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生命保険事業を支える堅牢かつ拡張性に優れたデータベース基盤をODAで実現

ニッセイ・ウェルス生命保険株式会社

導入製品/サービス…
Oracle Database Appliance  Oracle Database  

ニッセイ・ウェルス生命保険株式会社 Oracle Database Appliance 導入事例

銀行や証券会社の窓口販売でシニア富裕層向け保険商品を展開するニッセイ・ウェルス生命は、2018年に日本生命グループの一員となって以来、事業の急拡大を続けています。これに伴い、代理店向けシステムもより拡張性に優れたものへと刷新。そのデータベース基盤として、新たにOracle Database Appliance (以下、ODA)を導入しました。これにより、代理店の急増にも耐えられる性能および拡張性を備え、かつ高い可用性を併せ持つシステムの構築を実現しました。

ニッセイ・ウェルス生命保険株式会社

導入のポイント


1.将来の規模拡張に柔軟に対応可能なデータベース基盤を実現
2.データベースの可用性向上で事業の中核を担う重要システムの安定性が向上
3.専任のDBAがいなくても効率的にデータベースを運用可能に


課題

  • 新代理店システムのために拡張性に優れたデータベース基盤が必要とされていた
  • 代理店の業務に影響を与えない高い信頼性の実現と可用性を担保する必要があった
  • DBAのスキルに依存しない運用体制を模索していた

対策

  • システムの成長に合わせてCPUコアを追加できる拡張性を備えたODAを導入
  • Oracle Database EEの標準/オプションであるReal Application ClustersおよびData Guardを採用
  • Enterprise Managerの各種ツールの活用でデータベース運用の効率化を図る

効果

  • 初期導入コストを抑えながら、将来の規模拡張に柔軟に対応可能なシステムを実現
  • 可用性と事業継続性に極めて優れたデータベース基盤を実現
  • データベースの専門スキルがなくとも高度なデータベース運用が可能に

代理店Webシステム概要図



急速なビジネス拡大に伴い見えてきたシステム課題


ニッセイ・ウェルス生命保険株式会社(以下、ニッセイ・ウェルス生命)は、銀行や証券会社など金融機関の窓口販売(以下、窓販)チャネルにおいて、シニア富裕層向けの保険商品を販売する保険会社として常に高い存在感を示しています。1907年創業の同社は、横浜生命保険、板谷生命保険、平和生命保険、エトナヘイワ生命保険、マスミューチュアル生命保険と名前を変えながら、着実に業績を伸ばしてきました。

その後2018年5月に日本生命グループの一員となり、現在の社名に変わって以降は、ビジネスモデルにも変化が見られるようになりました。ニッセイ・ウェルス生命 CTO IT本部 副本部長 加藤昭仁氏は、次のように述べます。

加藤氏  従来は限られた窓販チャネルを通じた富裕層向けビジネスにフォーカスしてきましたが、日本生命グループ入りした後は、グループ全体の窓販ビジネスの拡大に寄与できるビジネス展開が求められるようになってきました。現在は特に、日本生命グループとのシナジーを最大限に生かして、地方銀行チャネルへのプレゼンスを高めることを目指しています。

こうしたビジネス戦略の変化に伴い、ITシステムに求められる要件も変わってきました。それまでは、限られた規模のビジネスを着実に支えることがIT基盤に求められてきましたが、日本生命グループの一員となって以降は、今まで以上のビジネス拡大に耐え得る処理能力や可用性、スケーラビリティが求められるようになってきました。


「代理店Webシステム」のデータベース基盤に求められる数々の要件


こうした同社のIT戦略が最も色濃く表れているのが、代理店向けのシステムです。これは、同社の保険商品を扱う代理店が顧客に勧める保険の設計書作成や、加入申込手続をペーパーレスで行うためのシステムで、従来は各代理店ごとに個別に最適化したシステムをニッセイ・ウェルス生命が自社で開発・運用していました。

日本生命グループ入りして以降、このシステムを約30行の地方銀行向けに、短期間の内に構築する必要が出てきました。従来通り、各代理店向けにそれぞれシステム最適化する設計・開発を行っていては、極めて高いコストがかかり、また開発期間も長引いてしまいます。そこで同社はこの課題を解決するために、「代理店Webシステム」と呼ばれる新たな仕組みを構築することにしました。

