Qlik SenseでHR Techプロジェクトを加速!「データを活用した人事戦略」にシフト
グリー株式会社
- 導入製品/サービス…
- Qlik
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ソーシャル・ネットワーキング・サービスGREEを創業事業とし、日本のモバイルインターネットサービスを先導してきたグリー。加速していく事業展開に合わせて、データを活用した人事戦略にシフトするべく、HR Tech ※ に取り組んでいます。社内に分散していた従業員に関する様々なデータをQlik Senseに取り込み、人材プロファイルのプラットフォームを構築。従業員の情報を網羅的に検索・閲覧、そして分析までをシームレスに行える仕組みが実現しました。 |
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- ※IT技術を活用し、人事関連業務の効率化や高度化を図る取り組み
導入のPOINT
1.加速する事業展開に対応するべく、HR Techプロジェクトによってデータ活用を推進
2.拡張機能によって、従業員データの検索と分析をシームレスにできるシステムに
3.分散していた従業員データをまとめ、検索できる仕組み&レポートによる情報提供が実現
課題
- 従業員データの活用が不十分で、分析に基づいたアクションができていなかった
- 従業員データは社内に分散しており、網羅的な検索ができなかった
- 勤怠管理システムだけでは、部下の勤怠状況が見えづらかった
対策
- Qlik Senseを拡張開発することで、検索と分析がシームレスにできるシステムに
- 従業員一人ひとりの情報を取り込んで一画面に表示させることで、網羅的に把握
- 勤怠状況をレポート配信することで、組織や部下の状態をタイムリーに把握
効果
- 面談メモや評価、スキル等を一つのツールで網羅。従業員情報の把握が容易に
- 連想技術により、スキルや経歴などあらゆる角度から最適な人材配置が可能に
- 勤怠など従業員のデータが把握しやすくなり、適切な労務管理が可能に
システム概要
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データを活用した人事戦略へ。HR Techプロジェクトがスタート
── 昨今注目のHR Tech、グリー様ではどのような背景から始まったのでしょうか?
グリーでは主に、ゲーム、メディア、広告、投資事業を展開しています。2017年にリリースラッシュを迎えたゲーム事業は、さらなるタイトルの提供や海外展開に向けて加速しています。そして事業領域を大きく拡大した広告・メディア事業は、各ジャンルにおいてトップメディアを目指す戦略で取り組んでいます。
このように事業を加速させていくには、人材を適切にアサインすることが必要です。人事ではこれまでに、システムの導入や従業員のヒアリングなど、様々な取り組みを行ってきましたが、事業目標の達成に確実につなげていくためには、データを活用した人事戦略が欠かせません。そこで、「人事関連のデータを分析した上で、具体的なアクションにつなげていく」ことを目指して、HR Techに取り組むことになりました。
── HR Techに取り組み始めた当時、社内のデータはどのような状況でしたか?
データを活用するためには、全ての人事関連データの集約が必要です。しかし弊社の場合、データの分析以前にデータの検索が網羅的にできないという課題がありました。従業員に関する情報は複数のシステムに分散していたため、人材のアサイン時に従業員情報をフルに閲覧できなかったり、必要な情報をスピーディーに検索できなかったりと、データを集めるだけでも大変な状況でした。そのため、まずは全てのデータの集約から検索までが可能な人材プロファイルのデータベースを作ろうと考えました。また、データの検索だけでなく、データの分析までをシームレスにできる仕組みが理想的だと考えていました。
検索から分析まで、シームレスに行えるシステムを
── Qlik Senseの導入を決定されるまでに、どのような経緯がありましたか?
