アシストのブログ

  • 鴨川だより
2017.11.06

鴨川だより~修学旅行生を迎える~

株式会社アシスト 代表取締役会長
ビル・トッテン


一年中観光客の絶えない京都ですが、特に9月から11月は修学旅行のシーズンのようです。10月、修学旅行で京都に来た福島県の高校生たちが、自由研修としてわが家の菜園を訪ねてきました。

生徒たち_01


数年前、京都で「縮小社会研究会」の依頼で講演をしました。資源は枯渇に近づきつつあり、また環境問題を考えてみてももはや成長路線を目指すことは不可能で、低成長はおろか「縮小」も視野に入れて将来設計をしていかなければならないというのがこの研究会のテーマで、まさに私の主張とぴったり同じだったのです。その時に、縮小社会研究会の会員である福島県葵高校の近藤先生が私の講演をお聴きになっていて、修学旅行で京都に来るので、菜園見学を兼ねて生徒たちに話をしてほしいということから今回の訪問となりました。

菜園見学_01

菜園見学_02

菜園見学_03


生徒たちは班別で自由研修のコースを決めたそうですが、17名もの高校生が私の菜園訪問を選んでくれました。近藤先生はまた、生徒たちに私の著書『「年収6割でも週休4日」という生き方』(小学館)を読むよう言ってくれていて、私にどんな話をしてほしいのか事前に質問リストも送ってくれました。短い時間だったため、残念ながらすべての質問に答えることはできませんでしたが、京都にきて神社やお寺ではなく家庭菜園に興味をもってくれた高校生たちに、なぜ私が自分で食べ物を作るのか、日本がおかしくなったのは国民が民主主義の義務を果たさなくなったためで、国をよくするには民主主義国家の国民としての義務を果たすことが政治家や官僚にその義務を果たさせる唯一無二の方法だ、というような話をしました。

室内_01

室内_02


世界的に経済成長路線が行き詰まっているのは明らかなのに、政治家や財界はこれからも経済や利益を大きくすることが国や国民の幸福だといわんばかりの政策を進めています。使い捨てがあたかもかっこいいことのように化石燃料を大量に消費し、環境を破壊したのは大人たちであるにもかかわらず、つけは誰が払うのかといえば、この高校生や子どもたち、これから生まれてくる人たちです。

菜園見学_04

菜園見学_05


経済成長を推し進めてきた当人である私たちが生きているうちに、格差や貧困による社会不安や戦争ではなく平和で安全で幸福な社会への道筋を見つけることは容易ではないかもしれません。しかしその解決策の一つは、理想論を語り合うだけでなく、実際に家庭菜園をして土と向いあうことだと私は思うのです。

集合写真


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