ノーコード開発のDataSpiderが業務効率化の強力な武器に！
内製化を実現し多様なデータを自在に連携

現在、世界70カ国以上に戸建・集合住宅や公共施設向けインターホンや、病院・介護施設向けナースコールを展開しているアイホン株式会社。自宅や学校などの入り口に設置して安全なコミュニケーション環境を提供するセキュリティ事業と共に、病院や介護施設などに設置して利用者の安心を提供するケア事業を推進しています。宅配の再配達が社会課題となる中、伝票番号で集合住宅のオートロックが解除できる日本初の荷物認証宅配システム「Pabbit」など新たなソリューション展開にも積極的です。

同社は、元々経営判断に必要なデータや指標を可視化するための管理会計のシステムは運用していたのですが、収集できるデータの種類が少なく、詳細な分析ができない課題がありました。そこで、現状をより詳しく把握できるシステムを構築しようと考え、「利益構造の見える化システム構築」プロジェクトを立ち上げました。プロジェクトのメンバーであった情報システム部 IT開発課の傍島 裕介 氏は、次のように語ります。

傍島氏 　詳細なセグメントに分けて利益が可視化できるような環境ではなかったため、まずは見える化できる環境作りに向けてDWHを整備し、BIツールによる可視化を進めることにしました。

その中で、用途別にスクラッチ開発したシステム群で構成されている基幹システムのデータを活用するためには、データの収集や加工などができるデータ連携ツールが不可欠だったのです。

そこで注目したのが、データ連携基盤であるDataSpider Servista（以下、DataSpider）でした。実は、プロジェクト発足の数年前に営業支援の環境整備を進めた際、DataSpiderの導入を決めた経緯がありました。

傍島氏 　営業支援システムの構築は、短納期だったこともあり、我々で内製化開発もできるサイボウズ社のkintoneでシステムを構築することになりました。その際、基幹システムとkintoneのデータ連携をする必要が出てきたため、DataSpiderに白羽の矢が立ちました。

データ連携ツールを選定するに当たり、DataSpiderを含めた複数の製品を評価しましたが、最も大きな決め手となったのはアシストの手厚いサポート体制に対する期待でした。

傍島氏 　提案段階から、熱意ある担当営業からの実績紹介や、問い合わせに対する素早く的確なレスポンスなどが好印象でした。kintone用アダプタの存在やサポート体制も納得でき、導入後も安定した支援を得ることができると考えました。

導入後2年ほど活用している中で、DataSpiderの機能面での不満もなく、サポートについても当初の期待通り満足度も高かったことから、あえて別のデータ連携ツールを選択することは一切考えなかったと言います。

また、利益構造を見える化するBIプラットフォームとして「Qlik」、DWHのデータベース基盤として「Oracle Database Appliance」をアシストから導入することで、データ連携から分析ツールまで一気通貫の支援体制が期待されました。

傍島氏 　Qlikは、他製品と比べて使い勝手が圧倒的に良く、他のプロジェクトメンバーも同じ意見でしたので、すぐに採用が決まりました。また、先だって導入していたDataSpiderのサポートの満足度から、アシストのサポートであれば間違いないという安心感に繋がりました。

その結果、「利益構造見える化システム」のBIプラットフォームとしてはQlikを、各システムから情報を収集するための仕組みとしては、既存環境で安定した実績を誇るDataSpiderが改めて採用されました。

当初、kintoneで構築した営業支援システムと基幹システムを連携させるための基盤として導入したDataSpiderですが、現在はDWHにデータを集約するためのツールとして、また社員の業務効率向上を支える自動化ツールとして主に活躍しています。

利益情報の可視化のため、Oracle Databaseを中心とした基幹システムの複数のデータベースから、国内と海外販社の販売関連データや原価データを日次でDWHに収集しています。新商品の企画や経費関連の情報も連携しており、経営層をはじめ、企画部門、営業部門、開発部門、財務部門など、多くの部門の社員がDWHに収集した情報を活用しています。

また、各部門から収集したExcelデータを手作業で整理するのに数日かかっていた作業が、ボタン1つで可能になった事例や、インボイス制度に向けて、基幹システムから収集した請求データをクラウド上の電子請求書システムに投入できる形に加工する用途など、様々な業務の効率化にDataSpiderを活用した仕組みが貢献しています。

傍島氏 　これまでは、CSV作成開発などの軽微な仕組みの開発も基幹システムの開発ベンダーに依頼しており、多くの時間とコストがかかっていました。現在は、DataSpiderを使うことで情報システム部のメンバーだけですぐに要望へ対応できるようになり、ユーザーからも評価いただいています。Dataspiderを導入して以来、現場の業務効率向上に貢献できる大きな武器ができたと実感しています。

実際の開発で改善策をDataSpiderに落とし込む際、試行錯誤する場面もありますが、アシストに問い合わせることで的確な回答が得られるだけでなく、サンプルも提示してもらえるなど、ユーザーに寄り添ったサポートは評価も上々です。

各業務に特化したクラウドサービスが市場に展開されている現在、同社は、DataSpiderを中心とした各種クラウドサービス間のデータ連携を検討しています。クラウドリソースを活用したデータをDataSpiderで繋いでいくことで、その可能性が無数に広がっていくことに期待を寄せています。

傍島氏 　DataSpiderは、名前の通り蜘蛛の巣のように好きな形で、システム環境を選ぶことなくデータ連携を構築することができます。オンプレミスやクラウドなどを柔軟に連携させるプラットフォームとして、弊社に最適な形に育てていくと共に、扱える人材を増やし安定した運用を提供できるようにしていきたいと考えています。

※お客様情報は、取材時の内容に基づくものです。