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メインフレームと同等の処理性能を持つバッチプログラムの開発を短期間で実現!

AGS株式会社

導入製品/サービス…
Precisely Connect(旧 Syncsort DMExpress)  

AGS株式会社 Syncsrot DMExpress 導入事例

AGS株式会社は、公共系や金融系を中心に、様々な企業/組織向けのSIサービスを幅広く手掛けています。長らくメインフレームで運用してきた公共系サービスシステムをオープン系プラットフォームへ移行する際、スクラッチ開発したバッチプログラムの処理性能に課題を抱えていました。そこでバッチプログラムの高速処理に定評があるETLツール「Syncsort DMExpress 」を採用。その高い開発生産性を活かして、限られたプロジェクト期間内にメインフレームと同等の処理性能を発揮するバッチプログラムの開発に成功しました。

AGS株式会社

導入のポイント


1.オープン系プラットフォーム上でメインフレームとほぼ同じ処理性能を持つバッチプログラムを開発
2.高い開発生産性を活かし、限られた時間と人員の中で実現
3.必要最小限のハードウェア・リソースで高い拡張性を持つバッチプログラム実行基盤を構築


課題

  • メインフレーム・システムをオープン系プラットフォームに移行する際、バッチプログラムの処理時間が掛かり過ぎると予想された
  • 性能をチューニングしながらすべてのバッチプログラムをスクラッチ開発すると、システムのサービスイン期日に間に合わない恐れがあった

対策

  • バッチプログラムの処理性能に定評のあるSyncsort DMExpressを採用し、バッチプログラムのパフォーマンス問題の解決を図る
  • Syncsort DMExpressが備えるGUIベースの高い開発生産性を持つ開発環境を活かし、短期間かつ少人数でのバッチプログラム開発に挑戦

効果

  • スクラッチ開発の約4倍、メインフレームとほぼ同等の処理性能を発揮するバッチプログラムの開発に成功
  • Syncsort DMExpressを短期間で習得。生産性の高い開発ツールを活用することで、限られたプロジェクト期間内で開発を無事完了

システム概要図



メインフレームのオープン系移行に伴うバッチ性能問題


埼玉県さいたま市に本拠を構えるAGS株式会社は、SI事業やデータセンター運営、クラウドサービスやセキュリティサービスの提供など、IT分野における幅広い事業を手掛けるSI企業です。りそなグループの情報システム企業としてのルーツを持ち、金融業界向けのソリューションに強みを持つ他、公共機関向けのSI事業においても確かな実績を持っています。

そんな同社が手掛ける主力事業の1つに、公共系サービスシステムの開発/運用があります。メインフレーム上で長らく運用されてきたあるシステムについて、運用コストの削減やシステムの柔軟性向上のために、2015年4月よりオープン系プラットフォームへの移行プロジェクトがスタートしました。概ね順調にプロジェクトは推移していましたが、唯一の懸念事項が「バッチプログラムの処理時間」でした。吉田英晴氏は、この点について次のように説明します。

吉田氏  バッチ処理の性能に優れるメインフレームからオープン系プラットフォームへ移行すると、一般的にバッチプログラムの性能が低下しがちだということは認識していました。試しにC#言語を使って評価用バッチプログラムを組んでみたところ、案の定大幅に処理性能が劣化することが判明しました。

このような課題の顕在化を予見し、移行プロジェクトと並行してバッチプログラムの高速処理を謳ったETLツールの導入を検討しました。掲げた性能目標値は、「処理時間をメインフレームの2倍以内に収めること」でした。

処理性能と開発生産性に優れるSyncsort DMExpressを採用


製品選定では、最終的に2つの製品に絞り込み、スクラッチ開発した評価用バッチプログラムも交えて、それぞれの処理性能や開発生産性を比較しました。その結果、同社が選択したのは、アシストが提案したSyncsort DMExpress(以下、DMExpress)でした。

大郷将義氏は、DMExpressを選択した理由について、次のように述べます。

大郷氏  本番システムとほぼ同等の環境で性能を比較したところ、DMExpressで開発したバッチプログラムはスクラッチ開発したプログラムと比べ、約4倍の処理性能を発揮し、メインフレームとほぼ同等の時間内で処理を終えることができました。さらに、もう1つの選定候補製品と比較しても、圧倒的に開発生産性が優れていました。

