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「スペースクリエーション企業」への転換を目指すサンゲツの事業展開を支えるOracle Database Appliance

株式会社サンゲツ

導入製品/サービス…
Oracle Database Appliance  Oracle Database  

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「ODAの導入後、障害がなくなり全体的に性能も向上しました。データベースの性能改善とアシストによるサポートの一元化で安定的な運用が実現したことは大変心強いです」

株式会社サンゲツ
DX部門 情報システム部 システム三課
課長 木都老 宏亮 氏

課題/背景

  • 空間ソリューションを手掛けるグローバル企業へと大きく新たなビジネスモデルの転換を目指している
  • 基幹システムが複数回ダウンし、業務遅延や停止などでビジネスに支障をきたしていた
  • 障害対応に複数のベンダーが関与し、問題の切り分けに時間が掛かり過ぎて、迅速な解決が困難だった

対策

  • アシストにアセスメントサービスを依頼し、障害発生の原因特定と解決策の提示を受けた
  • アプライアンス製品のODAを導入、Oracle Database Enterprise Edition 19cのActive-Active構成にした
  • サポート体制をアシストに一元化し、障害発生時のトラブル対応を効率的にした

効果

  • ODAの導入でシステムが安定稼働し、システムダウンによる業務への影響を及ぼすことがなくなった
  • 繁忙期に起きていたスパイクの発生やレスポンスのばらつきもなくなり、繁忙期でも安定稼働
  • SQL実行の平均時間が40%も改善し、データベースの性能が全体的に向上。高度な監視も可能
  • アシストの包括的なサポート体制により、障害発生時も問題解決の早期化を実現


システム概要図


システム概要図



即日出荷を支える受注管理システムで原因不明の障害が発生


サンゲツグループは、インテリアからエクステリアまで、人々の暮らしを彩る商品を生みだし、快適な空間を創造する企業です。内装材の企画・開発・販売に加え、空間デザイン提案・物流・施工といった空間創造に関わる多様なソリューションを提供するスペースクリエーション企業への転換に向け、グループ一丸となって変革を進めています。

同社の事業を支える基幹システムは、複数のシステムが連携し合う構造です。特に、Oracle Databaseをメインに使う受注管理システムは、電子データ交換(EDI)からの受注を管理するだけでなく、SAP、倉庫管理システム(WMS)、Salesforceなどの主要なシステム間を連携するハブの役割を担い、重要性が高いシステムです。

スクラッチ開発で2018年に全面更改しましたが、2020年頃から原因不明のシステムダウンを伴う障害が発生し、業務遅延や停止が起きて対策が急務となりました。業務への影響と運用の課題について、DX部門 情報システム部 システム三課 課長 木都老(きどころ)宏亮氏は、次のように説明します。

木都老氏  肝となる重要なシステムで受注入力ができないと、当日の出荷手配が間に合わなくなり、全国の受注担当部門から問い合わせが殺到します。また、出荷情報が届かないと、ロジスティクスの現場も大混乱に陥りますし、お客様にご迷惑をお掛けすることになり、企業の信頼低下にも繋がりかねません。

障害発生の原因追究は、サーバー、OS(Windows)、ミドルウェア(Oracle Database)、アプリケーションなどレイヤーごとの調査が必要で、サポートベンダー各社との調整もあり、その切り分けは困難を極めます。原因はデータベースにありそうという当たりまでは付けたものの、具体的な対策にはなかなか至れずにいました。一方で、データベースのバージョンやOSの保守期限もあり、早急な対応策の検討と実施が必要でした。


アセスメントサービスを実施して検討を進め、ODAを選定


同社では、データベースの動作が不安定で障害が発生すると、復旧後の確認とリカバリに2時間も費やしていました。そのような状況を打開するため、Oracle Databaseの知見があり、他製品で取り引きのあるアシストのアセスメントサービスを受けることにしました。その結果、現行データベースの稼働状況などを基に、次期データベースに適したハードウェアのスペックやOracle Databaseのバージョン、診断や詳細な分析結果に基づいた改善策が提案されました。

