーションをとるべきだと感じています。私の所属チームでも、営業担当とのコミュニケーションの少なさが課題になっているのですが、何を話題にしたらよいかという点で少し悩んでいます。サポセンからどんな情報が提供されると、営業担当として嬉しいのかを知りたいですね。

── サポセンメンバーと営業担当で、より連携を緊密にしていく必要がありまますね。

藤原: 担当している製品の性格かもしれませんが、トラブルではなく、緊急性もそれほど高くはないけれども「早急に何とかしたい要望/課題」をお持ちのお客様もいらっしゃいます。今後は、そうしたお客様のご要望や、実質的にトラブルが発生していないお客様からの声をどう拾っていくかは課題ですね。

サポセンの仕事は、問い合わせを受けることが主な業務になりますが、営業との連携をより緊密にしていったり、お客様から気軽に要望をいただけるよう、サポセンから何らかのアプローチが必要ではないかと思っています。

──今回の座談会で、今まで情報発信をする機会が少なかった「サポセンの裏側」では、実際にどんな社員が、どんな思いでいるか働いているかを、ごく一部ですが、ご紹介できたかと思います。今後も他の様々な視点からサポートセンターに関する情報発信をしていきたいと思います。

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