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データベース基盤刷新でパフォーマンス向上、運用工数の大幅削減、数千万円規模のSI費用圧縮を同時に実現

パルシステム生活協同組合連合会

導入製品/サービス…
Oracle Database Appliance  Oracle Database  

パルシステム生活協同組合連合会 Oracle Database Appliance 導入事例

パルシステム生活協同組合連合会では、8年間運用してきたOracle Databaseの老朽化とCPU性能の限界に伴い、データベース基盤のリプレースを決断しました。Oracle Database Appliance(ODA) の採用で、SIコストの大幅な削減を図るとともに、ディスク領域をSSDで構成し、従来環境と比べてパフォーマンスが約3.5倍向上しました。加えて、RAC One Nodeの採用とデータベースの集約により、可用性要件を維持しながらも従来環境と比べて大幅な運用工数の削減を実現しました。

パルシステム生活協同組合連合会

導入のポイント


1.ディスク領域のSSD化でデータベースパフォーマンスの向上を実現
2.RAC One Node採用とデータベース集約で高可用性と運用負荷軽減を実現
3.SI費用を大幅に抑えながらデータベース基盤の刷新を実現


課題

  • 基幹システムのデータベース基盤が老朽化し、パフォーマンス劣化が著しかった
  • 本番・開発の計24データベースインスタンスの運用に多大な手間がかかっていた
  • 基盤刷新に関するSI費用やインフラ費用が膨らんでいた

対策

  • ODAを導入し、老朽化したデータベース基盤を刷新
  • データベース集約によりOracle Databaseのインスタンス数を削減
  • 可用性担保とコスト削減を実現できるRAC One Nodeを採用

効果

  • ディスク領域のSSD化により旧環境に比べデータベースのパフォーマンスが約3.5倍向上
  • データベースインスタンスを3分の1に集約し、運用負荷が大幅に軽減
  • システムの可用性要件を満たすことに加え、ライセンスコストの半減も実現

システム概要図



データベース基盤の老朽化と運用負荷増大が課題に


東京都新宿区に本拠を構えるパルシステム生活協同組合連合会(以下、パルシステム)は、首都圏を中心とした地域生協が加入する連合組織です。組合員数は157万人以上を数え、食を中心とした商品の供給事業や、共済・保険事業、福祉・電力事業などを幅広く展開しています。特に食に関しては、産地と「産直提携」を結んだ農畜産物、安全に配慮した食品を多く取りそろえているのが特徴です。インターネットで購入できる利便性も手伝い、多くの固定ファンをつかんでいます。

そんな同会の業務は、Oracle Databaseのデータベース基盤上に構築された基幹システム群によって支えられています。Unixワークステーション上に構築され、1台のサーバ上に6つのOracle Databaseが、個別の仮想サーバ(Solarisコンテナ)上で稼働していました。また、Oracle Databaseは冗長性確保のためにRAC構成を組んでおり、もう1台のワークステーション上で全く同じ構成のOracle Databaseが稼働していたため、全部で12のインスタンスが存在していました。さらには、開発・テスト用に本番と同一構成のサーバを用意していたため、全部で24ものインスタンスを運用していました。

上記構成で長らく運用してきたパルシステムのデータベース基盤ですが、同会 物流・情報システム本部 ITサービス部 インフラサービス課 課長 早川悟史氏によれば、徐々に老朽化による弊害が目立ってきたと言います。

早川氏  基幹データベースを8年間にわたって拡張を重ねながら何とか延命させてきました。しかし、老朽化が著しくCPUにかかる負荷は既に限界に達していました。また24ものOracle Databaseを個別に運用するために多くの手間がかかっており、何とか運用負荷を軽減できないかと考えていました。そこでこうした課題を解決するために、思い切ってデータベース基盤を一から刷新することにしました。

早川 悟史 氏


アプライアンス製品「ODA」を採用してSI費用を大幅に削減


新たなデータベース基盤の検討にあたり、様々なベンダーに提案を依頼しましたが、そのほとんどが汎用サーバを使った構成でした。しかし汎用サーバを採用した場合、ハードウェアコストは比較的安価に抑えられるものの、SI費用がどうしても高くなってしまうのがネックでした。