データ検索とデータ分析という2つの要件を両立できるツールを求めて、色々な角度から選定しました。当初はタレントマネジメントシステムを基軸に検討を開始したのですが、タレントマネジメントシステムの分析機能では要件を十分に満たせないことがわかり、BIツールとして強力なプラットフォームを持つことが必要不可欠だということになりました。
そこでBIツールを検討し始めたのですが、新たな問題に直面しました。人に関する仕組みですので、従業員の顔写真も参照することができる仕組みや検索機能を作り込みたかったのです。しかし、写真を思うように掲載できるようなBIツールはなかなか見つかりませんでした。
そんな折、アシストから提案されたのがQlik Senseでした。Qlik Senseでは、拡張開発により、検索や閲覧、顔写真の掲載など、必要な要件が全て実現できることがわかり、導入を決定しました。
── ただのBIツールではないという、Qlik Senseの可能性を見い出されたんですね。
エクステンションやマッシュアップなどの拡張開発で、情報の検索や閲覧をしっかりと実装することができました。特に検索はQlik Senseならではの連想技術によって、名前だけではなく、スキルや経歴など、思いつくままのキーワードで全文検索ができます。
Qlik SenseがWebの最新技術をベースに作られていたことも大きなポイントでした。そのおかげで独自機能を追加したり、UIにも工夫をこらすなど、私たち自身で様々な拡張開発ができました。見た目や操作性にこだわるユーザーが多いので、この点は大きなポイントですね。また、開発にあたっては、アシストに提供してもらったプロトタイプをベースに開発を進めました。
Qlik Senseで従業員のデータが一目瞭然
── 「検索」と「分析」の両立を目指したシステム開発ですが、現在はどのような段階でしょうか?
現在は、人材プロファイルのデータベースが完成し、あらゆる角度からの検索ができる状態が整った段階です。スキルや経歴、評価、勤怠など、従業員に関するあらゆる情報を一つの画面で取り込んで見えるようになりました。
このデータベースを利用することで、どの社員についても、「この人がどういう部署を経てきたのか」「これまでに、どのようなゲームタイトルに携わっていたのか」などが一目でつかめます。
── 勤怠管理のレポートを自動配信して提供されるそうですね。
現場のマネージャーは勤怠管理システムで部下の勤怠管理をするのですが、タイムリーな把握はなかなか難しいという声がありました。そこで、Qlik Senseに勤怠データを取り込み、集計レポートをメールで配信
※
することになりました。マネージャーには部下の当月の勤怠状況を、本部長には部ごとのサマリーを配信しています。
- ※出力オプション「Qlik NPrinting」を利用
データ活用の土壌が整備され、分析のステップへ
── Qlik Senseで「検索」の仕組みが整いましたね。運用を始めていかがですか?
一画面で従業員の情報を全て把握できるので、使い勝手の良さは抜群です。これまでは分散しているデータを集めて半日以上かけて加工する必要がありましたが、それが全て自動でできるようになりました。顔写真から経歴まで、従業員のプロファイルが一目瞭然となったことは大きな進歩です。
勤怠管理も、レポート配信によってタイムリーに状況を把握できるようになり、マネージャークラスでは、部下の勤怠状況を把握した上でマネジメントができます。さらに本部長・部長クラスでは、各部の状況を把握できます。自分の組織ばかりではなく、全体最適を考えた人材配置につながるものと考えています。
── 今後の構想についてお聞かせください。
現在は「検索」のシステムが整ったところです。今後は「分析」の段階へ進めていきます。分析によって、「この人はずっと同じチームに在籍している」「この人は能力を発揮しきれていないかもしれない」などの傾向や相関が見えてくれば、私たちが理想とするデータ分析結果に基づく人事戦略を実現できそうです。「検索」と「分析」をシームレスにできるQlik Senseに、これからも期待しています。
グリー様へのインタビュー記事(PDF)をダウンロード
- グリー株式会社へのインタビュー記事全文をPDFでもお読みいただけます。
●データを活用した人事戦略へ。
HR Techプロジェクトがスタート
●検索から分析まで、シームレスに行えるシステムを
●Qlik Senseで従業員のデータが一目瞭然
●データ活用の土壌が整備され、分析のステップへ
お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
会社名 | グリー株式会社 |
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概要 | 「インターネットを通じて、世界をより良くする。」をミッションに掲げる総合インターネット企業。モバイル・ゲーム事業を中核に、メディア事業、広告事業、投資事業など、多岐にわたるビジネスを展開。 |
本社 | 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー |
設立 | 2004年12月7日 |
資本金 | 2,334百万円(2017年6月期) |
従業員数 | 1,407人(グループ全体・2017年12月末現在) |
URL | http://corp.gree.net/jp/ja/ |
取材日 | 2018年1月 |
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