アシストのブログ

  • 社員紹介
2013.11.25

スーパー・プリセールスを目指して(田中 貴之)

田中 貴之(Takayuki Tanaka)

情報基盤事業部 ビジネス推進部 プリセールス課

1998年、アシストへ入社。メインフレーム・ソフトウェア製品の技術職となるが、3年目にその製品の販売権解消と共にInformation Builders社製品の技術組織に配属される。2006年12月にアシストを退職し、2008年8月に再入社。SFA分野の製品であるウェブハローの技術職(プリセールス)に従事、現在は情報基盤系ソフトウェア全般の技術職(プリセールス)を担当する。


人生の転機~自分自身を見直して


アシストには一度会社を辞めて再び戻ってきて活躍している社員が少なくない。だからといって、誰でも簡単に戻れるわけではないし、以前登場した古市のように、以前にも増して会社に貢献するという強い意志を持って戻るのは並大抵のプレッシャーではない。

田中貴之の場合も、同じようにさまざまな思いを経て退職、そして再びアシストで働くことを決意し、熱い思いを持ち続けて日々仕事に当たっている。

田中は、大学の先輩がアシストに入社していたことから会社説明会に参加し、多くの社員が言うようにアシストの『人』と『社風』に惹かれて入社を決めた。

「もともと商社を希望していました。アシストで働く先輩から、大手企業ではないけど面白くて良い会社だと聞き、就職活動の情報誌をみると「商社・情報」という分類でしたので説明会へ参加したのがきっかけです。大学は経営学部で、ゼミで比較経営論を選択していたこともあり、卒論にはビルさん(アシスト代表取締役会長)の書籍を読んで参考にしました」と田中。創業者の経営論をしっかり頭に叩き込んでアシストに入社した、とも言える。

新人研修後、当時アシストが取り扱っていたCompuware社やLANDMARK社のメインフレーム・ソフトウェアの技術職として仕事を始めたが、販売権がなくなったため3年目に情報活用製品を担当する技術職となる。

転機を迎えたのは31歳の時だった。
「不満があるとか、他にやりたいことがあったわけではありませんでした。特に人間関係は満足していました。9年目で一通りの業務を経験し、仕事に少し飽きてきたというのが正直な気持ちだったのかもしれません。強いて言えば、IT業界の仕事が自身の仕事への価値観と合っているのだろうか、この仕事が好きなんだろうか、他にもっと夢中になれるものがあるんじゃないのか、といった気持ちが漫然と湧き上がっていました。もう一つのきっかけは、私が30歳の時に父親が64歳で亡くなったことです。父もサラリーマンでした。60歳まで勤め上げ、定年を迎えた後、たった4年間で第二の人生の幕を閉じたのです。父親の人生に自身を投射した時、30歳は定年までの折り返し地点。今やっていることよりも、他に何かできることがあるのではないだろうかと、向こう見ずにも思ってしまったのです」

その時すでに結婚していた田中はまず妻に相談したところ、まだ子供もなく、正社員として妻も勤めていたので、“いいんじゃない? なんとかなると思うよ”と、意外にも背中を押してくれたという。

「身勝手にも、上司には相談というよりは辞めたいという思いだけを伝えました。理由が理由でしたから、すぐに納得してもらえるはずもなく、最終的には、ビルさんと面談してビルさんの意見も聞きなさい、ということになりました。私の無計画さにビルさんから、「あなたはバカですか?」と言われたことが印象に残っています。ただ、話の過程で家族が応援してくれていることを伝えると、「じゃあ、私もあなたを応援します。ただ、アシストを辞めて、何か先行かなくなることがあったら、迷わずにアシストの門を叩きなさい。」とおっしゃっていただきました。“ああ、やっぱりこれがビルさんだな、これがアシストだな”と、その時強く感じたことを今でも覚えています」。

『とりあえず、会社辞めたい。』そんな社員を引き止め、また、「困ったら戻ってくるように」という言葉をかけられたのは、もちろんそれまでの田中の働きぶりを知っているからこそだということは言うまでもない。

アシストを辞めて


こうして次のあてもなく会社を辞めた田中だったが、どんな仕事にも就く覚悟と真面目に仕事を頑張ることができればどうにかなるだろうと、まったく不安はなかったと言う。そして、『英語を学ぶための留学』を後付けの退職理由としてマレーシアへ渡り、1年間、語学学校へ通うことになる。

「妻を日本に置いて海外で暮らした1年間。世界の広さ、人種の多様性、外からみた日本の素晴らしさ、その反面の窮屈さ。英語の勉強だけでなくいろいろなことを学び、本当に充実した時間を過ごしました。今思えば留学というより遊学でしたが、この1年間は私の宝物です」