そこでパルシステムが白羽の矢を立てたのが、アシストが提案した「Oracle Database Appliance(以下、ODA)」でした。ODAはオラクルが開発・提供するデータベースアプライアンス製品で、Oracle Databaseを効率よく稼働させるのに適したハードウェアとソフトウェアが、あらかじめ全てセットアップされた状態でユーザーに提供されます。汎用サーバの組み合わせでシステムを構成する際に必須となる「ハードウェア構成の設計・検証作業」がほぼ不要になるため、SI費用を大幅に削減できます。

早川氏  汎用サーバと、ODAを使った場合の見積額を比較してみると、SI費用だけで数千万円もの差が生じました。汎用サーバを採用して、それだけのコストをSIに投じることに果たしてどれだけの価値があるのか、甚だ疑問でした。またハードウェアのコストも、ODAの方が少し高い程度で、大きな差はありませんでした。そこで最終的に、ODAを採用することに決めました。


ライセンスコストの抑制とパフォーマンスの大幅向上を同時に実現


同会ではODA導入を機に、従来のRAC構成をアシストから提案を受けたRAC One Nodeに変更しました。また、サーバ1台当たりのOracle Databaseのインスタンス数を6から4に集約、可用性要件を十分に満たしつつ、運用負荷低減やOracle Databaseのライセンスコストの抑制に成功しました。

これまでデータベースサーバは検討事項が多く、設計段階で非常に多くの工数がかかっていたと、同課 主任 垣野 卓也氏は言います。

垣野 卓也 氏

垣野氏  ODAはOracle Databaseの設計において推奨パターンが示されているため、検討する項目が少なく、他のデータベース案件と比べても大幅に工数が削減されたことも大きなメリットでした。

一方、データベースのパフォーマンス劣化の問題を確実に解決するために、ディスクをSSDで構成してI/Oパフォーマンスの向上を図りました。その結果、データベース全体のパフォーマンスは大幅に向上したと言います。

垣野氏  Oracle Databaseのライセンスコストを削減したにもかかわらず、データベースの性能は旧環境と比べ3.5倍のパフォーマンスが出ています。性能面では現時点でかなり余裕がありますが、現在アクティベートしているODAのCPUコア数はまだ少ないため、もし将来的に性能が足りなくなってもCPUコア数を増やすことで柔軟に対応できる見込みです。

またデータベースの運用負荷も、かなり軽減されたといいます。旧環境では、Oracle Databaseのエラーが発生した際、24あるインスタンスの原因の切り分けやログの採取に手間がかかっていました。しかしODA導入後は、Oracle Databaseの運用監視をアシストに依頼したことにより、エラーやログの調査から解放され、データベースの運用工数を大幅に減らすことができました。


今後はEnterprise Managerの活用でさらなる運用効率化を図る


現在パルシステムでは、Oracle Databaseの運用をさらに効率化し、データベース基盤の状態を素早く正確に把握するために、Enterprise Managerの活用を推し進めていると、同課 副主任 加藤 瑞樹氏は語ります。

加藤 瑞樹 氏

加藤氏  現在、各データベースのユーザーがEnterprise Managerの機能を活用して、パフォーマンスの評価や問題の特定・対処などをスムーズに行えるよう取り組んでいます。様々なユースケースに応じたEnterprise Managerの活用マニュアルを作成していますが、この作業に当たっては、アシストからEnterprise Managerの利用方法を提供してもらい、大変助かりました。

またODAはハードウェアとソフトウェアが一体となって提供され、それに伴い製品サポートの窓口が一本化されることも、ODA導入の大きなメリットの一つだと早川氏は話します。

早川氏  ODA導入前は、果たしてハードウェアまでアシストにきちんとサポートしてもらえるのか、正直不安なところもあったのですが、サポートの体制や一連の流れを丁寧に説明してもらい、現在では全く不安なく運用できています。これまでアシストには、Oracle Databaseで問題が発生した際に極めて迅速に対応してもらっています。今後もハードウェアを含めてこれまで通り高いレベルのサポートをお願いしたいです。



  • 本事例は取材時の内容に基づくものです。
  • 製品内容は、予告なく変更される場合があります。
  • 記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
  • OracleとJavaは、Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。


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お客様情報

※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。

会社名 パルシステム生活協同組合連合会
概要 パルシステム生活協同組合連合会は、首都圏を中心とした地域生協が加入する生協の連合会です。持続可能な社会を目指して、産直と環境にこだわり、食とくらしに関する幅広いサービスを提供しています。
本会 東京都新宿区大久保2-2-6 ラクアス東新宿
設立 1990年2月9日
職員数 308人
URL https://www.pal.or.jp/
取材日 2019年2月

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