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半世紀稼働したメインフレームのモダナイゼーションを成功に導く

JFEスチール株式会社

導入製品/サービス…
Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)  

JFEスチール株式会社様_メインアイキャッチ画像

JFEスチール株式会社(以下、JFEスチール)は、仙台製造所のメインフレーム基幹システムをオープン基盤へ移行しました。その際に課題の一つであった大量のソート処理を、高速ETLツールPrecisely Connect (以下、Connect)に置き換えることで実現しています。

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「XenlonのソートツールにPrecisely Connectを採用したことで、大規模バッチの性能の壁を克服し、長期にわたり安定稼働する基盤を構築できました」

JFEスチール株式会社
製鉄所業務プロセス改革班(京浜駐在)

次長 山下 陽俊 氏

課題/背景

  • 半世紀稼働した全製鉄所・製造所の基幹システムをメインフレームからオープン環境へ完全移行
  • 大規模バッチ処理の性能と安定性をオープン環境で確保

対策

  • 高速ETLツールPrecisely Connectをバッチ処理における高速ソート基盤として導入
  • 仙台製造所におけるJCLソートステップ約3,000ヵ所をPrecisely Connectを活用して移行
  • JCLソートステップの代替実行機能でバッチ/ソート処理開発を標準化・効率化

効果

  • メインフレームと同等のソート性能と安定稼働をオープン環境で実現
  • 稼働後に操業影響のある障害ゼロを達成し品質と信頼性を担保
  • 効率的な機能移行等により仙台製造所の当初想定24ヵ月の工期を21ヵ月で完遂

システム概要図

システム概要図


メインフレーム刷新で避けては通れないバッチ処理の「性能の壁」


JFEスチールは世界有数の鉄鋼メーカーとして日本の産業を長年支えてきた企業です。国内他社に先駆けて2025年度に全製鉄所・製造所の基幹システム完全オープン化を完遂しました。2億ステップにも及ぶ膨大なシステム資産をオープン化するにあたり、長年積み上げてきた業務ノウハウを活かしつつ、短期間でオープン環境に移行するためにリライト方式を採用しています。

全製鉄所・製造所のトップバッターとして仙台製造所が2022年10月にオープン化を完了しました。この際の課題の一つが、膨大な操業データを処理する大規模バッチの性能と安定性をオープン環境でも再現、維持できるかという点でした。

JFEスチール仙台製造所オープン化においてプロジェクトマネージャーを務めた製鉄所業務プロセス改革班(京浜駐在)次長の山下 陽俊 氏は次のように語ります。

山下 陽俊 氏

山下氏  仙台製造所はプロジェクト着手時点で1,100万ステップ超ものシステム規模でしたが、JFE独自の工夫を凝らした業務フローを作成し、業務の棚卸・断捨離を徹底的に実施することで、移行対象を7割減の約400万ステップにまで絞り込みました。そのうえで、TIS株式会社(以下、TIS)のXenlon~神龍 モダナイゼーションサービス(以下、Xenlon)を用いてPL/IやCOBOLをJavaへ自動変換することで、長年積み上げてきた業務ノウハウの結晶である業務ロジックをあえて維持した形でオープン化をしています。





Precisely Connectでバッチ性能問題を解決


仙台製造所が全製鉄所・製造所のオープン化プロジェクトの先頭を走っていたこともあり、メインフレームで長年積み上げてきた大規模バッチの性能と安定性をオープン環境でどこまで再現、維持できるかは大きな懸念の一つでした。

TIS 産業公共事業本部 SRFビジネス部長の葛谷 憲彦 氏はConnectの採用に関して次のように説明します。

葛谷 憲彦 氏

葛谷氏  ソートなど性能が問われるバッチ処理では、Connectを採用しました。メインフレームのJCLソートステップを再利用して実行できる機能の開発により、バッチ/ソート処理の再実装を最小限に抑えつつ、開発工数とブラックボックス化の抑制を両立しています。Xenlonのソートツールにアシストが提供するConnectを採用したのは、性能と機能再現性の両面で優位性があったためです。今までアシストとスキームを組んで提供してきた他社事例からも、独自の「スマートETLオプティマイザ」という自動チューニング機能により、大量データのソートで他製品より処理性能が圧倒的に高いということがわかっていました。例えば、他社の大規模導入事例では、JCL20,000本規模でも導入後の性能問題が発生していなかった点、EBCDICや固定長・可変長・パック形式などメインフレーム特有の形式およびソート順序について、製品の標準機能で対応できる点を評価しました。