日本にはない海外のダイナミックさに魅せられ、そのままシンガポールやマレーシア、タイなどで現地採用の就職をすることも考えたが、妻の呼び寄せや家族の説得、または現地採用での待遇を考慮すると、その覚悟はつかなかったという。そしてマレーシアからの帰国後、田中は現実と向き合うことになる。

「自分で仕事を始めようかと起業セミナーを受講したり、中小企業支援センターに赴いたり、海外からモノを買い付けて転売してみたり、中古自動車の輸出業をしようとしてみたり。株のデイトレードやFXで生計を立てようかと勉強してみたり・・・。今思うと、まさに迷走していましたね。揺れ動く中、大学の先輩や親友に会うことで自分を取り戻しつつ、再就職を目指しました。最初はIT業界以外を志望したのですが、ほとんど要件に合う募集も出てきませんでしたし、あってもことごとく落ちました」

32歳、家族あり、前職はIT業界で技術職として丸9年間という略歴で、門戸が開いていたのは結局IT業界だった。
「最終的に、ある外資系ネットワーク機器メーカーから内定をいただきました。ただ、その再就職活動の過程で、Information Builders社製品の技術時代に社内で親しくさせていただいていた先輩の花井さんとお会いする機会がありました。お互いの近況報告が目的だったのですが、花井さんから、当時彼が従事されていたウェブハローのビジネスの内容と、もし私が再就職にアシストを候補に入れるなら、“来ないか?”、と言っていただいたのです」

(左)花井、(右)田中

最初はありがたくも断ったという田中だったが、内定をもらってからふと考えたという。
「紆余曲折して、結局はまた仕事への価値観に疑問を抱いていたIT業界の仕事です。どうせこの業界に戻るなら、勝手もわかって良い人がいるところの方が良いのではないか?と、一度はお断わりした花井さんからのオファーが頭をもたげてきました。それで迷いに迷った挙句、内定は辞退し、花井さんに連絡をしました」。こうして2008年8月、田中は新たな気持ちでアシストで再び働き始めた。

アシストに再入社して


「自分が一番変わったと思うのは、以前は“オレはオレ”と、あまり他者の意見を積極的に聞いて取り入れることはありませんでしたが、再入社後は、当時ウェブハロー推進室の室長であった新本さんから、“社内外に良く目を向けて、人脈や見識を拡げなさい”というアドバイスをいただいたこともあり、物事に対して、色々な方の意見や考え方に積極的に傾聴し、“ああ、こういう見方や考え方もあるのだな”と、一度しっかり咀嚼し、自分の考えや意見を醸成する糧にするようになったことです」

それだけではない。以前はなんとなく迷いがあった仕事に、再入社後は腹をすえて取り組めるようになったと田中は言う。

「現在、技術職として情報基盤系ソフトウェア全般のプリセールス担当しています。大体、日に1件から3件の営業同行があり、ヒアリングをしたり、仮説提案を考えたり、提案内容を資料化したりと、営業さんと共に案件の創出/推進のための活動を日々しています。営業職は数字、技術職は技術力というよりどころがありますが、プリセールスはその中間でどちらもバランスよく必要です。ですから業務知識含め、それ以上に幅広くいろいろなことを吸収し、自らの振る舞いも高めて業務に活かし、誰からしても『スーパー』なプリセールスになりたいと、努力しているところです」

新卒で入社して働いていると、3年目、5年目、10年目といった節目で人生や仕事に対して疑問や悩みが生じることは誰しもあるだろう。そのために退社という道を選び、再び戻ることができた田中だからこそ、感謝と共に受け入れてくれた周囲の人に迷惑は掛けられないという強い思いがある。

「遅すぎるかもしれませんが再入社後、働くことへの覚悟が決まった気がします。また再入社後、間もなくしてチームを任せていただいたことも転機となりました。プレイヤーとしての自分とマネージャとしての自分を両立し、成果を出すというチャレンジを与えられたことは成長への励みでもあります。
他の会社にはないアシストの良い価値観を大切にして、社員が楽しく仕事ができて幸せな人生が築ける、社員全員がアシストで働けることを誇りに思えるような、そんな会社になるよう一社員として貢献していきたいと思います」

田中は節目に自分が抱いたような漠然とした倦怠感をチームのメンバーが持たないような工夫をしながら、熱心にチーム作りに励む。語学留学で身につけた英語は今の仕事にはほとんど活かされてはいない。それでもアシストを離れてから見えたこと、考えたことが、今の田中の力の源となっている。

チームのメンバーと

  • 掲載内容は取材当時のものです。

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