加藤氏  どうしても個別対応が必要な代理店を除き、基本的には全ての代理店に向けたシステムの機能を1つにまとめ、代理店ごとの違いや特色をうまく吸収できる新たな仕組みを構築することにしました。これによって、たとえ将来的にビジネス規模が拡大して代理店の数が増えていっても、コストや人手を抑えながらシステムを構築・運用していけると考えたのです。

こうした仕組みを実現する上では、データベース基盤には柔軟なスケーラビリティだけでなく、代理店が直接利用するシステムであるため、高い可用性も確保する必要がありました。また社内に専属のDBAがいないため、専門家でなくとも効率的に運用できる点も外せない条件でした。さらには、短納期でシステム構築費用を抑えてコストメリットを得られること、代理店のユーザーが満足できるだけの高いパフォーマンスを発揮することも求められました。


ODAで柔軟な拡張性と高い冗長性を備えたデータベース基盤を実現


これらの条件を満たすデータベース製品を検討した結果、同社が最終的に選んだのが、アシストが提案したデータベースアプライアンス製品Oracle Database Applianceでした。必要に応じてCPUコアを追加することでシステムのパフォーマンスを柔軟に拡張できるODAは、Oracle Database EEのReal Application ClustersやData Guardといった機能を活用して極めて高い可用性を担保できます。

Oracle Databaseの管理ツールであるEnterprise Managerの機能を最大限活用すれば、高度なスキルを持つDBAでなくともツールのGUIを通じて容易にトラブルを切り分けられます。またサポート窓口はアシストに一本化されるため複数のベンダーにサポートサービスを依頼する必要もありません。

こうした点を高く評価した結果、同社は最終的に代理店Webシステムのデータベース基盤としてODAを採用する決断を下しました。具体的な導入作業は2018年6月に開始し、アプリケーションのテストや災害対策用サイトの構築などの作業を行った後、同年11月には早くもカットオーバーにこぎ着けることができました。

加藤氏  ODAの導入・設置作業だけであれば、実質的には1ヵ月程度で終えることができました。またディスクはデータ領域・REDO領域ともにSSDで構成したため、極めて高いパフォーマンスを発揮しています。RACでアクティブ・アクティブ構成の冗長化を行い、かつData Guardを使った遠隔地間レプリケーションで災害対策も行っているため、可用性も大幅に向上しました。


今後は他システムのデータベースもODAに集約


現在では、Enterprise Managerが備えるDiagnostics PackやTuning Packといったオプション機能を活用することで、高度なDBAスキルを持たない担当者でもデータベースを確実かつ効率的に運用できています。またラックスペースも縮小され、最低限のコア数に応じたOracle Databaseライセンスを利用することで、データセンターコストやソフトウェアライセンスコストも最小限に抑えられています。

こうしてODAを導入して新たに代理店Webシステムを構築したことで、同社は将来のビジネス拡大に十分耐え得るIT基盤の構築に成功しました。今後はODA上に、他のシステムのOracle Databaseも集約していくことで、さらなるコストメリットの向上や運用の効率化を図っていきたいとしています。

加藤氏  今後、社内の様々なデータを統合していく必要があり、従来のようにETLやその他のツールで複雑なデータ連携処理を行うのではなく、どんな種類のデータでもただデータベースに放り込むだけで済むようなシンプルな仕組みを実現していきたいと考えています。こうした構想を実現していく上でも、アシストにはぜひ今後とも、私たちのニーズを汲み取った価値の高い提案を期待したいです。


  • 本事例は取材時の内容に基づくものです。
  • 製品内容は、予告なく変更される場合があります。
  • 記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。


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お客様情報

※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。

会社名 ニッセイ・ウェルス生命保険株式会社
概要 日本生命グループの一員として、銀行や証券会社の窓口販売を通じて個人向け生命保険や年金保険、終身保険など、さまざまな保険商品を提供しています。ますます多様化するお客さまのニーズにお応えするために、今後もきめ細かな商品・サービスを提供していきます。
本社 東京都品川区大崎二丁目1番1号 ThinkPark Tower
設立 1907年
資本金 480億円(資本準備金含む)
従業員数 434名
URL https://www.nw-life.co.jp/
取材日 2019年7月

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