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2020.07.22

情報システム担当者の奮闘記
~新型コロナで全社員がテレワークへ移行。緊急対応で学んだ危機管理~

情報システム担当者の奮闘記 ~新型コロナで全社員がテレワークへ移行。緊急対応で学んだ危機管理~


新型コロナウイルス感染症の拡大でアシストも一斉にテレワークへ移行しました。実施にあたり誰よりも大変だったのは情報システム部門かもしれません。ほぼ全社員がテレワークするための環境整備は、まさに緊急事態でした。情報システム部の杉山勝彦さんに、急なテレワーク移行によって発生した様々な作業やトラブル、その対処法について伺いました!

全社員がテレワークに!?その時は情シスは……


── 原則テレワークへ移行というアナウンスが社員になされたのは3月25日でしたが、情シスではどういうタイミングで作業が始まったのですか?

まず前提として、アシストでは社員数の3割程度がテレワークとなった想定でのインフラは整っていました。しかし、全社員がテレワークという想定はなかったので明らかにインフラは不十分でした。3月に入り新型コロナがニュース等で取り上げられ、実際に全社員がテレワークという機運が高まってきたので、初動として想定される対応の洗い出しや、費用がかかるものについての見積取得に2週間ほど費やしました。

── 準備期間を含め全社テレワーク実施期間中に行った作業を教えていただけますか?

携帯電話を新規調達し、Wi-Fiデータカードは回収して自宅にWi-Fiなどネットワーク環境が無い社員へ優先的に再配布しました。また4月から入社する新入社員用のPCをセットアップし、全員自宅待機という状況なのでそれらを郵送する作業、新人研修もオンラインで行うことになったので、Web会議を利用した新人研修対応もありました。

あらゆる会議がオンラインに移行したので、不足していたWeb会議アプリのライセンスの調達や、自宅からオフィスの会議室にあるWeb会議システムをスケジュール起動する検証も行いました。

── 杉山さんはじめ情シスのメンバーは緊急事態宣言の時も出社されていたんですね、改めて、ありがとうございます。

緊急事態宣言下の緊張した状況でしたが、事業を継続するためには機器の手配、セットアップ(PC/携帯/Wi-Fi)をはじめ、出社しなければ行うことができない業務がありました。メンバーに出社をお願いする際、医療従事責任者の「胸が痛い」という気持ちに近いものを感じました。もちろん病院で患者さんに対応するのと、オフィスでこうした作業をするのとではレベルは違いますが……。そんな中で、二つ返事で引き受けてくれたチームのメンバーには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

杉山さん、佐々木さん

チームメンバーと:杉山 勝彦さん、佐々木 由美子さん

根岸さん

根岸 佐企さん

フルテレワークにより、オンライン会議の利用が約7倍に!


── テレワークの間も情シスの皆さんのおかげで社員はオンライン会議を利用して仕事を続けることができたんですが、トラブルや問い合わせなど、ご苦労も多かったと思います。

前述の通りフルテレワークを想定したインフラではなかったため、始まった当初はネットワークが遅いなどといった問い合わせが多くありました。フルテレワーク以前は1ヵ月で2,000回程度のWeb会議の利用だったのですが、フルテレワーク開始後は1ヵ月で14,000回程度と約7倍になりました。Web会議システムはある程度の帯域が必要なサービスなので、リモートアクセスサービスで利用している帯域の枯渇が顕著に現れました。利用方法の変更など様々な対策を行いましたが、最終的にはWeb会議の通信をローカルブレイクアウト(端末からそのままインターネットへ接続)させることで落ち着いています。セキュリティ面のリスクを担保するための運用ルールを作成するなど、実現までは苦労もありました。

その他には、老朽PCの入替など通常オフラインで実施している業務についてテレワーク中はどのようにすればいいかといった問い合わせも多くありました。また、営業/技術の方のオフラインでの活動が制限されたこともあり、社内向けの勉強会やキックオフをどうZoomで実施すれば良いか、社外向けのウェビナー開催をどうしたらいいのかなどの問い合わせも多かったです。

災害だけでなく広い範囲でのBCP対策に取り組む


── 今回の新型コロナ対応で感じたことや、情シスとして今後の環境整備を進めていく上での気づきなどがあれば教えてください。

BCP対策という観点では、災害といったところばかり目が行きがちですが、今回のようなパンデミックやサイバーテロなど、広い範囲での対策が必要だと感じました。

アシストのインフラ環境は決して十分とは言えませんが、実は近々の2~3年の間でSalesforceやZoom、G Suite、回線周りの増強などを行ってきました。もしこのような対応をしてこなければどうなっていたか、と考えると本当にぞっとします。また、遅延や切断が発生し社員に迷惑をかけてしまったリモートアクセスサービス(Any Connect:2020年1月リリース)についても、サービス型を選択していたことで、スケールアウトが実施でき、その結果、社員のフルテレワーク体制への対応が実現できました。従来利用していたオンプレミス型のリモートアクセスの仕組みをそのまま使っていたら、最大でも300人しかリモートワークができず、残りの社員は出社せざるを得なかったかもしれません。考えるとぞっとしますね。実はこれが一番のファインプレーだったのではと個人的には思っています。

── 新型コロナウィルス感染症はまだ予断を許さない状態で、感染防止を心がけながらの業務遂行が続きます。情シスの皆さんは環境整備やセキュリティ対策の強化、さらなるDXの推進など、課題が山積みだと思いますが、どうぞこれからもよろしくお願いします!

「アシストオンラインフォーラム」にて、今回の情報システム部門の取り組みをご紹介します!

アシストでは新型コロナウイルス感染拡大防止と経済活動の両立を目的とした「アシストオンラインフォーラム2020」を8月24日~28日(5日間)に開催します。セッション総数は130を超える予定で、その中でこの情報システム部門のコロナ禍における取り組みの詳細をお話しします。ぜひご参加ください!

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