月間3,000万件の会計明細レコードを加工し連携する管理会計バッチシステムの更改を「製造バグ0件」で実現
エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社
- 導入製品/サービス…
- Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)
|
NTTコムウェアでは、会計情報ゲートウェイ・システムの更改プロジェクトに際し、懸案であったデータ抽出・加工のバッチ処理に「Syncsort DMExpress
」を採用。初めての採用にも関わらず、当初の予定通りに開発プロジェクトを終え、最終工程でのテスト以降、「製造バグ0件」と極めて品質の高いシステムを構築しました。 |
|
導入のポイント
1.大量データのバッチ処理に対しパフォーマンスチューニングを意識する必要なく開発
2.経験の浅いエンジニアでも開発できる生産性の高い開発環境
3.トラブルなく安定して稼働する高品質なバッチ処理開発の実現
課題
- 大規模なバッチシステムの更改をなるべくリスクを抑え品質を担保する必要があった
- 現行システムの機能や性能は踏襲しつつ、維持コストを抑制したかった
- 将来計画も踏まえ、拡張性を備えたバッチ処理基盤が求められていた
対策
- 大量データの高速処理に定評と実績のあるETLツール「Syncsort DMExpress」を採用
- 元々利用していたソート・ユーティリティ「SyncSort」の後継ツールとして評価
- GUIツールを使った開発スタイルによる生産性向上やコスト削減効果に期待
効果
- システム更改前と変わらぬ高性能な大量データバッチ処理を実現
- 最終工程のテスト以降は「製造バグ0件」という高品質を達成
- 経験の浅いエンジニアでもGUIツールを使って高性能・高品質な開発が可能に
システム概要図
|
管理会計システムの更改に際し最適なシステム構築方法を模索
NTTグループの中核を担うSI企業として、グループ各社に対してシステム開発・運用のサービスを幅広く展開する他、グループ外の企業に対しても積極的にSIサービスを展開するNTTコムウェア株式会社(以下、NTTコムウェア)。同社はNTTグループ全体の情報戦略を支える「グループCIO補佐」としての役割を担っており、グループIT戦略の策定からグループ共通システムの構築、さらにはグループ各社に固有のシステムの構築・運用まで、幅広い分野でNTTグループのIT基盤を支えています。
|
その一環として同社は、NTTグループ内の某事業会社の管理会計システムを長らく手掛けてきました。ハードウェアの保守切れによる同システムの更改タイミングを迎えるにあたり、新たな要件がいくつか持ち上がりました。エンタープライズビジネス事業本部 ビジネスデザインソリューション部 ビジネスソリューション部門 担当課長 高橋正人氏は、当時を次のように振り返ります。 |
処理性能と開発生産性に優れるETLツール「Syncsort DMExpress」を採用
この会計情報ゲートウェイのシステム更改では、ユーザー側の要望もあり中心的な機能であるデータ抽出・加工のバッチ処理部分にはパッケージ・ソフトウェアを適用することになりました。そこで早速、要件を満たす製品の選定を始めましたが、複数製品を比較検討した結果、アシストが提案したETLツール「Syncsort DMExpress」を採用することになりました。
DMExpressは、高品質・高性能なデータ処理開発に優れ、「スマートETLオプティマイザ」と呼ばれる独自機能によって、データ内容やシステムリソースに合わせて処理のスループットを最高レベルに自動チューニングする機能を備えています。
毎月約3,000万件もの大量レコードを加工・連携する必要がある本システムの性能を担保するには最適だと判断しました。またGUIによる高い開発生産性も備えており、短期間・低コスト・高品質な開発や将来の拡張性を方針としたプロジェクトの方向性とも合致していました。
加えて、DMExpressの前身製品であるソート・ユーティリティ「SyncSort」が同システムで長らく利用されていた点も、最終的な決め手になったと言います。エンタープライズビジネス事業本部 ビジネスデザインソリューション部 ビジネスソリューション部門 スペシャリスト 渡邉勝利氏は、このあたりの事情を次のように説明します。 |
|
経験の浅い開発者中心ながら無事予定通りにプロジェクトを完遂
同社にとって、DMExpressを使った開発は初めての取り組みで、リスクを抑えるためにも、まずはデータの抽出と簡単な加工処理に絞って適用するこにしました。DMExpressを利用した開発チームは、メインの開発担当者はまだ経験が1年という若手開発者で、ここに経験15年のベテラン開発者2名と開発リーダー、PMを含めた5人体制で開発が進められ、2016年12月から2017年8月までの8ヵ月間、大きなつまずきもなく当初の予定通りに開発を終えました。
また本格的に開発が立ち上がる前に、アシストの技術者が札幌にある開発拠点に出向き技術研修を行った他、開発プロジェクトが本格的に立ち上がった後も何度かオンサイトでのQA対応を仰いだおかげで、スキル習得もスムーズに運びました。
