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オンプレミスにある複数の大容量データベースを短時間でAWSに移行成功!

株式会社エムアンドシーシステム

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「アシストはデータベースだけでなくクラウドにも高い技術力を持ち、弊社のシステム環境やビジネス状況を深く理解しているので、常に最適な提案をいただけます」

株式会社エムアンドシーシステム
システムセンター事業本部 プラットフォーム開発部
部長 江草 正庸 氏

課題/背景

  • ミッションクリティカルで大規模な基幹システムが、約20年に及ぶ機能追加で肥大化
  • ハードウェアやOS、ミドルウェアも老朽化し、故障やエラーの対応件数も年々増加
  • データを格納するストレージの保守期限が迫り、ベンダーの継続サポートが困難
  • システムの停止時間が最大20時間以内という条件下での移行

対策

  • システム全体をオンプレミスからAmazon RDSの環境へ最小限のコストで安全に移行
  • データベースとクラウドに詳しく、丸井グループの環境を理解するアシストの高品質な支援
  • 限られた状況下で、AWS DMSのフルロード方式とアシスト独自の手段を採用

効果

  • 小売基幹システムのクラウド移行と、本番稼働を当初の計画通り開始
  • システムが安定稼働し性能とアジリティが向上、インフラ費用とテスト工数も削減
  • クラウド化で最新バージョンによる高可用性を実現し、トラブル対応が減少



システム概要


システム概要図



小売事業のビジネスモデルの変革に伴わない肥大化したシステム


エムアンドシーシステムは、丸井グループ全体の情報システムの先進的な企画から開発、運用までを一手に担っています。また、さらなる事業の成長と飛躍を目指し、DXの取り組みに力を入れる丸井グループの中心的な役割も期待されています。同社 システムセンター事業本部 プラットフォーム開発部 部長の江草 正庸氏は、その具体的な取り組みについて、次のように説明します。

江草氏  現在、丸井グループでは「クラウド・バイ・デフォルト」の方針に則り、業務システムのクラウド化を進めています。すでに大半のシステムの移行は完了しており、クラウド環境上でシステムのモダナイズを進めるために「攻めのIT」施策に転じているところです。それまではオンプレミス環境で運用していました。

同社は、丸井グループの小売事業の中核を担い業務を管理する「小売基幹システム」を運用しています。全国の店舗やECサイトなどの売上データ、マスター、商品管理を一元管理し、各システムと連携する仕組みです。2005年からオンプレミス環境で各種機能を追加してきましたが、小売事業のビジネスモデルの変革に伴い、肥大化したシステムには反対に不要な機能が増えてきました。そのため、軽微な修正でも広範囲に影響を与えてしまい、改修に伴う結合テストなどの工数も増えはじめたのです。


30TBの大容量データベースを20時間以内にクラウドへ移行せよ


このような状況から、2023年には最新のビジネスの実態に合わせてシステムをスリム化し、アジリティを向上させることが必要になりました。また、小売基幹システムのデータを格納するストレージが保守切れとなり、ベンダーの継続サポートが困難になることも分かりました。ハードウェアやOS、ミドルウェアも老朽化して故障するなど、エラーの対応件数も年々増加してきました。

江草氏  故障や脆弱化、作業効率の低下で事業継続が困難なリスクもあるため、老朽化したシステムから最新のクラウドシステムへ移行する必要がありました。しかし、小売基幹システムには重要な3つの大容量データベースが30TB以上もあり、それらをシステムが停止できる20時間以内にAmazon Relational Database Service(以下、Amazon RDS)へ移行しなければならない状況で、難易度はかなり高いと考えました。


AWS DMSを利用したデータベースの移行を検討


難易度の高いデータベースの移行を実現するため、同社はアシストに相談しました。もともと小売基幹システムで導入していたOracle Databaseのサポートをアシストが対応していたのです。Oracle Databaseだけでなく、丸井グループの情報システムの内情に詳しく、AWSをはじめとするクラウド技術にも高い知見を持つことから、同社はアシストとデータベースの移行を検討しました。

アシストといくつかの移行方式を比較検討した結果、Amazonが提供するマネージドサービス「AWS Database Migration Service(以下、AWS DMS)」を利用することが決まりました。エムアンドシーシステムのシステム開発部と運用部、プラットフォーム開発部で求められる要件を総合的に判断すると、AWS DMSが安全かつシンプルな方式であり、時間内に低コストでデータベースをAmazon RDSに移行できるためです。

