アシストのブログ

  • 鴨川だより
2022.02.02

鴨川だより~新しい出会い~

株式会社アシスト 代表取締役会長
ビル・トッテン


私が中国語の勉強を始めたのは2020年の正月に中国を訪れたのがきっかけですが、新型コロナで海外旅行どころではなくなり情報収集はインターネットだけになりました。コロナが収束したらまた中国に行きたいと思っていたところ、昨年末、中国総領事館が新疆へのツアーを募集していることを社員から聞いたので応募してみました。実際に日本人に訪問してもらい、その目で新疆を見てほしいというものだと思います。でも催行は感染症が収束してから、まだ当分先になるでしょう。

そんな時偶然にも、中国の新疆出身の先生と知り合いになることができました。追手門学院大学で中国の歴史と中国語を教えている承志先生です。お会いした日は、ちょうど京都に20センチ近い雪が降った日でした。



先生はイリというユーラシア大陸の真ん中の出身、母国語は満洲語で京都大学大学院では満洲語と清朝史も教えていらっしゃいます。満洲人は17世紀から清王朝として中国本土とモンゴル高原を支配し、300年という長い間シベリア南部や台湾、またモンゴル、チベット、新疆地方も藩部として間接統治し、康熙帝・雍正帝・乾隆帝の時代には中国史上最大に領土を広げ、それが現在の中国領の原型となっています。

私は中国語を勉強していますが、清朝時代は漢語ではない満洲語が使われていたことを初めて知りました。承志先生は今の中国においては使われなくなった満洲語の文献を基に清朝史を書かれています。1912年に中華民国が建国されてから、少数民族の言葉となってしまった満洲語は消滅寸前でしたが、先生の話すシベ語は満洲語の方言の一つであり、そのシベ語は現在唯一、新疆で存続しているので、コロナになる以前は毎年帰国して、シベ語の話し言葉を録音するという作業をなさってきたそうです。

私がヤギを飼っていることをお話ししたら、先生は広大な新疆で、イノシシやヤギを捌き、馬で移動していたという話をしてくださいました。冬はマイナス20度以下になるので8月くらいが最高ですよ、とも。また一つ楽しみが増えました。



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