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「顧客起点」の情報活用で営業力を強化。円滑なセールスサイクルによりCXが向上し、カスタマーサクセスを実現!

コニカミノルタジャパン株式会社

導入製品/サービス…
WebFOCUS  DataSpider Servista  

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コニカミノルタジャパン株式会社(以下、コニカミノルタジャパン)は、コニカミノルタグループの多種多様な製品を販売する会社です。顧客起点のデータ活用を日々の営業活動で実践し、アカウントプランの作成やアフターフォローなどのセールスサイクルを円滑にすることに努めています。このカスタマーサクセスを実現するための顧客情報基盤に、WebFOCUS が新たに採用され、顧客対応や働き方の変化に伴う営業プロセスの改革をクラウド環境で推進しています。

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「事業環境の変化や営業ニーズの変化に対応できる顧客情報基盤。内製化で実施したのは、迅速かつ柔軟な運用を最も重視したからです」

コニカミノルタジャパン株式会社      
情報システム部 統合基盤グループ
部長 上田 耕司 氏

「柔軟性の高いWebFOCUSとアシストの手厚い伴走支援により、配属後間もない私でも営業の要望に沿った開発ができるようになりました」

コニカミノルタジャパン株式会社      
情報システム部 統合基盤グループ
藤林 大陸 氏

課題/背景

  • 既存システムはデータ収集と分析には向かず、顧客への提案に手間や時間が掛かっていた
  • 高機能で専門的なインターフェースは使いにくく、リテラシーの差により、使える人が限定的だった
  • 機能の追加や修正は外注となるため、工数やコストが増大した

対策

  • 営業が必要な情報を中心とした顧客データの活用基盤をWebFOCUSで再構築
  • 利用者である営業の意見を聞いて機能と情報を絞り込み、現場主導でシステムを全面改修
  • システム環境をクラウドリフトし、内製化することによって、ベンダーロックインを解消

効果

  • 営業が顧客単位で多様なデータを確認して、提案活動などに活用できる顧客情報基盤を獲得
  • アシストの伴走支援で基盤を内製化。営業要求にもスピーディーに対応し、IT部門と協業体制が確立
  • Amazon Redshiftに顧客情報を収集、一元管理し、WebFOCUSを利用してカスタマーサクセスに対応
  • DataSpiderでデータ連携した様々な情報を可視化し、迅速かつ柔軟なシステムの運用体制を実現



システム概要




事業環境の変化と営業プロセスの改革が急務に


コニカミノルタジャパンは、グローバルカンパニーであるコニカミノルタグループの多種多様な製品の販売会社です。複合機に加え、様々なITソリューションで人々の働き方改革を支援する「情報機器事業」をメインに、医療従事者を支援する「ヘルスケア事業」、企業の売上や利益率の向上を支援する「マーケティングサービス事業」、モノづくり現場の品質管理や開発に貢献する「センシング事業」という4つの分野で事業を展開しています。

同社では、全社的に展開する8つの営業プロセスの改革プロジェクトの一環として、営業のフロント業務である提案から見積もり、契約、受注、出荷といった営業プロセスを支援する基幹システムを全面改修。顧客起点のデータ活用で営業活動を促進する顧客情報基盤の再構築に取り組んでいます。

その背景について、情報システム部 統合基盤グループ 部長の上田 耕司 氏は、コロナ禍における顧客対応と働き方の変化が大きな要因であったと説明します。

上田氏  これまでは、お客様密着型の提案を行うため、対面での営業活動を重視していました。しかし、コロナ禍では直接お客様に会うことが難しくなり、営業もリモートワークをせざる得ない状況が続きました。旧基幹システムでは、事業環境の変化に対応できる機能が網羅されていなかったので、この変化に対応できるよう営業プロセスの改革と共に、営業活動を支援する基幹システムを全面改修し、顧客情報基盤の再構築を決断しました。


顧客起点の顧客情報基盤を構築し、カスタマーサクセスを目指す


顧客情報基盤の再構築では、特に「顧客起点」「営業が使える」「内製化」の3点が重視されました。

1つ目のポイントは「顧客起点」です。顧客を起点にデータを抽出・分析・加工でき、データを幅広く活用して営業自身が意思決定できる顧客情報基盤の構築が必要でした。従来は、複合機の「シリアル番号」を起点に分析する設計で、顧客に提案するためのデータ収集と分析には向かず、手間や時間が掛かることが課題でした。そこで、新環境では各部署にある、膨大なデータを収集・蓄積できるデータベースの基盤と設計が必要でした。

2つ目は「営業が使える」です。従来は、情報システム部門が現場の要望を取り入れてシステムを構築していましたが、高機能なシステムは専門的でリテラシーの差もあり、目的の情報にスムーズにアクセスできなくて使いにくいといった声が挙がっていました。そこで、一部のユーザーだけが使える高度なBIツールではなく、営業現場に必要な機能をメインとし、営業の誰もが利用できるシステムを目指しました。

3つ目は「内製化」です。従来の顧客情報基盤は、機能の追加や修正の度に開発ベンダーへの依頼が必要で時間とコストも掛かり、同基盤でのシステム再構築には膨大な費用が必要でした。そこで、機能の追加や修正、運用も内製化してコスト削減を図りたいと考えました。そのためには、導入実績が豊富で汎用性の高いプラットフォームの採用が必要でした。