もう1つの選定候補製品は、スクリプトを記述してプログラムを開発する必要があったのに対し、DMExpressはGUIの開発ツール上でデータ処理種別に応じたアイコンをドラッグ&ドロップで配置し、プロパティを設定するだけで簡単にプログラムを開発することができます。C#によるコーディングと、DMExpressのGUIツール開発の双方で、実際にバッチプログラムを開発した今嶋ゆい氏は、次のように評価します。

今嶋氏  結合や集計といったデータ加工処理をC#でプログラミングすると数時間かかるのですが、DMExpressを使えば30分程度で開発できました。しかも同じGUIツール上でデータの出力結果も容易に確認できるので、テスト工程も含めると、スクラッチ開発の5分の1から10分の1程度の工数で開発できました。

限られた時間と人員で、メインフレームと同等のバッチ処理性能を達成


こうしてDMExpressの正式採用を決めた同社は、早速同製品を使ったバッチプログラムの開発に着手しました。システムのカットオーバー期日までは時間的な余裕がなく、開発作業の進捗が危ぶまれる中、DMExpressの高い生産性が功を奏し、社内の限られた開発要員だけで期日内に開発を無事終えることができました。実際に開発作業に当たった藤井多聞氏は、当時を次のように振り返ります。

藤井氏  DMExpressの開発ツールは直感的に使うことができるので、アシストの技術者からわずか数時間のレクチャーを受けただけで、すぐに開発作業をスタートできました。ほんの数回、使い方に関してアシストのサポート窓口に問い合わせたことがありましたが、的確な回答をすぐにいただけたので、全体としては極めてスムーズに開発を進めることができました。

その結果、移行プロジェクト全体も期日通りに無事終えることができ、本番稼働開始後は、当初の「処理時間をメインフレームの2倍以内に」という目標値を大きく上回る、「メインフレームとほぼ同等の処理時間」を達成できました。その要因の1つとして、藤井氏は「バッチ処理過程で生成される一時データを、ディスクではなくメモリ上に確保するよう明示的に指定できるため、性能向上を図りやすかった」点を挙げています。

将来発生し得るシステム拡張にも余裕を持って対応が可能に


2015年4月に無事サービスインしたシステムは、早くも次期更改に向けたプロジェクトが始まっています。様々なコンポーネントの刷新が検討されていますが、DMExpressを使ったバッチプログラム処理部分に関しては、現行の仕組みのままでも処理性能に十分余裕があるため、特にチューニングも行わずそのまま引き継ぐ予定です。

また、当初は限定された範囲で使うことを想定し、必要最低限のハードウェア・スペックしか用意しなかったにも関わらず、DMExpress上で稼働するバッチプログラムの性能や消費リソースにはまだかなり余裕があるため、現在では他の周辺システムの処理も徐々にDMExpress上に相乗りして実行しています。

吉田氏  公共系システムは、法改正によっていつ改修が発生するか、なかなか予想がつきません。その点、DMExpressはパフォーマンスに余裕がありますから、今後のシステム拡張にもこのまま余裕を持って対応できそうです。今では当初想定していた範囲をはるかに超える用途で使われるようになっていますから、次期システム更改ではサーバを二重化して冗長化する予定です。このように、今後もDMExpressに大きな期待を寄せていますが、製品を有効かつ安定的に活用し続けるためにはアシストの協力が欠かせません。今後とも弊社のよきパートナーとして、末永くお付き合いいただければと考えています。


AGS様の事例記事(PDF)をダウンロード

・メインフレームのオープン化による処理速度低下の懸念が浮上
・スクラッチ開発ではC/Oに間に合わない可能性も
・バッチ処理に定評のあるSyncsort DMExpressを採用
・スクラッチ開発の約4倍、メインフレームと同等の処理速度をもつプログラムの開発に成功
・限られた期間内での開発を無事完了



お客様情報

※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。

会社名 AGS株式会社
概要 ITを通じてビジネスや社会のインフラを支える企業として、「お客様とともに未来を創造し、ITで夢のある社会づくりに貢献すること」を企業理念とし、顧客のITパートナーとして様々なニーズに応えています。
本社 埼玉県さいたま市浦和区針ヶ谷4-3-25
設立 1971年7月
資本金 1,398百万円
社員数 930名(平成28年3月期 連結)
URL http://www.ags.co.jp/
取材日 2016年11月

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