渡邉氏
DMExpressは、ステップツリー形式のGUIを用いて開発ができるので、開発経験1年目の若手の開発者でも素直に開発ができました。パフォーマンスのチューニングも不要で、性能を意識せずに開発できたことが短期間の導入につながったと思います。
その結果、無事プロジェクトのカットオーバーを迎えることができ、DMExpressを採用した新たな会計情報ゲートウェイ・システムとしての高い処理性能は以前と変わらずに刷新されたハードウェア上で安定して稼働しているといいます。
高橋氏
最終工程でのテスト以降、DMExpressに起因するバグの件数はゼロでした。元々使っていたSyncSortの後継製品であるとはいえ、安定した品質で、開発がスムーズに進んだことは驚きでした。スケジュールや予算も当初のプロジェクト計画通りに収めることができ、ユーザーからも大変高い評価をいただくことができました。
今後はさらにDMExpressの適用範囲を広げていく計画も
今回のプロジェクトではDMExpressとしては初めての採用であり、リスクを抑えるためにあえて適用領域を絞りました。今回の結果を受け、次のシステム更改タイミングでは、より広範な適用も視野に入れています。また他の多くのシステムでもSyncSortを採用しており、これらが更改のタイミングを迎えた際には、やはり今回と同じくDMExpressの導入を積極的に検討する予定です。
さらには、現在社内で使われている他の開発ツールとの連携により、DMExpressの可能性をさらに模索していきたいと渡邉氏は抱負を述べます。
渡邉氏
現在、Webのフロント系アプリケーションの開発に用いている開発ツールと、バッチ処理の開発ツールであるDMExpressとを連携させることで、システム構築の効率をさらに高められるのではないかと考えています。こうした計画を進める上でも、ぜひアシストのサポートにはこれからも期待しています。これまでもアシストのエンジニアには期待を大きく上回るサポートを提供していただきとても助かりましたが、今後もぜひ変わらぬご支援をお願いできればと思います。
エヌ・ティ・ティ・コムウェア様の事例記事(PDF)をダウンロード
- エヌ・ティ・ティ・コムウェア様の事例記事全文をPDFでもお読みいただけます。
・管理会計システムの更改に際し最適なシステム構築方法を模索
・処理性能と開発生産性に優れるETLツール「Syncsort DMExpress」を採用
・経験の浅い開発者中心ながら無事予定通りにプロジェクトを完遂
・今後はさらにDMExpressの適用範囲を広げていく計画も
お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
会社名 | エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 |
---|---|
概要 | 「心をつなぐ、社会をつなぐ」をスローガンに、便利で安心、より楽しく、温もりのある豊かなコミュニケーション社会の実現に向けて、通信インフラや、企業の根幹を支える業務システム、顧客情報管理の大規模なデータベースなど、「日本のコミュニケーション」を支えるさまざまなICTソリューションを展開しています。 |
本社 | 東京都港区港南1-9-1 NTT品川TWINS アネックスビル |
設立 | 1997年9月1日 |
資本金 | 200億円 |
社員数 | 6,476名(2017年3月末) |
URL | http://www.nttcom.co.jp/ |
取材日 | 2018年4月 |
関連製品/サービス
Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)
Precisely Connect(プリサイスリー コネクト)は、高性能なデータ統合(ETL)処理、バッチ処理を簡単に開発できる「最も賢い超高速ETLツール」です。他のETLツールにはない独自の自動チューニング機構「スマートETLオプティマイザ」が、効率性・高速性・信頼性を備えた高品質・高性能の処理を誰でも簡単に開発することを可能にします。※2022年3月24日、Syncsort DMExpressはPrecisely Connectに製品名を変更しました。
- 高速バッチ処理をチューニングレスで実現
- 高度なスキルセット不要!GUIで簡単開発
- ミッションクリティカルなシステムでも安心の実績
- 2024.5.30アシスト、SaaS横断検索×チャット機能のAIアシスタント「Glean」で顧客サポート業務の高度化を実現
- 2024.5.20エア・ウォーター、グループ企業の経営情報を管理する基幹システムをOracle Cloud Infrastructureで刷新
- 2024.3.25日本オラクルとアシスト、エネルギー会社の全社データ利活用基盤をOracle Cloud Infrastructureで刷新
- 2023.6.27UQコミュニケーションズ、Oracle Cloud Infrastructureで事業継続性を強化
- 2023.6.15南相馬市、ネットワーク強靭化のリプレースに「InterSafe WebIsolation」を採用