江草氏  特にクリティカルな現行システムなので、安全性が最も重要でした。AWS DMSはシステムのダウンタイムを最小限に抑えつつ、スケーラビリティに優れ、スクリプトの開発も不要。従量課金制なので、リスクや工数、コストを抑えてデータベースの移行を実現できると考えました。

AWS DMSは、データベースの移行方式として「フルロード」と「差分ロード」の2種類が存在します。限られた時間内に大容量のデータを移行する必要があるため、当初は処理性能に優れる差分ロードを採用する予定でした。しかし、検討を進める中で移行元のデータベース環境の制約上、差分ロードは使えないことが明らかになりました。そのため、一度採用を見送ったフルロード方式で、システムが停止できる時間内にデータを移行する手段を再検討しました。


アシストの高い技術力や柔軟な対応力でクラウド移行を無事完遂


データの移行や移行後のデータチェックなどを含めると、フルロード方式では、通常「30TBを20時間以内で移行」という要件を到底満たせそうにありません。そこでアシストが検討を重ねた結果、4フェーズに分けて段階的にデータを移行する手段を独自に考案し、時間の制約がある中、フルロード方式でAmazon RDSへ移行できる目処がつきました。

対応当日もアシストが24時間体制を組み、万全のサポート体制を取ったことで、Amazon RDSへのデータベースの移行を時間内に無事完遂できました。インフラを刷新したことで、オンプレミス環境で運用していたときよりも遥かに安定性が増し、小売基幹システムは、その後もAWSのクラウド環境上の最新バージョンで安定稼働しています。

また、クラウドへの移行でハードウェアの保守運用から解放され、インフラの運用管理コストは大幅に下がりました。さらに、アプリケーションの機能も自動化などでスリム化されたため、改修時のテスト工数も削減でき、システム全体のアジリティが大幅に向上。オンライン処理時間は平均2倍以上に高速化し、バッチ処理時間は40%削減し効率化できています。トラブル対応が減少し、夜間コール件数は年間100件以上も削減。夜間担当者の負荷軽減だけでなく、翌日以降の業務へのトラブル対応も大幅に減少しました。この一連のクラウド移行プロジェクトで、アシストが対応した役割は極めて大きかったと江草氏は高く評価します。

江草氏  アシストはデータベースはもちろん、クラウドにも高い技術力があり安心して任せられました。また、弊社の環境を深く理解し状況に応じて柔軟に対応してもらえたことが、本プロジェクト成功の一因でした。プロジェクトマネジメント力も社内で評価が高く、アシストのみなさんを社内で表彰させていただいたほどです。


クラウド活用を促進し、モダナイゼーションとバイモーダルITの実現を目指す


同社では、今回のクラウド移行はDX戦略全体のマイルストーンの一つに過ぎないと位置付けています。今後は移行したシステムのアーキテクチャをさらにモダナイズしてメリットを引き出し、ビジネスの変化により俊敏に対応できるアジリティの優れたITを目指して、新たな価値を創出します。

これらの構想を実現させる上でも、システムの継続的な安定稼働をベースに、イノベーション促進の革新的なアプローチと強力なパートナーシップを考える江草氏は、今後の抱負を次のように述べました。

江草氏  クラウドをさらに活用するため、システムのモダナイゼーションを実現する最適な提案や技術情報の提供を、アシストに今後も期待したいと思います。従来の「守りのIT」に加え「攻めのIT」にも力を入れたいので、両面の取り組みの良きパートナーとして、私たちとともに伴走していただければ幸いです。




  • 本事例は取材時の内容に基づくものです。
  • 製品内容は、予告なく変更される場合があります。
  • 記載されている会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。

お客様情報

※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。

会社名 株式会社エムアンドシーシステム
本社 東京都中野区中野4丁目3番2号
設立 1984年9月1日
URL https://www.m-and-c.co.jp/
資本金 1億円
従業員数 202名(2023年3月末時点)※グループ会社の株式会社エポスカード出向者含む:300名
取材日 2024年8月

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パッケージ・インテグレータとして培ったノウハウと、長年にわたりデータベースを中心にお客様のビジネス・インフラを構築・サポートしてきた実績を元に、AWSの利用を強力に支援します。

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