アシストのブログ

  • 社員紹介
2011.05.31

トラブル処理を率先して請け負う営業マン(佐藤 栄樹)

[掲載媒体]INSIGHT NOW!
[日付]2011年5月31日


IT系の仕事につきものの、システム障害などのトラブル対応。ソフトウェアの販売とサポートを生業とするアシストにおいても例外ではない。顧客企業に満足してもらえるようなトラブル対応処理を、迅速かつ適切に行うことができれば、問題の解決以上の効果をもたらすこともある。災い転じて福となる。つまりそれによって顧客から信頼を勝ち得ることができた場合だ。

トラブル処理を率先して請け負う営業マン

株式会社アシスト
東日本第2支社 営業1部
佐藤 栄樹 (さとう えいじゅ)

2001年入社、東日本支店に配属となる。最初は埼玉北部と群馬を担当、以来ずっと営業として現在は首都圏をメインに活動をしている。趣味はサーフィン、酒に合う料理を作ること。




もちろんトラブル処理の出番がないに越したことはない。しかしもし起きてしまったら、ピンチをチャンスに変えるべく前向きに対応にあたる、そんなトラブル処理を率先して請け負う営業マンの一人、それがアシスト 東日本第2支社の佐藤栄樹だ。

「別に率先して請け負っているわけではないです。自チームの子たちのフォローをしてその結果として請け負ってしまっているというパターンは多いですが(苦笑)」

東日本第2支社は首都圏を担当し、佐藤が所属する営業1部は14人で、そのうち佐藤のチームには2人の営業マンがいる。

昨年2月、SIerを通じてアシストがソフトウェア製品を提供している某ユーザ企業のシステム構築で、製品不具合が重なりプロジェクトが遅延するという問題が生じた。たまたまバグが致命的なところに出てしまい、製品の品質からは考えられないくらいシステムに影響を及ぼした。その結果ユーザは、製品だけでなくアシストの対応そのものにまで不信感を募らせてしまったという。

「夜8時頃、突然SIerからかかってきた1本の電話から始まりました。たまたま担当営業が不在にしていたため、代わりに電話対応をすると、“すぐになんとかしろ!”という怒りの声。これまでにも不具合が幾つか出ていて、システム構築に影響が出ていたところに致命的なバグ。昼夜を徹してでも解決に向けて何とかしろ、という内容のものでした。お怒りになるのは当然です。そんな状態になるまでプロジェクトを把握できていなかったのは、マネジメントの問題ですから」。こうして佐藤は、トラブル請負人として即座にこのプロジェクトに関わることとなる。

「お客様からは、バグの対応について夜中を含め1時間置きに進捗の報告をすることを求められました。すぐにプロジェクト・チームで報告の体制を整え、昼夜を徹して報告を続けました。あわせて、お客様の状況を含めて全体を俯瞰するために、深い技術的な内容以外の連絡や調整は営業サイドから行うようにしました」

まず佐藤が行ったのは、トラブルに場当たり的な対応をするのではなく、全体的な提案や対策を事前に練ることができるような体制を整え、プロジェクト・メンバー全員が今何が起きているのかをしっかり共有できるようにすることだった。しかし状況は厳しかった。

「1つの問題が収まるとまた次の問題、収まるとまた不具合、と考えられない位の問題が発生しました。それでも、プロジェクト・メンバーはその都度、事象が起きる度に昼夜を徹して1時間置きの報告を含めた対応を続けてくれたのです」

プロジェクト・メンバーはフィールドSEとサポートセンター担当者の3人。不眠不休で、それこそ昼も夜もない状況の中で対応にあたった。

「1週間くらい経過してから、これらの対応によってようやく少しずつ状況がみえてきました。こちらから先手を打ってメーカーとの調整や今起こっていること、その事象による影響範囲や対応策を随時報告できるようになり、怒りから不信感を持たれたSIerの方も、ようやく問題解決に向けてどうすれば良いかを、一緒に考えて行動していただけるようになりました」

SIerも含めて、時には夜中の3時、4時に携帯で議論をすることもあった。こうしておよそ2ヵ月間をかけてプロジェクトは解決に向かった。その結果、当初のスケジュールから遅れることなくシステムはカットオーバーにこぎつけることができた。