障害ゼロで大規模移行を完遂させたPrecisely Connectの効果


仙台製造所では、約3,000ヵ所に及ぶメインフレームのJCLソート処理をConnectのJCLソートステップ実行機能に集約することで、夜間バッチの処理時間を確保しながらメインフレームと同等のソート性能と安定稼働を実現しました。Connectの並列処理と自動チューニング機能により、CPU・メモリー・ディスクI/Oといったシステムリソースの使い方を自動で最適化し、重要なバッチ処理でも処理性能を維持しています。また、ConnectのJCLソートステップ実行機能は、既存のJCLソートステップの構文をそのまま再利用できるため、変換工程の品質向上・開発工期削減に寄与しました。実際に、稼働後の操業影響のある障害はゼロ件に抑えられ、ピーク時には約60名が参画する大規模プロジェクトでありながら機能を効率的に移行できたことは、当初24ヵ月を想定していたスケジュールを21ヵ月で完了したことに大きく貢献しました。

山下氏  オープン環境への切り替え後もバッチ処理は想定していた時間内に収まり、性能面で大きな問題は起きていません。大量データを扱うソート処理をConnect側に任せられたことで、処理時間の面でも十分な余裕を持って運用できています。

TIS 産業公共事業本部 SRFビジネス副部長の水野 友太 氏はConnectについてこう語ります。

水野 友太 氏

水野氏  Connectを利用したことで機能を効率的に移行でき、開発工期の短縮につながりました。メインフレームと同等のソート処理性能をオープン環境上で実現できた結果、システム全体の品質も高いレベルで担保できたと考えています。こうした効果は、短期間で大規模なモダナイゼーションをやり切るうえで、非常に重要な要素になりました。






モダナイゼーションの先に拓く持続可能なIT基盤の未来


JFEスチールは半世紀にわたり稼働してきたメインフレーム基幹システムについて、仙台製造所を皮切りに各地区並行でモダナイゼーションを推進し、2億ステップもの全製鉄所・製造所の基幹システム完全オープン化を国内他社に先駆けて完遂しました。このプロジェクトで得た各種ノウハウを社外へも展開し、他社の基幹システム刷新を支援しています。

TISもまた、Xenlonやアシストが提供するConnectを核としたモダナイゼーション技術とJFEスチールとの協業を通じて、メインフレーム依存や技術継承の課題を抱える他社の基幹システム刷新を支援することで、日本の製造業全体の競争力向上に貢献していく方針です。

山下氏  JFEスチールはまず先頭を切って仙台製造所のモダナイゼーションに着手しましたが、実は他の製鉄所・製造所もほぼ並行してモダナイゼーションを推進しており、先頭を走る仙台の各種ノウハウを順次展開していきました。仙台製鉄所がTISやアシストの支援を受けて短工期で安定稼働を達成できたことが、全社プロジェクト早期完遂の礎となっています。

葛谷氏  比較的小さな案件であれば、オンメモリソートのような仕組みでも十分対応できます。一方で、今回のように数百万ステップ規模のシステムでは、Connectのようなミドルウェアにバッチ/ソート処理を任せておくことで、性能や機能面の不安を減らすことができます。

水野氏  仙台製造所での経験は、同様の課題を抱えるお客様にとって一つの参考事例になると思います。今後は今回の経験を踏まえ、同様のモダナイゼーション課題を抱えるお客様へConnectを組み込んだ標準ソリューションとして展開していきたいと考えています。

取材協力

JFEスチール株式会社
  製鉄所業務プロセス改革班(京浜駐在) 次長 山下 陽俊 氏 (写真 中央)
TIS株式会社
  産業公共事業本部 産業ビジネス第3事業部 SRFビジネス部長 葛谷 憲彦 氏 (写真 左)
  産業公共事業本部 産業ビジネス第3事業部 SRFビジネス副部長  水野 友太 氏 (写真 右)


  • 本稿は取材時の内容に基づくものです。製品やお客様情報など最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
  • 記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

お客様情報

会社名 JFEスチール株式会社
本社 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号
設立 2003年4月
URL https://www.jfe-steel.co.jp/
従業員数(連結) 41,386名(2025年3月末)
取材日 2026年1月

関連製品/サービス

Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)

Precisely Connect(プリサイスリー コネクト)は、高性能なデータ統合(ETL)処理、バッチ処理を簡単に開発できる「最も賢い超高速ETLツール」です。他のETLツールにはない独自の自動チューニング機構「スマートETLオプティマイザ」が、効率性・高速性・信頼性を備えた高品質・高性能の処理を誰でも簡単に開発することを可能にします。※2022年3月24日、Syncsort DMExpressはPrecisely Connectに製品名を変更しました。

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