EAI/ETL技術者のブログ

  • バッチ処理とは
2022.08.31

システム間のデータ連携におけるファイル連携方式のメリットと最適なバッチ処理手法

データレイクとデータウェアハウス(DWH)は何が違う? それぞれの役割とメリットとは

社内外のシステムのデータ連携を検討するにあたり、連携方式にどのような手段を採用するかは、その後の安定運用を考えると非常に重要です。
様々な連携方式の中でも、システム間でファイルを介して疎結合連携を行う「ファイル連携」という方式は、構成をシンプルにできるというだけでなく、既存の業務処理とシステム間連携処理を切り離して「責任分界点」を明確にできる、という大きなメリットがあります。
この記事では、そんなファイル連携の概要や、ファイル連携を実現させるのに最適なツールについてご紹介します!


■目次
 ▶ファイル連携の概要とメリット
 ▶ファイル連携によって解決できる課題の例
 ▶ファイル連携に最適なETLツール

ファイル連携とは

ファイル連携を一言で表すと、「システム間のデータ連携を直接ではなくファイル経由で行うこと」です。ファイル連携はバッチ処理を前提とした処理方式であり、長年にわたり主要なデータ連携手法の一つとして様々な企業で利用されています。

ファイル連携を行うことで、システム間連携における各システムの「責任分界点」を明確にすることができます。障害の影響範囲を明確にし、既存の業務処理とシステム間連携処理を切り離すことで、下記のようなメリットが生まれます。

・できるだけ手を加えたくない業務システムへの影響を排除
・連携データの改修要件が挙がった際、保守がしやすい

ファイル連携はこうしたメリットを持つため、既存処理に手を入れにくいホストシステムやメインフレーム、SAP等の業務パッケージとの連携では定番の方式となっています。また、最近ではデータレイク構築の中でAmazon S3などのストレージサービスが使用されることも多く、ファイル連携の適用範囲が増えてきています。

ファイル連携によって解決できる課題の例

システム間のデータ連携で出てきた課題をファイル連携で解決する、という例を1つご紹介してみようと思います。
例えば下記図のように、サブシステム群がデータベースレイヤで密結合している場合、機能改修にあたっては既存業務処理への影響を細かく配慮する必要があります。そのため、「こんなデータをシステムから取得したいんだけど。。。」という現場からの機能改修の要望に対して、スピード感を持って対応していくことが難しくなります。

こうした課題には、データの源泉となる基幹システムからサブシステム群へのデータ連携方式を見直し、ファイル連携基盤を構築することで解決が見込めます。
ファイル連携処理の中では、各システム間の文字コードやレコードフォーマットの違い等を吸収するための加工・変換処理も実施することで、各システムの独立性が担保されます。
その結果、必要なデータを取得するための機能改修のハードルが下がり、現場からの要望にも迅速に対応できるようになります。

ファイル連携に最適なETLツール

以上のように、ファイル連携という方式はシステム間のデータ連携で非常に有効な手段の1つです。本記事ではこのファイル連携という方式を実現させるためのバッチ処理手法として、ETLツールの「Precisely Connect」をご紹介しようと思います。
Precisely Connectは、様々なファイル形式のデータをサポートするETLツールであり、データベースのテーブルから可変長/固定長ファイルを作成することも可能です。データの加工・変換機能も備えており、まさにファイル連携でのバッチ処理開発に最適なETLツールとなっています。
また、Precisely Connectの特長として他のETLツールにはない自動チューニング機能を備えている点、ローコードで開発できるGUI開発環境を提供している点が挙げられ、高性能で安定性の高いバッチ処理を誰でも簡単に開発できるようになっています。

まとめ

今回はファイル連携のメリットや、ファイル連携を実現させるために最適なETLツール「Precisely Connect」についてご紹介しました!ファイル連携という仕組みと、Precisely Connectのような強力なバッチ処理エンジンを組み合わせるアーキテクチャは、疎結合システム連携において非常に有力な選択肢となります。
アシストでは、お客様が手軽にPrecisely Connectを体験できる無料ウェビナーを定期的に開催しています。ツールの概要を確認したり、ハンズオンで実際に操作感など体験してみたいという方は、ぜひ無料体験ウェビナーへのご参加も検討してみてください。


「システム間のファイル連携に最適なバッチ処理手法とは?」資料

本記事の内容を読んでファイル連携についての詳細が気になった方は、ぜひ下記のリンクから資料をダウンロードしてみてください。今回挙げた例以外にも、ファイル連携が課題解決に役立つケースを資料に盛り込んでいます。

執筆者情報:

執筆者 島尻 龍一

島尻 龍一 (しまじり りゅういち)
DX推進技術本部 デジタル推進技術統括部
2019年株式会社アシストに入社。
入社以来、ETL/ETL製品の担当部署で 「Precisely Connect」「DataSpider」のフィールドエンジニアとして活動中。

関連している記事

  • バッチ処理とは
2023.06.30

[リレー連載]DX推進を支えるバッチ処理(3)-バッチ処理基盤に対する考察-

バッチ処理にフォーカスした連載ブログの第三弾、バッチ処理基盤に対する考察。

  • バッチ処理とは
2023.05.08

[リレー連載]DX推進を支えるバッチ処理(2)-データ統合処理-

バッチ処理にフォーカスした連載ブログの第二弾、バッチ×データ統合処理。

  • バッチ処理とは
2023.04.10

[リレー連載]DX推進を支えるバッチ処理(1)-レガシーモダナイゼーション-

バッチ処理にフォーカスした連載ブログの第一弾、バッチ×レガシーモダナイゼーション。

ページの先頭へ戻る