この時の対応について、営業マンとして、またマネジャーとして、佐藤が常に手本としている上司の設楽はこう振り返る。

▲佐藤が常に手本としている上司の設楽

「人命にもかかわる重要なシステムでのトラブルでした。度重なる問題で、ユーザ、SIerからは不信感を持たれ、社内の技術メンバーの疲弊もマックスに。そんな状況にあって、佐藤が建て直しのため自ら舵取りを行い、感情的にならずに問題の本質を見失わずにゴールを見据え、主張すべきことははっきりと主張して理解を求めたのはまさにトラブル請負人と呼ばれる所以でしょう。問題が起きると『できるか、できないか』という現在の延長で考えてしまう人が多いですが、彼は『どういう状態になればいいのか』『そのためには、何が必要か』というゴールから考えることができます。トラブルは『本当の問題』を解決しないとモグラたたきになってしまい解決にならないことがありますが、彼は常に本当の問題にフォーカスし、苦しい立場にありながらも営業として最前線に立ち、お客様、パートナー、社内関係者、メーカー各社の要求を取り纏めながら愚痴ひとつこぼさず、最善の策を考え抜く姿勢には頭が下がります。たまに考え過ぎるので『その先は、やってみないとわからないんじゃない?』とアドバイスすることもありますが(笑)。物腰柔らかく、常に他者の意見にしっかり耳を傾ける姿勢は、チームリーダーとしても手本になると思います」

トラブル発生時にまずすべきことは、お客様の気持ちを静めていただくことだと佐藤は言う。

「トラブルの原因がわからない段階では、こちらにどのような怒りを向けられていても仕方ありません。誤解を解くのはその後でも十分だと考えています。そして次は現状把握です。今何が起きているのかタイムリーに把握し、先手を打って次のアクションをこちらから連絡する。それによってそれまで一方的にクレームを寄せられていたのが、徐々に理解を示していただけるようになり、そうなれば一緒に落としどころを考えてもらえる。このトラブル解決においても、技術サポート担当者の献身的な支援ももちろんですが、何と言っても、お客様の協力があったからこそ見えた出口だったと思っています」

ユーザを含め社内外の複数の人々への折衝や調整が必要となるトラブル対応では、営業マンはオーケストラでいえば指揮者のような役目を果たす。

「起こっている事象を正確に捉え、何が起きていてどんな影響が出ているのかをしっかり自分自身で把握すること。それが技術的な事象でも自分の言葉で説明ができるよう腹に落とす。その上で、考え得る対応を想定して準備できるものを準備し、自身で解決に向けてのストーリーを立てることが重要だと思います。そしてお客様へは、とにかくマメに連絡する、これが基本です」

人間はどうなっているかわからないことに対して不安を覚える生き物であり、また待っている時間はとても長く感じるものだ。不安を解消し、いつ連絡が来るんだと心配させないように期限を切って対応するのはまさに営業マンの役割である。

「またこのトラブルにおいては、大きな原因が製品のバグにあったので、メーカーとの連携も欠かせませんでした。社内メンバーにも迅速に必要な情報を展開しつつ、メーカーとも解決に向けてどうしたら落としどころを作れるかを一緒に考えてもらいました」と佐藤。

佐藤は自らを「お客様のためにやり遂げなければいけないミッションについては燃えるタイプ」だと分析する。

「癖のある人とどう付き合えば良いかを考えるのが大好き。癖のある人ほど、ファンになってもらった時はリピート率も高いので、常に懐に入るためにはどうすれば良いかを考えて行動しています。もちろん、上手くいかないこともありますが・・・」

「“夢は逃げない。逃げているのは自分だ”という言葉が好きです。逃げていても問題は何も解決しません。今の自分にどんな役割が果たせるのか、それを考えて行動していくことが、トラブル解決だけでなく、あらゆる道を開く鍵だと思います。今はチームメンバーのトラブル処理をすることもありますが、自分自身、多くの先輩方に助けてもらい、行動していく礎を築いていただいた。だからトラブル対応も率先して行っています。本音は、もう少しメンバーに任せてもいいと思いますが。最近社内では、またトラブってるんだって?とトラブルメーカーのような扱いを受けることもあるんです。私が決してトラブルメーカーな訳ではないことを、一言付け加えさせていただければ・・・と思います(笑)」

トラブルは起きないに越したことはない。アシストのような情報活用支援を行う企業の本来の役割はそのために、ユーザ企業のシステム導入の最初からソフトウェアそしてハードウェアも含めた最適な構成を、教育やコンサルティングも含めて提供することなのである。それでも、問題のない人生などないのと同じようにシステムにトラブルはつきものだ。でももし起きたとしても、佐藤を始めアシストのトラブル請負人たちはいつでも出番を待っている。

(文責: 株式会社アシスト 広報部 喜田 真弓)

  • 掲載内容は取材当時のものです。

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