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こんにちは。アシストでDI製品を担当している宮本です。突然ですが、DX推進をバックエンドで支えるバッチ処理にフォーカスした連載ブログをはじめることにいたしました。同じくDI製品を担当している島尻と交互での連載を予定しております。おつき合いいただければ幸いでございます。
DXと、2025年の崖というキーワードもかなり耳慣れてきました。ビジネス拡大に向けたDXを推進していくにあたっては、守りのITか攻めのITかというビジネス課題軸と、現在の課題かその先の課題かという時間軸を加えた4象限で4つのテーマを表すことができます。
守りのITの今ある課題が「レガシーシステムのモダナイゼーション」で、その先に「システム運用の効率化・自動化」の課題があり、攻めのITの現在の課題が「データ活用による業務改善・改革」で、その先に「ビジネス価値創出・企業の競争力強化」があるという具合です。
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守りと攻めのちがいは、バイモーダルITのアプローチとして説明されます。
守りのITは、モード1。
信頼性、安定性重視で、ウォーターフォールでカッチリ作っていく堅いシステムになります。
攻めのITは、モード2。
柔軟性、スピード重視で、アジャイル開発で小さく始めて、失敗と軌道修正を繰り返して育てていくシステムになります。
どちらが良いとか、優れているとか、そういうことではなく、手法としても、人財としても、適材適所にバランスを取っていくことが大事です。
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また、この守りのITと攻めのITを車の両輪のように回していくことが重要です。例えば、守りのITにおいて喫緊の課題とも言えるレガシーシステムをデータの源泉と位置付けて、これを攻めのITのデータ活用に連動させていき、さらに企業の競争力強化につなげていく、というのも、一つのDXのシナリオになります。
まず、守りのITの今ある課題と言える、レガシーモダナイゼーションにおけるバッチ処理を考えてみます。
レガシーシステムをモダナイズする方式はざっくりと3つあります。
アプリや業務仕様にまで手を入れればそれだけお金もかかるわけですが、レガシーシステムを刷新すること自体がDXではないと言われるように、変化への対応力を持った仕組みにモダナイズできるかがとても重要です。
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システムの歴史はバッチ処理から始まりましたので、レガシーシステムはバッチ処理のかたまりと言ってよいほどのバッチ処理が稼働していることが多いです。システムの役割分担の見直しによって、バッチ処理の量は減ってはいますが、モダナイゼーションでバッチ処理が全て無くなることはありません。
レガシーモダナイゼーションのバッチ処理においては、バッチ処理のかたまりとしての下記のような技術課題に関するサービスレベルを担保して、安定稼働させることが最重要課題となります。
そのうえで、属人化、変化への対応力、コスト削減というレガシーシステムの課題もあわせて解消できる基盤が求められます。すべての課題は、運用性、性能、生産性、この3つにつながっていきます。これらの観点については、今後の連載でも掘り下げて解説していきます。
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今回は、ここまでといたします。次回は、情報系システムへのデータ統合処理を見ていきます。引き続き、よろしくお願いいたします。
本ブログのスライドは、2022年11月16日開催「DX Insight Winter」講演内容を再構成した資料から抜粋しています。資料は、こちらからダウンロードください。
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