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Qlik Senseで前年同月のデータを求めてみよう!
Qlik Senseで分析を行う際、前年同月のデータを使って比較をしたいと思ったことはありませんか?
Qlik Sense ビジネスアナリスト認定試験の実践編第一弾として、「要件の特定」をテーマにお届けします。実際に認定試験を受験予定の方は、以前投稿しました、概要編についても是非ご覧ください!
Qlik Sense ビジネスアナリスト認定試験合格体験記~概要編~
なお、本シリーズでは問題を解くためにどのような知識を理解しておくと良いかという点に着眼して解説します。そのため、認定試験受験予定でない、Qlik初学者向けの方も参考にしてみてください!
「要件の特定」について、具体的な例はメーカーサイトにて以下のように紹介されています。
・一連の要件を踏まえて、ソリューションを提供するための Qlik Sense製品の機能を決定する。
・ビジネス要件を基に、 KPI、軸、指標を推奨する。
・ビジネスユーザーのニーズと、彼らがどのように情報を利用するかを検討する。
・Qlik Senseの連想工ンジンの選択ステートを説明し、解説する。
・データロード時やアプリケーション開発時のパフォーマンスを考慮する。
もう少し整理するとトピックのポイントは、以下です。
・軸とメジャーの考え方を理解・整理する
・Qlik Senseで利用できる機能を理解する
・連想技術を理解する
・パフォーマンスを意識した分析画面を作成する
ここからは上記について、もう少し掘り下げていきます。
まず分析とは、対象を要素に分けてはっきりさせることを指します。ここでいう軸は、「要素」、メジャーは「対象」です。言い換えると、軸は「〇〇ごとに」といった切り口を指し、メジャーは「何を分けるか」という分解の対象です。Qlik Senseは分析の中で、こういった見方をしたいなとユーザーが思えば、そのアプリに対してデータを加工・追加したり、チャートを追加することができる「アジャイル」的開発が便利です。どういった機能で、要件を満たすことができるのか機能面を理解することで、回答できる問題が出題されます。当然といえば当然ですが、データ取り込み時のデータマネージャーの機能やチャート表現でできることを一通り確認、触ることが重要です。
軸とメジャーについての考え方は以下の記事を参照してください。
データ分析の基本 ~「メジャー」と「軸」でデータ分析を理解する~
Qlik Senseは分析をしている中で、こういった見方をしたいなとユーザーが思えば、簡単にグラフを追加することができます。グラフを作成する際に、「Insight Advisor」やグラフの自動提案機能を使えば、簡単にグラフは作成できます。他方で、一からグラフを作成する際にも、外枠を配置して、メジャーと軸を設定すればグラフは作成できます。グラフ作成時に設定できるメジャーや軸の数は、グラフの種類ごとに異なります。普段何気なく利用していると意識はできませんが、例えばピボットテーブルに軸とメジャーに制限はありませんが、円グラフは1つの軸と最大2つのメジャーを設定可能といった違いがあります。この例は一例であり、軸とメジャーの数を直接問われるということはありませんが、把握しておくことで、問題を簡単に解くことができるかもしれません。ここで伝えたいのは、グラフごとにプロパティパネルを確認して、どのような設定が可能なのかできる限り確認することをおすすめします。
Qlik Sense最大の特徴の一つがクリックテック社が特許を取得している「連想技術」です。
連想技術とは、クリックひとつで関連性のあるデータを瞬時に表示することができ、人間の思考を回転させつづける「連想」を実現している技術です。連想技術を体感するうえで最もイメージしやすいのは、フィルターパネルで表示される4色の色の違いかと思います。試験では、この4色の意味の違い、特に「Power of Gray」と表現される除外値の理解をしておくことで回答できる問題も出題されるので、しっかり確認しておきましょう。
連想技術の説明は様々な媒体でも紹介されていますが、本ブログの過去の記事では以下の記事がおすすめです。
▼初学者向け
Qlik Senseの使い方(はじめてさわるQlik Sense)
▼製品イメージをざっくり掴みたい方向け
データドリブン企業への不可欠な一歩!今こそ組織的なセルフサービスBI実現を!!
Qlik Senseはインメモリによる高速処理を実現しているため、グラフの描写も演算処理も高速に表示してくれます。そのため、あまりパフォーマンスを意識せずに画面作成や数式を記述することがあるかもしれません。もちろん、Qlik Senseを触り始めた段階であれば一旦明細データを取り込んでみるといったことは是非やっていただきたいのですが、ある程度画面の作成や数式を駆使することができるようになったら、パフォーマンスも意識していきましょう。例えば、ある特定の条件を指定する場合、書き方がIf関数とSET分析どちらも書き方がありますが、どちらがパフォーマンスの視点から効率が良いかということです。
例)数年の売上データのうち2024年の売上のみ集計したい場合
・If関数のパターン
Sum(If(年 = 2024, 売上, 0))
・SET分析のパターン
Sum({<年 = {2024}>}売上)
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上記どちらがパフォーマンスの観点で効率的かというと「SET分析」を利用したパターンです。上記の処理の違いとして、If関数の場合は、すべての行を精査するため2023年や2022年といった全てのデータの行を参照します。対して、SET分析であれば「2024年」の行のみ精査するため、効率が良いです。
上記以外にもパフォーマンスを引き出す方法は色々あるため、是非以下のメーカーヘルプも合わせてチェックをしてみてください!
▼メーカーヘルプ
アプリのパフォーマンスの最適化
今回は、Qlik Sense ビジネスアナリスト認定試験合格体験記~実践編1:要件の特定~としてお届けしました。読んでいただいた方は、試験内容としては一日で詰め込んで臨むタイプの試験ではないことがお分かりいただけたと思います。試験までの準備のため、Qlik Senseのメニュー画面を触りながら、知識としてはポイントをおさえて確認しておくことが合格の第一歩です。次にお届け予定の内容は「アプリケーションの設計」を予定しています!お楽しみに!
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株式会社アシスト DX推進技術本部
2018年に新卒入社し、現在7年目。
Qlik製品のプリ/ポスト/教育を担当しています。
お客様に面白くて効率よくQlikのスキルを習得してもらえるよう
伝え方の工夫とQlikの知識の蓄積に励んでいます。
趣味は歴史で、学生時代はお寺で拝観者の方向けにガイドを
していました。
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