
株式会社アシスト 代表取締役会長
ビル・トッテン
家庭菜園の一番の楽しみは収穫を増やすことではありますが、そのためには根がよく伸び、水分や肥料が十分吸収できるような土壌にしなければなりません。長年かけて腐葉土が出来上がり、足が沈むほどふかふかになった山の土のような状態です。冬の菜園では、大根やネギなどいくつかの野菜の収穫以外は多くの植物が枯れてしまうので、春に向けた土づくりが仕事になります。
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そのために作っているのは炭です。割り箸などを燃やして炭化し、土壌改良材としてその炭(バイオチャー)を利用します。炭を田畑に入れると作物の生育によい影響があることは、昔から経験的に知られていたようで、堆肥づくりに炭を混ぜたり、発芽床や育苗床の培土にくん炭を混ぜたりして炭を利用する農家も多いと聞きます。
次の写真はわかりやすいように、土に撒くものを順番に並べてみました。
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左端の黒っぽい部分は炭で、その上に牡蠣殻をまきます。それから、落ち葉、馬糞の堆肥の順番で載せていきます。馬糞堆肥は昨年から仕込んでおいたもので、馬糞にぬかと炭を混ぜ入れた完熟堆肥です。そして最後にわらをかぶせて完了です。炭や微生物の力で春にはふかふかの土壌ができていることでしょう。
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このあともう一つ大切な作業をしました。養蜂家の志賀さんが京都学園大学に送って調べてもらった我が家のニホンミツバチの2つの群れのうち、一つがアカリンダニに感染していたのです。12月に志賀さんが来てくれて、ギ酸パテを巣箱最上部に入れてくれたので、今日はその入れ替えです。
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ダニ駆除のために使うギ酸は刺激臭もあり、人体に有害とのことなので手袋をして万全の態勢で行いました。もう一つの群れのほうは12月のサンプル採取では寄生がなかったのは幸いでしたが、感染率が高かったこちらの群れは死滅寸前とのこと。ショックでした。
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昨年は2年ぶりにハチミツが採れましたが今年はどうなるでしょう。養蜂も家庭菜園と同じく手をかければ成果があがりますが、気候変動の原因を人間が作っているように、ダニの繁殖も人間の活動によるものなのでしょうか。ハチミツは耐性菌を作らず感染症と戦う効能を持つ最強の抗生物質だというレポートもあるそうです。なんとか回復して欲しいと願っています。
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