全社員が利用する様々なデータをシームレスに取り込める統合情報基盤をOCIで実現
株式会社 京王百貨店
- 導入製品/サービス…
- Oracle Cloud Infrastructure Oracle Database
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長年メインフレームで運用してきた基幹システムの刷新にあたり、オラクルのクラウドサービスであるOracle Cloud Infrastructure (以下、OCI)への移行を決定。OCIの自律型データウェアハウスサービスであるOracle Autonomous Data Warehouse(以下、ADW)を採用した結果、チューニングなく期待する性能を発揮し、リアルタイムなデータ活用を可能にする統合情報基盤を構築しました。ギフト配送システムもOCIへ移行し、業務システムのクラウドシフトでDX実現へと大きく前進しました。 |
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導入のポイント
1.レガシーな基幹システムを最新のクラウドプラットフォームへ移行
2.チューニングすることなく、期待するデータベース処理性能を発揮
3.高度な分析が可能な基盤でDX推進に貢献
課題
- メインフレームの老朽化に伴い、基幹システム刷新の必要性に迫られていた
- 機能性およびコストパフォーマンスに優れたクラウドサービスを模索していた
- 短期間で基盤構築を完了する必要があった
対策
- Oracle Databaseとの親和性に優れるクラウドサービス「OCI」を採用
- OCIの自律型データウェアハウスサービス「ADW」を採用
- ADW関連ソリューションに豊富な実績を持つアシストの環境構築支援サービスを利用
効果
- 高い安定性とコストパフォーマンスを備えたクラウド基盤上に基幹システムを構築
- 自動チューニングにより性能を維持できるデータベース基盤を実現
- レガシー刷新でDX推進に貢献できる体制を整備
システム概要図
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顧客接点のデジタル化を目指し、レガシーシステムを刷新
京王線沿線に百貨店を展開し、東京西部を中心に顧客基盤を持つ株式会社 京王百貨店。1961年設立と長い歴史を持つ同社は、これまで長年にわたって築き上げてきた顧客との関係性に加えて、近年では新たな顧客層の開拓やニューノーマル時代への対応を目指し、デジタルによる顧客接点の開拓を進めています。従来のダイレクトメールをはじめとする紙媒体に加え、スマートフォンアプリなどのデジタル媒体を通じた顧客接点の充実に力を入れています。
この施策を進める上で避けて通れなかったのが、長年メインフレームで運用してきたレガシーな基幹システムの刷新でした。同社 経営企画室 経営企画室 システム開発担当 統括マネージャー 杉山博一氏によれば、デジタルの顧客接点強化の他、複数の観点で基幹システム刷新は経営戦略上「待ったなし」の状態だったと言います。
杉山 博一 氏 |
杉山氏
2019年度の「3大Must対応」として「メインフレームの撤廃」「新たなPOSシステムの開発」「関連する周辺システムの改訂」の3点を挙げていました。2014年から社内システムのクラウド化を進めており、基幹システムも更改を契機にクラウドへ移行することになりました。
主要なクラウドベンダーのサービスを比較検討し、最終的に「Oracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)」を選択しました。OCIを選んだ理由について、杉山氏は次のように説明します。
杉山氏
データベースにはOracle Databaseを採用する予定だったので、Oracle Databaseとの親和性が高く、かつ、コストパフォーマンスに優れるとの判断でOCIを選択しました。
OCIの自律型データウェアハウスサービス「ADW」を採用
同社がOCIを選択した決め手の一つとして、自律型データウェアハウスサービス「Oracle Autonomous Data Warehouse(以下、ADW)」の存在がありました。同社はこれまで、メインフレームからオンプレミスのデータウェアハウスにデータを集約し、BIツールを使って様々な業務でデータを活用してきました。このデータウェアハウスに格納された大量データをクラウド上で高速に処理するには、ADWのような強力な処理性能を備えたデータベースが必要でした。「ADWの『自律型』の各種機能に大きな魅力を感じました」と同社 経営企画室 システム開発担当 井浪雄之氏は話します。