2,000人以上が利用する顧客情報基盤をWebFOCUS+AWS+DataSpiderで構築


新しい顧客情報基盤の「セールス・コックピット」では、営業に顧客や設置先、複合機の使用量や使用料金などの情報を業務プロセスのプラットフォーム上で効率的に提供しています。各業務プロセス内でデータを分析・加工・表示するデータ活用の基盤に「WebFOCUS」を採用。社内の基幹システムや業務システム、SFAのデータなどの様々なデータソースを「DataSpider Servista」(以下、DataSpider)で連携し、「Amazon Web Services」(以下、AWS)で運用するDWHサービス「Amazon Redshift」に集約しています。

社内の営業だけでなく、社外のパートナーを含め2,000人以上のユーザーが現在利用中です。システムは全てAWSで運用し、インフラは情報システム部で運用中です。


優れたユーザー指向のインターフェースで、柔軟かつ迅速な運用体制を実現


上田氏によると、WebFOCUSの採用の決め手は、大容量のDWHとの連携でも高いパフォーマンスを発揮でき、細かな権限の設定(セキュリティ)も可能で、大規模ユーザー向けのライセンス体系、豊富な導入実績などが評価された点でした。

上田氏  ユーザーが迷ったり思考を止めることなく、自然に操作できる使い勝手の良さもシステムとしては大事です。また、一度開発して利用し続けるのではなく、事業環境の変化やユーザーのニーズの変化に合わせて、既存の機能を改修したり、新しい機能を追加して活用することも大事です。そのため、内製化で迅速かつ柔軟に運用できることを、今回のシステム選定で最も重視しました。

業務プロセスやダッシュボードの修正などは、現在、情報システム部 統合基盤グループの藤林 大陸 氏が中心で担当しています。WebFOCUSのメリットについて、藤林氏は、利用者のリテラシーやニーズに合わせた優れたユーザー指向のインターフェースを設計できる点であると言います。

藤林氏  WebFOCUSは、ユーザーの指向や業務を意識して設計されているため、プログラミングに長けた経験豊富なエンジニアでなくても、使いやすい画面を開発できます。私自身も営業プロセスの改革プロジェクトの担当者になった当時、まだ配属直後の新入社員でしたので、特別なスキルや経験もありませんでしたが、ユーザーの要望や意見をシステムにすぐに反映できるようになりました。開発した画面も使いやすく、ほとんどのユーザーは、WebFOCUSがどこでどのように動作しているのか意識することもないと思います。


社内からの高い評価。ユーザーである営業と情報システム部の関係が強化


本システムは、提案力の向上に向け、営業での利用が広がっています。また、若手が中心となってプロジェクト推進に成功し内製化できたことで、柔軟な運用体制にシフトした点も営業から高い評価を得ています。

藤林氏  営業から、提案に必要な視点と情報にフォーカスした情報活用ができるようになったと聞くようになりました。また、システム環境がクラウドリフトしたことで、特定のベンダーやアーキテクチャに縛られることなく運用性や拡張性が向上し、運用コストも削減できました。システムごとに分散管理している関連データもDataSpiderでAmazon Redshiftに吸い上げて一元管理でき、ユーザーの利用状況もトレースできているため、ユーザーからの要求にもフレキシブルに対応できます。おかげで、営業と情報システム部の関係が強化されたと感じられます。


アシストの充実した伴走支援で、運用の内製体制化を実現


新しい顧客情報基盤の運用を内製化できたのは、アシストの技術支援によるものが大きいと、上田氏は説明します。

上田氏  当社の内製体制の確立を前提にしていたため、アシストからスキルトランスファー型の伴走支援を受けながら実際にシステム構築を行うことで、ノウハウも習得できました。アシストのサポートセンターも利用していますが、専任の担当者による支援が受けられ、問い合わせ回数の制限もないので安心して利用できます。今後も営業活動に必要な機能を拡張し、情報活用の基盤として全社員が手軽に利用できるシステムを目指していきます。

時代と共にビジネス環境は変化し、顧客が求める価値も変化する中、現場を軸に顧客情報基盤を構築したことで、新しい価値やソリューション提案などの営業プロセスの改革を実践するコニカミノルタジャパン。さらなる顧客との信頼関係の維持と拡大を目指し、改革への取り組みは今後も続きます。


<取材協力>

コニカミノルタジャパン株式会社
 情報システム部 開発関係者
  部長 上田 耕司 氏(写真 右より2人目)
     藤林 大陸 氏(写真 右)
     髙橋 英雄 氏(写真 左)
     福田 絢斗 氏(写真 左より2人目)
     小泉 彩芽 氏(写真 中央)


  • 本事例は取材時の内容に基づくものです。
  • 製品内容は、予告なく変更される場合があります。
  • 記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

お客様情報

※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。

会社名 コニカミノルタジャパン株式会社
本社 東京都港区芝浦1-1-1
創立 1947年10月
資本金 3億9,710万円(2023年4月現在)
従業員数 3,345名(2023年4月現在)
URL https://www.konicaminolta.com/jp-ja/
取材日 2023年7月

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