木都老氏  いくつか選択肢がある中、不安定なデータベースとサポートの課題を解決するため、慎重に検討しました。既存環境は、Oracle Database Standard EditionのReal Application Clusters(RAC)、Active-Activeの冗長構成でした。その構成が取れてサポート期間の長いバージョン(Oracle Database Enterprise Edition 19c)で、ハードウェアとOS、データベースが一体化したOracle Database Appliance(以下、ODA)を選択しました。また、データベースサーバーのサポートを一元化できることも選定理由の一つでした。

同社は、2022年に導入プロジェクトを発足し、2023年のリリースに向けて動き出す最中、思いがけないトラブルに見舞われました。世界的なコロナウイルス感染拡大と半導体不足によるストレージ供給元の納品遅延です。

木都老氏  実はハードウェアの納品が2回も遅れ、リリースに間に合うか不安になりました。環境構築と性能検証などのテスト計画やスケジュールの見直しを迫られましたが、当社が全体統括し、アシストの調整や支援によって短い移行期間で最善となる進め方ができました。また、納品後のセットアップが短時間で済むアプライアンス製品のODAの特長なども功を奏し、納品遅延による切迫した状況の中、当初の予定通り導入が無事完了しました。


ODAへの切り替えで障害が激減し性能も改善、高度な監視も実現


ODAに切り替えた後、これまで定期的な再起動で運用回避していたデータベースもダウンすることなく、障害発生は激減し安定稼働するようになりました。処理性能も全体的に向上し、1日平均2,500万回のSQLが実行される中、SQL実行の平均時間が40%以上も改善しました。

木都老氏  データベースの停止や負荷に伴う処理遅延もほぼなくなり、業務停止にまで影響が及んだことは一度もありません。以前は、繁忙期にセッション数のスパイクが発生して処理待ちもありましたが、ODAの導入後は全くありません。アプリケーションの画面は、1秒以内に表示されてレスポンスも良いです。さらに、130万件あるバッチジョブ全体処理のスループットは、1件あたり43%も平均処理が向上して性能が改善できました。

さらに、同社のデータベースのパフォーマンス監視は、Oracle Enterprise Managerを利用して、より高度に状況を可視化できるようになりました。また、SQLチューニング・アドバイザなどで性能改善の向上を図り、日々活用しています。


ODAを最大限に活用し、今後のデータによる事業効率化と転換に貢献


同社が「データによる事業効率化とビジネスモデルの転換」を目指す上で、それを具現化する基幹システムの一部としてデータベースが重要であり、ODAを最大限に活用していきたいと、木都老氏は語ります。

木都老氏  今後もビジネスの礎となるデータベースを最大限に活用していきます。アシストにサポートを一元化したことで、万が一、データベースに何かあった場合の解決の道筋ができて心強く、安心できる運用体制を実現しました。問い合わせには当日中にレスポンスがありますし、コマンドレベルで教えてもらえるので助かります。また、Enterprise Managerの使い方などちょっとした疑問にも快く回答いただけるのは、ありがたいです。今回は、ミッション・クリティカルなシステムの迅速な導入と安定稼働を第一として、ODAの導入に至りましたが、次回のデータベース更改時は、運用面やコスト面などのメリットも含め、Oracle Cloud Infrastructureの検討も必要と感じています。そのためにもアシストには、データベース運用での高品質なサポートはもちろん、次期の更改で導入効果を最大化する一歩先の提案なども期待しています。






  • 本稿は、取材時の内容に基づくものです。製品やお客様情報など最新の情報と異なる場合がありますので、ご了承ください。
  • 記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

お客様情報

会社名 株式会社サンゲツ
本社 愛知県名古屋市西区幅下一丁目4番1号
設立 1953年4月(創業嘉永2年 ※1849年)
資本金 136億1,610万円
URL https://www.sangetsu.co.jp/
従業員数 2,645名(2024年3月期)
取材日 2024年12月

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