井浪 雄之 氏 |
井浪氏
Oracle Databaseのチューニング作業は大規模なものになると1、2ヵ月にも及び、かなりの工数を要します。しかし、ADWは性能維持のためのチューニングを自動的に行ってくれるので、こうした作業から解放されます。社内にデータベース管理者を抱えたくない弊社にとって、この自動チューニング機能は極めて魅力的でした。
こうして同社はADWの採用を正式に決定し、早速システム構築作業を開始しましたが、OCIのインフラ構築に関しては当初から外部のパートナー企業に依頼をしたいと考えていました。
井浪氏
以前、別のシステムをOCIで構築した際に非常に苦労したので、今回はOCIの技術ノウハウが豊富なパートナー企業にお願いしようと決めていました。そこでOCIに関して国内で屈指の実績を持つアシストからOCIを導入し、インフラ構築まで一括してお願いすることにしました。
ADWの採用により、データ活用の幅が拡大
アシストによるOCIとADWのインフラ構築作業は2019年6月に完了し、その後のアプリケーション構築作業も順調に進み、2019年10月、新たな統合情報基盤の稼働を開始しました。レガシーな環境から最新のクラウドサービスに移行したことで「様々な面でデータ活用の可能性が広がった」と杉山氏は語ります。
杉山氏
オンプレミスのデータウェアハウスではベンダーに開発してもらったテンプレートを利用していましたが、デジタルの顧客接点に対応するには大幅に手を加える必要がありました。また今後内製化を進めていく上でもベンダーに開発を依存するのは望ましくありませんでした。その点ADWであれば、自分たちでデータ活用の幅を自由に広げていける柔軟性があります。
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また同社 経営企画室 システム開発担当 大森一義氏は「ADWの処理性能の高さにはとても助かっている」と話します。 |
ADW上へのデータ集約により、さらに高度なデータ分析を計画
こうしたOCIの導入・運用実績を踏まえ、2020年にそれまでオンプレミス環境で運用してきた「ギフト配送システム」のOCIへの移行を決断しました。その際には他の主要クラウドサービスとの比較検討も行いましたが「データ活用」という観点からOCIを選択したと言います。
杉山氏
ADWで構築したデータウェアハウスに発注データや配送データなどを流し込むには、同じOCIに配置したほうが技術面でもコスト面でも有利だと考えました。ギフト配送システムは基幹システムほどの高い要件は必要ないため、データベースはADWではなく「Oracle Database Cloud Service(以下、DBCS)」を採用しました。DBCSの利用は初めてでしたが、今回もアシストにインフラ構築作業を全てお願いしたので何の問題もありませんでした。
OCIに移行した基幹システムとギフト配送システムともに、現在に至るまで安定稼働しています。現在はまだオンプレミスのデータウェアハウス環境との並行稼働を続けている状態ですが、今後の展望を次のように語ります。
杉山氏
今後はADWにあらゆるデータを集約してより多様なデータを突き合わせた高度なデータ分析を行い、DX推進に貢献したいと考えています。テクノロジーは常に進化するため、アシストには今後も適切なタイミングでの情報提供に期待しています。
- ※本事例は取材時の内容に基づくものです。
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お客様情報
※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。
会社名 | 株式会社 京王百貨店 |
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概要 | 株式会社 京王百貨店は、世界有数のターミナル駅である新宿駅において長年にわたり本店を構え、京王線沿線を中心に顧客を持ち、確固たる地位を築いています。近年では新事業やデジタル施策にも積極的に取り組み、未来の京王百貨店モデルを創造し続けています。 |
本社 | 東京都渋谷区初台1-53-7 京王初台駅ビル |
設立 | 1961年3月10日 |
資本金 | 100百万円 |
従業員数 | 835名(2021年4月16日現在) |
URL | https://www.keionet.com/corp/ |
取材日 | 2021年7月 |
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